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小沢さんとの関係たっぷり話します。
(9月16日 読売ウィークリー) ◆
自民、民主両党は人事を一新し、ねじれ国会での攻防に腕まくりしているが、行き詰まり感から自民党内では「大連合」構想もささやかれる。
小沢民主党はどう動くのか。キーマンの一人、前原誠司・前代表を直撃した。
テロ特措法延長問題「最後は党内合意に従う」
秋の臨時国会で一番の焦点は、 11 月 1 日で期限が切れるテロ対策特別措置法の延長問題だ。政府自民党は通常国会での強行採決路線を一転させて「民主党、野党とよく話し合っていきたい」(安倍晋三首相)と低姿勢。その「猫なで声」(民主党幹部)のターゲットは、民主党内で延長に理解を示す発言を行っている前原氏だ。
・・・テロ対策特別措置法の延長問題への対応、賛否について前原さんの去就に関心が持たれている。
アフガニスタンでは現在、テロとの戦いに 75 カ国が参加しています。日本も国際社会の一員としてテロ対策に参画することは重要であり、また、あの地域は日本にとって、石油問題など死活的に重要で、コミット(関与)することが国益につながります。それで私は「活動を続けることは必要だ」と言っています。
とはいえ、同時多発テロから6年がたち、活動内容を検証しなければなりません。延長の賛否については、民主党では小沢一郎代表がノーと言っている。しかし、わが党の政策はボトムアップ形式で決定されています。まずは部門会議で議論し、コンセンサス(合意)を得て、そのうえで「(民主党の)次の内閣」が承認して決まる。代表が決めるのではありません。ただ、そのコンセンサスが私の意見と違うものであっても、私はそれに従うつもりです。
「党のコンセンサスに従う」という発言に、民主党内での足並みの乱れに期待した自民党は肩を落としそうだ。一方、延長問題以外でもメディアの多くは前原氏と小沢氏の路線対立を取り上げているが、実は両者の関係は修復に向かっているとみられている。
・・・その小沢さんと、 8 月上旬に会ったそうだが。
小沢さんテロ特措法の延長問題の関連で、米国のシーファー大使との会談を断ったという記事が新聞に出ました。その日、小沢さんに近い議員から電話があり、「代表は大使と会ったほうがいい」と話しました。その話を受けて衆議院議員会館で小沢さんとお会いした。部屋も同じ階で近いんですよ。 30 分くらいですか。「(参院の与野党逆転で)日本の民主主義が新たな側面に入る。民主党の重要性がますます高まった。私の意見はできるだけ直接伝えたい」と申し上げました。大使との会談について小沢さんは「(いったん断ったことを)おれは全く聞いてなかった」と話していました。
・・・前原さんは「小沢執行部と微妙な関係にある」とメディアで報じられているが。
面白おかしく書かれてますね。小沢さんとは敵対関係でもべったりした関係でもありません。私は新党さきがけ出身で武村正義代表と近かった。小沢さんは、細川連立内閣でその武村さんと対立した経緯から、私の場合も同じ構図で語られてる。党内に小沢さんと違う意見を遠慮なく言う人が少ないので余計目立つのかもしれません。でも、あくまで政策論での話。それが政局論でとらえられている。小沢さんにも言うべきことは言う。しかし(いったん事が決まれば)一致した行動をとりますよ。民主党はばらばらだと思われていますが、党内議論のうえ、決まったことについては、一致して行動をとるべきです。
・・・参院選で大勝した民主党だが、 1989 年で勢力を伸ばしたものの、その後、失速した旧社会党のように高転びしないか。そうならないためにはどうあるべきか。
まずは、内政、外交安全保障のビジョンをまとめ、政権構想として策定することです。それもインパクトがあるものでないといけない。次に大切なのは国会対応です。旧社会党は「反対のために反対する野党」のイメージが強かったため衰退した。民主党には、国民の視点に立って是々非々の対応が求められる。
・・・小沢の対決主義か、前原の対案主義かなどと比較されているが。
野党は対案路線でいくべきだと思います。その積み重ねで、民主党は政権政党になり得る。対案路線は私の信念です。これからだって年金流用禁止法案、天下り根絶法案を出すではありませんか。
「私はタカ派ではない。現実主義者、二大政党論者である」
前原氏は、外交・安全保障の専門家として知られている。そのスタンスは、「日米同盟を基軸とし、アメリカに対しても過度に追従するのではなく、言うべきことを言う」(同僚議員)というものだが、「タカ派で安倍さんに考えが近い」といったレッテルを張られることが少なくない。これに対して本人は「自分はレアリスト、現実主義者」で、大学時代の師である高坂正尭京大法学部教授(国際政治学・故人)の強い影響を受けたという。
僕はタカ派ではなく現実主義です。安倍さんとは従軍慰安婦問題、靖国神社参拝問題などでもスタンスが違います。拉致問題にしても北朝鮮の核問題を解決させるため、六者協議の中で進展が得られれば、協力の輪に加わることが必要だと思ってます。
・・・自民党内から「考えが近い前原はうちに来る」という話が折に触れ聞こえてくる。
自民党が数で足りなくて困っているとき、そういった話が流される。私は生粋の「二大政党論者」です。その場合、外交・安全保障については継続性が大切で、二つの党が同じ立ち位置にあることが重要です。 55 年体制の感覚で物事を考えて「外交・安全保障も昔の自民党と社会党ぐらい違わないといけない」なんて思っている人が多いのでは。
・・・ところで、安倍晋三首相とは、議員会館の事務所がお隣同士ですね。
同じ 93 年初当選組で、2回生ぐらいまではグループで飲み会に行ったこともありました。首相になった安倍さんについては最近、がっかりさせられました。年金保険料の納付記録漏れ問題で、「こうゆうシステムをつくった1996年当時の厚相は管直人(民主党代表代行)さんじゃありませんか」「社会保険庁の労働組合は民主党支持の自治労系だからこうゆう問題が起きた」などと発言しました。政府の最高責任者である首相の言葉ではありません。リーダーはそうゆう形で責任転嫁してはいけない。「首相の器ではない」と感じましたね。
・・・偽メール問題(2006年)で代表を引責辞任した。失敗をどう受け止めているか。
昔の侍ならあそこで腹を切り、そこで終わっている。一度死んだ身で、これからどんな評価をされようが、誹謗中傷されようが、わが道をしっかり行く。「天命に生きる」のみです。
偽メール事件ではその「若さ」が指摘され、メディアから「お山の大将で周りを若い側近で固めた」とたたかれた。そのため、昨年9月の小沢執行部発足に際し副代表を打診されたが、「謹慎期間中」であることを理由に固辞した。
もっとも代表辞任からすでに一年五ヶ月。一敗地にまみれて腹が据わったリアリストが再び党の表舞台に戻ってきた。
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