衆議院議員 前原誠司

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活動写真館前原誠司の「直球勝負!」

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平成23年8月29日
前原誠司

民主党代表選挙への立候補に際し、本日の両院議員総会で以下の決意表明を行いました。

前原誠司・代表選挙決意表明

おはようございます。

本日、私、前原誠司は再び、民主党代表選挙に立候補する機会を与えて頂きました。

ご臨席の同志の衆参両院議員の皆さん、そして民主党の党員、サポーターの皆さん、テレビ・ラジオやインターネットを通じてこの中継をご覧いただいている国民の皆様にも、御礼を申し上げます。

2006年3月末に私が民主党代表を退任して以来、その後の難局を、民主党を統率し、政権交代を実現し、今日に至るまで政権を運営してこられた、小沢一郎代表、鳩山由紀夫代表、菅直人代表に、この場をお借りして心から感謝と敬意を表します。同時に、かつての私の前任代表であり、本日に至るまで政権の幹事長として多難な時期を支えて、この代表選への道筋をつけていただいた岡田克也幹事長にも御礼を申し上げます。

今回の立候補に向けて、私なりに悩み抜いてまいりました。

今年3月の外務大臣辞任の件では、皆様に多大なご迷惑をおかけしました。
問題になった献金を頂戴した方とのご縁は、中学2年生の12月、母や姉とともに京都・山科の団地に引っ越したときにさかのぼります。その方の息子さんが私と同年齢ということもあり、特に私が選挙に立候補してからは、我がことのように熱心に応援していただきました。しかし、もちろん、そんな言い訳は通りません。

その後、スタッフや専門家の力も借りて、過去5年間の記録を徹底的に精査し、先日、調査結果を公表・報告させていただきました。

3月の件も含め、事務所内での私とスタッフとの意思疎通を欠いた確認ミスや、支援者の方に失礼になるとの思いで確認を怠った問題の責任は、すべて、私自身にあります。率直にお詫び申し上げ、今後管理を徹底させていただくつもりです。

ただし、献金をいただいた方々との関係は、神に誓ってやましいものではありません。今後とも国会等の場でも、誠心誠意、真摯にお答えし、ご理解をいただきたいと考えております。

3月からのこの5か月間は、私にとっては、自分自身の政治家としての生き方について、今一度、自問自答する日々でありました。

自分に何が欠けていたのか。
親しい友人、先輩、地元の方々に、率直な叱咤・鞭撻を求めて、訪ね歩きました。

政治資金規正法の問題もさることながら、厳しい経済状況の中で資金的なご支援をいただいている支援者のお一人ひとりを、私自身がきちんと把握していなかったことも含めて、自分と支援者との関係が、いささか遠いものになってしまっていた点は、まさに私の不徳の致すところであります。

同時に、昨日の討論会でも申し上げたとおり、かつての同僚たちが不眠不休で震災対応をしているのに震災対応がなかなか追いつかない、その一方でなんとか役に立ちたいと思いながら、出番に恵まれない同志も多数存在する、その存在や、やりきれない思いにも初めて気付かされた日々でもありました。

党の中枢や国家の中枢で働くうちに、知らず知らず、自分に謙虚さが欠けていたのではないか。なによりも、そのことに葛藤しました。
まさに、自分自身の生き様を振り返る5か月、これまで自分が見えていなかった部分を見直す5か月間でした。

思い起こせば、私には、自分の生い立ちを逆バネにして、生きてきた部分があるかもしれません。誰にも負けたくないという強い思いの中で、努力してきた自負はあります。

その反面、ややもすれば、「背伸び」をする中で、周囲の力に頼ること、周りのスタッフや、「つかさつかさ」の関係者を信頼し、任せるべきは任せるということが少々苦手だったかもしれません。私自身が、皆さんに支えられている存在であることを、忘れてしまった時期があるかもしれません。

このことは、政治資金の問題と同様の時期に発生した、メール問題での対応にも共通することです。優秀な仲間であった永田寿康君を亡くしてしまったという十字架を、私は一生涯、背負い続けます。

こうした苦い経験を乗り越えて、不肖、私が、民主党代表として、日本の国難の克服の先頭に立たせていただくに当たっては、まず自分自身が古い皮を脱ぎ捨てる必要があること、このことは他の誰よりも私が身に沁みてわかっております。

個人としての自分には限界があります。

自分自身の力の限界を謙虚に噛みしめながら、諸先輩の知恵や経験も借り、専門分野をもつ同僚の知識、あるいは若手の皆さんの新しい発想やほとばしる情熱を吸収しながら、衆知を集めていかなければなりません。

そのようにして初めて、国民の代表として国を治めていくことが可能になると信じます。

「挙党体制」、「党内融和」と言葉が踊ります。

しかし、「巧言令色鮮し仁(こうげんれいしょくすくなしじん)」。
言葉だけでは意味がなく、これは、実行でお示しするしかありません。

まず私自身の中に、無意識の内に宿っている偏見を排し、あらためて、適材適所のきちんとした人事体制をととのえていきたいと思います。党内の政策調査会の機能もさらに強化、活用しながら、異論にも謙虚に耳を傾ける、合意に基づくリーダーシップを発揮してまいります。

日本の現状についての私の認識を申し上げます。

人口減少、少子高齢化、財政赤字という、これまで先送りされてきた三重苦に加え、震災・原発事故、それに伴う経済空洞化の加速の懸念など、日本はまさに四重苦・五重苦の国難に直面しております。

今の日本には時間が足りない、待ったなしの状況にあります。

しかし、同時に希望もあると、私は信じています。
特に、震災以降、国民や企業活動の立派さは世界に誇るべきものです。

心を一つに、自分とは縁のない土地の人々をも支援する、あたたかな連帯。
被災地における冷静かつ整然とした対応。
迅速なサプライチェーンの復旧や節電努力。

ひるがえって、政治は何をしてきたのでしょうか?
長い自民党政権における三重苦への対応先送りは言わずもがなですが、われわれ民主党もまた、政権交代の理念や原点に立ち返るべきではないでしょうか。

改革の道のりは、いまだ道半ばです。
政権交代の理念は守りつつ、その内容をさらに前進させ、スピード感を持って進化させていく必要があります。

政治は常に、雨風をしのぎ、灼熱の日差しを遮る「傘」でなければなりません。

私自身、地域や家族、友人、学校を含めた広い意味でのおおやけ(公)の中で育てられてきました。

しかし今、政治はこうした社会の環境を整える役割をはたしているでしょうか。

震災を契機に人々の間に連帯や絆が強まり、新しい公共の機運が高まりを見せている一方、本来、公(おおやけ)の中核に位置する、政治や行政への不信が募っています。政治が人々の公共の意識を束ね、そしてそれらが相互に連携していくような機能を果たしていかなければなりません。

今なお被災地では、9000人近くの方々が避難所での生活を余儀なくされています。
約3万7千戸の仮設住宅に、そして他の地域に、不安を抱えて未だに多数の被災地の方々が生活されています。

福島の方々、そして、特に乳幼児を抱える方々など、日本中の方々が放射線の長期被曝リスクに不安を感じておられます。

日本中の人々が抱える不安を少しでも和らげ、日本に希望と元気を取り戻す。これこそが政治の喫緊の課題です。

戦後、日本が驚異の復興を成し遂げられたのは、焼け野原を前にしながらも、戦争という最大の恐怖と不安が取り除かれ、日本中に、明日への希望があったからです。

今こそ、政治が、人々を不安から守る傘になり、そして人々の心に希望の日差しを届ける役割を担うべきときです。

いまは、何よりも、大震災からの復興が最優先ですが、「成長なくして復興なし」、「安心なくして成長なし」という考え方に基づき、内政と外交、特に経済外交を一体的に推進しなければなりません。

その際、大切なことは、戦後、国家戦略なき政策運営が、財政赤字の膨張を招き、食糧自給率にせよエネルギー自給率にせよ極めて脆弱な日本経済の構造を生み出してきたということであります。

○コンクリートから人へ、
○脱中央集権、地域主権と新しい公共

それぞれ、明らかに実績は上がっているのです。
マニフェストの理念は正しいし、具体的手段の見直しは弾力的に、内容をさらに進化させ、推進しなければなりません。

マニフェストに掲げられていながら、いまだ実現していない

○国家戦略機能の強化 例えば国家戦略局の設置による戦略的な予算編成やエネルギー・環境政策の刷新、成長戦略の強化、
○内閣人事局の設置による官民・省庁の垣根を超えた優秀な人材の結集

このようなことを推進することによって、従来型の一律削減方式の予算編成など、時計の針の逆戻りを許すことなく、思い切って、日本の未来を切り拓くような分野への「選択と集中」を行う。行うべきことはわかっているのです。今、求められているのは、それをやりきる我々の覚悟ではないでしょうか?

今一度、われわれが、何のために、2年前に、あの暑い夏を、国民と心を一つにして、ともに闘ったのかを思い起こさなければなりません。

政官業の癒着を断ち切り、行政改革を断行し、少子高齢化と格差拡大の不安の時代に、そして食糧やエネルギー自給率が脆弱な日本の経済構造を根本から改革するために、200兆円の予算や税制構造を抜本的に組み替える必要があります。

そのことにもう、政権交代の原点に立ち返り、全員野球で取り組もうではありませんか。

総理が一年ごとに変わるような政治体制では、危機的状況にある日本の改革は断行できません。

国際社会と連携して国民の安全を守り、世界の中で日本の国益を守るには、世界各国と五分に渡り合える政権を作る必要があります。
来月早々から外交シーズンが再開します。世界各国の首脳と堂々と外交交渉を行う、その先頭に、是非、私を立たせていただけないでしょうか?

そのためには、ベテランから若手まで衆参両院の同志の力を結集することはもちろん、野党とも積極的に協議をして、オールジャパンの最強体制を築かなければなりません。そしてなにより、国民の熱い支持を得られる強い政権を作らなければなりません。

だからこそ、残り二年の任期は、最後まで皆さんとともに、全力疾走、全力投球させていただきたいと考えております。

民主党のためではなく、国民が明日の日本に希望が持てる国造りを政治活動の集大成という思いで頑張ることを心からお誓い申し上げ、私の決意表明とさせていただきます。

ご清聴ありがとうございました。