衆議院予算委員会
2007/02/19
■金子委員長
これにて岡田君の質疑は終了いたしました。
次に、前原誠司君。
■前原誠司
民主党の前原でございます。前回の続きをさせていただきたいと思います。
菅総務大臣にまずお尋ねをしたいと思います。
前回の予算委員会の冒頭の議論で、安倍総理と分権のあり方について議論をさせていただきました。そのときに、安倍総理はこういう答弁をされております。つまりは、分権の最終ゴール、どういう分権像を描くのかということが小泉内閣で全く議論されずに、目的地のないまま三位一体という中途半端なものが行われてきた、最終ゴールをやはりしっかり議論することが重要ではないかという議論をさせていただきましたときに、安倍さんはこう答えておられるんですね。私は、基本的には道州制をやはり考えていくべきではないか、このように思うわけでありまして、道州制を進めていくことによって初めて一極集中から地域に核ができてくる、道州制を見据えながら、それと同時に中核的な市を、広域的な連携も進めていくべきではないか。
そして、私がその前段で三層構造について言っています。基礎自治体、そして広域調整、これは緩やかな道州か強固な道州かは別にして道州、そして国という三層構造について申し上げたものを受けて、今前原委員が指摘をされたような姿に近いのではないか、こういう言い方をされているわけであります。
道州制担当も菅大臣はされているわけでありますが、最終ゴール……(発言する者あり)ああ、そうですか、失礼しました。地方分権を主管の大臣であると思いますけれども、総務大臣としては、最終ゴールですね、安倍さんは、私が三層と言うことについてああいうことをおっしゃったのは、道州制を軸にして、しかし中核的なものということで、そういう三層的なものには賛意を示されているわけでありますが、菅総務大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
■菅国務大臣
私も、基本的には全く同じであります。
ただ、一挙に道州制というのは、なかなか行くには時間がかかると思いますので、さきの臨時国会で成立をしました地方分権改革推進法、こうした法律によって国と地方の権限をやはり明確に私は分ける必要があると思うんです。そして、権限、財源、税源も含めて地方に移譲する体制をまず私はつくっていきたい。そして、そのことが徹底をすると、今委員が言われましたように、やはり国、道、そして中核をなす地方自治体、そういう形というのが私も望ましいと思っています。
■前原誠司
小泉政権と違って、初めてその最終ゴール、もちろん詰めていかなくてはいけませんし、今菅大臣がおっしゃったように、これはプロセスは相当大変だと思います。したがって、最終ゴールを定める中で、このプロセスというものをどのようにしていくかということももちろん時間をかけてやっていかなくてはいけませんし、ただ、分権の姿というものを国民に見せながらしっかりと議論していくことが必要だと思っておりますので、またそこは建設的な議論をプロセスも含めてやらせていただきたいと思います。
そこで、なかなか分権といってもわかりにくいわけであります。国民にとっては何がメリットなんだということ、ここも私は分権の哲学として明確に政治が示す必要があると思うわけであります。私なりの考えはありますが、まず菅大臣から、分権のメリット、幾つでも結構ですよ、何がメリットなのかということ。国民が聞いて納得するような題材を我々は示さなきゃいけません。何がメリットだとお考えでしょうか、分権の。
■菅国務大臣
委員も地方議員出身だったと思いますし、私も横浜の市会議員を経験しました。そういう中で、やはり地方の自由度、このことが、これは補助金なり法律によって非常に制約をされている。そして、本来であれば実体を伴わない部分も国でさまざまな制約をしてきているということも、私は地方議会のときに非常にそうしたものを疑問に感じていました。
そして、やはり国というのは国全体にかかわる、よく言われる話でありますけれども、私は、外交だとか、防衛だとか、あるいは教育だとか、あるいはもろもろの司法の問題だとか、そうしたものを国がきちっとして、そして、住民の皆さんにとって身近な問題についてはやはり地方自治体が自由度を持って、そのかわり責任を持って物事を決めて実行に移していく、そういう姿というのが私はこれからのあるべき姿だというふうに思います。そういう意味では、地方の自由度を増す、そして責任もとれる、そういう体制というのが今一番求められているのではないかなというふうに思います。
それと同時に、道州制の担当大臣は渡辺大臣が今就任をされていますけれども、渡辺大臣と私は緊密に連携をしながら、道州制の議論というものは、あるべき姿というのは渡辺大臣のところで今、国民の大衆的な意見というんですか、考え方を喚起するようなことは渡辺大臣にやっていただいて、私は、現実問題に対応する地方分権改革推進担当大臣として、そうしたものを強く進めていきたい、こう思います。
■前原誠司
今おっしゃったことについては全く異論はありません。
私の意見を申し上げると、大きく言って三つあります。
一つは、この間も安倍総理に対して申し上げましたが、今、余りにも多層的である、行政機構が。国があって、国の出先機関があって、そして都道府県があって、政令都市があって、中核市があって、特別市があって、市町村があるということと、今まさにおっしゃったように、補助金あるいは権限を国が握っている。そしてまた、起債についても、もちろん一八%という一つの基準はありますけれども、前よりは緩やかになったといっても、しかし国の関与はいまだに残っている。そしてまた、交付税措置という形でさまざまな複雑な計算もしなきゃいけないということ。それが、私は、コストと時間の無駄というものに物すごくつながっているんではないかと思うわけであります。
これは次回に譲りたいと思いますが、菅大臣は横浜の市会議員ということでいらっしゃいました。私は京都市という政令都市の府会議員をしておりまして、この政令都市と道府県の関係というものは極めてあいまいですよね。きょうはこれについては質問はいたしませんが、政令都市がたくさん出てきます、市町村合併の中で。しかし、政令都市ができても県の職員は多分減らないという問題が出てくるわけです。
県の権限を市に基本的に移譲するのが政令市ですよね。なのに、その政令市が生まれてきても、例えば新潟、これから、静岡なんか二つできますよね、静岡、浜松。大阪、堺。大阪はこれで二つになるわけです、大阪市と堺市。そして、大臣の御出身の神奈川県なんかは、川崎と横浜という二つの政令市がある中で、例えば市内選出の県議会議員でいえば百二名中五十七名でしょう。ですから、そういうところの無駄というもの、これは今、また議論させていただきたいと思いますけれども、そういうことも含めて無駄を徹底的に削らなきゃいけないということ。
二つ目は、やはり地域の個性とか特性を生かせるような権限、財源をしっかりと移譲させなきゃいけない。
もう一つは、私は、何でもある程度の競争は必要だと思うんですよ。そこで、地域に権限を与える中で、地域間の競争がしっかりと図られる。例えば、極端に言えば、道州制をどういう形にするかということの最終像で若干変わってきますが、税が変わってくれば、企業の移動、人の移動も起きるかもしれない。アメリカの連邦制なんかはそういう状況で、州によって税率が違う。そういう意味での競争原理というのは働くわけですね。どういう形にするかは別にして、私は、やはり地域間競争をいい形で生ませることが必要ではないかというふうに思っております。
この三つを私は思っているわけですが、特に三点目、地域間競争をしっかりと行う素地を分権でつくるんだということについて、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。
■菅国務大臣
まず前段の話で、委員が民主党の代表のときに、政令指定都市の県会議員について発言を踏み込んだものをされました。私は、そのときに、本質を突く発言だなと理解を示した者の一人であります。
ただ、そういうことは、多分、思っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃると思いますけれども、この改革の中でそこは整理をしていかなきゃならないだろうというふうに思っております。
それと、地域間の競争でありますけれども、私は、やはりこれはなきゃならないというふうに思っています。
今回、私は総務大臣に就任をしまして、二つのことを実は考えました。一つは、地方が国に対して非常に不信感を持っておりましたので、そこについて、まず安心感を与えることが一つ大事だろうというふうに思いました。もう一つは、地方に活力がなくなってきている。まさに地方の活力なくして国の活力なしが安倍内閣の基本方針であります。
ですから、地方がそれぞれみずから考えて行動に起こせる仕組みをつくらなきゃならないということを私は考えました。そして、頑張る地方応援プログラムというのを今つくっておるわけでありますけれども、地方には地方の魅力があります、そして特色があります、そうしたものを引き出す。地方が独自に地方間の競争をすることによって地方の活力が生まれて、そして国の活力が生まれるだろう、このように考えておりますので、委員の御指摘の地域間の競争というものは私も絶対に必要だと思っています。
■前原誠司
総論は意見が合いましたけれども、頑張る地方プログラムについてはいろいろ申し上げたいこともありますし、また、地域間格差をなくしていく、地方を応援したいということに、これは後で議論しますが、私は今の地方財政計画を含めてなっていないと。むしろ地域間格差が拡大するような仕組みになっているということを、これは後で指摘をさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、地域間の競争は必要であると。それがやはり、私は、地域の活力のもとになるという前提に立たなければ、分権社会というのは国民にとって受け入れられないんだろうと思います。
さて、そこで、地域の格差あるいは地方の疲弊というものについて、少し具体的な事例も含めて議論させていただきたいと思うわけでありますが、夕張の問題であります。
昨年の十一月十四日に、夕張市が「財政再建の基本的枠組み案について」というものをまとめられました。菅大臣、この枠組み案というのは、だれが、どこがつくられたものなんですか、この案は。
■菅国務大臣
夕張市だと思います。
■前原誠司
当然、私もそういうふうに思っておりましたし、夕張市がつくらなくてはいけないものだろうというふうに思いますが、今、夕張がいろいろなテレビで取り上げられて、マスコミでも脚光を浴びております。そして、あるテレビ局のクルーが夕張市に視察に行って、そして夕張市の職員と話をしたときに、その職員から、この「夕張市財政再建の基本的枠組み案について」というものは、ほとんど総務省が書いたものである、そして、最後の、市民負担額の試算だけは夕張市でつくった、そういうことを市の職員があるテレビ局のクルーに言っているわけでありますが、これが事実としたら問題だと思われませんか、大臣。
■菅国務大臣
そういう事実というのはないと思います。
■前原誠司
これは、我々もそのテレビ局も認識をしておりますし、また、取材をした人もわかっているわけでありますので、調べたらわかることであります。
もしこれを本当に総務省が書いたとしたら大問題ですよね。大臣、今おっしゃったように、そういうことはないと思いますということでありますが、ここでお互い調べてない前提で議論しても時間の無駄でありますので、しっかり内部で調べて、私もさらに深掘りをして調べますので、調査結果を委員会に報告していただけませんか。
本当にこれは夕張市が書いたものなのか、それとも、夕張市の職員があるテレビ局のクルーに言ったように、総務省が書いたもので、最後の試算だけが夕張市が書いたものだということであれば私は大問題だと思うわけでありますが、そのことをしっかり調べていただけませんか。それで報告していただけませんか。
■菅国務大臣
間違いなく調査をして、委員長あるいは理事会の許可を得て、しかるべき処置をしたいと思います。
■前原誠司
委員長、そういう大臣の御答弁ですので、取り扱いをよろしくお願いいたします。
■金子委員長
了解いたします。
■前原誠司
さて、菅大臣、夕張のことなんですが、私はこれは、一つは、粉飾決算をしたということは大問題だと思っているわけです。会社で粉飾決算をやれば証券取引法違反ですよね。そして逮捕される、法的処罰を受けるということでありますけれども、粉飾決算をして、その責任者は市長になるんだと思いますけれども、責任者は。法的に、粉飾決算をしたことについて、今の仕組みで、罰則、あるいは国が市長を訴えるということはできないんですか。
■菅国務大臣
現在の法の中では、国が訴える仕組みというのはありません。
私が去年夕張市を訪問した際に、市長と議長、副議長から、不適切な財政処理について、私に対して昨年の暮れにおわびがありました。
■前原誠司
私も調べました。総務省にも問い合わせて調べましたけれども、今の仕組みでは粉飾決算をした自治体を処罰することはできないわけでありますが、これは、極めて私は大きな法の抜け穴だと思うんですね。
今、今国会に提出を予定されている、いわゆる早期是正措置、あるいは法的処理の問題。今の法的処理の問題、財政再建制度の問題というのは、これはかなり昔の法律ですよね。相当古い法律ですね。しかも、特別措置法という法律ですから、今、財政再建団体は準用という形で全部やっているということでありまして、古いものということと、今申し上げた早期是正措置というものが今のところない。それから、法的に、そういう法を犯した場合、行政責任を問うことができないということ。それから、今回法律に出されますけれども、今のところは一般会計というもののみにスポットが当てられていて、例えば水道とか観光とか、夕張はまさに観光の特別会計、そこでつけかえを行ったわけでありますが、そういったところすべて含めた把握をする仕組みになっていないということで法律案を出されると思うんです。
この新たに出される法律案の内容を見ていましても、いわゆる罰則規定というか、その法律を犯したとき、早期是正措置をやるから、ちゃんとこれからはしっかりとフォローするからそういうものは生まれないんだということなのかもしれませんが、やはり私は、首長の責任、行政責任をしっかり問うような仕組みをつくらないといけないのではないか。最後に、結果的にそういう粉飾決算をして手当てがおくれて、そして、後で議論しますけれども、財政資金を投入しなきゃいけないということになると、これは夕張市民のみならず、北海道民のみならず、国民全体がそのしりぬぐいをしなきゃいけない、こういうことになりますよね。
新たに今国会に提出しようとされている早期是正措置についてもその点が抜けていると思うんですが、その点についての大臣の答弁をいただきたいと思います。
■菅国務大臣
委員御指摘のとおり、今度私どもが考えている早期是正法、今の法律は昭和三十年にできた再建法でありまして、非常に時間がたっております。そして、結果的には、今回の夕張問題のように一挙に、市が財政再建団体に入ることを表明して初めて表面化するわけですから、レッドカードの前にイエローカードのようなものをつくる。それも、御指摘いただきましたように、第三セクターも含めて連結ですべてがわかるような仕組みをぜひつくりたい、こう考えております。
そういう中で、この早期是正対象になれば、常勤監査というのもこれは入りますから、今委員の懸念されたようなものは私はないというふうに実は思っていますけれども、一般的には刑法で対応するのかなというふうに実は思います。
■前原誠司
刑法で対応するのは、私は今の市長を告訴してくれということを別にここでは言っているわけではありませんが、何が言いたいかというと、やはり責任と、そして、私は国の法の不備だと思うんですよ。つまりは、先ほど、今国会に出されるわけでありますが、早期是正措置がなかった、あるいは三セクとか特別会計を含めたいわゆる全体の連結決算を見る仕組みがなかった、その中で、いわゆるああいう脱法行為が行われたということだと思います。だから、そこはしっかり穴埋めをしなくてはいけない。
それと同時に、私が申し上げたいのは、そういう国の法の抜け穴を縫ってああいう粉飾決算が行われて、その結果、極めて莫大な借金を抱えてしまったということは、今までの財政再建団体と私は別個に扱うべきなんだと思うんですね。どういうことかというと、これだけ大きくなったのは、もちろん粉飾決算をした人が悪いんですが、そういう抜け穴の中で、こういう大きな、莫大な借金につながってきて、それを前提に市民に対して、財政再建団体に落ちたんだから厳しい状況でのんでくれと言っても、これはきついんじゃないか。
つまり、今までの財政再建団体と同列に扱うことは、私は、おかしいんじゃないか。おかしいというか、それは、繰り返し申し上げますが、粉飾決算をした市長が悪い、市が悪い。しかし、それを認めるような、抜け穴の、いわゆる早期是正措置や連結決算を見る仕組みが国としてはなかった。だけれども、それで結果的には莫大な借金が膨れ上がってしまった。それで、十八年間で夕張市の市民に対して、あるいは職員に対して、だから今までどおり、同じように、これだけの赤字なんだから切り詰めてやってくれというのは、ちょっと私は無理が多過ぎるような気がするわけです。
例えば、首長の給与が七割カット、これはいいでしょう、特別職。これは私は仕方がないと思いますよ。しかし、一般の職員の給与は三割カットですよね。しかも、特別手当は全部なくなるわけですよ。すると、平均四割カットですね。四割カットで、それで我慢してくれという話。
それから、退職金。やめさせる人間を多くしたいという意図があったんだと思いますが、この仕組みを見ていますと、早くやめた方が得ですよね。つまりは、平成十八年度にやめたら五十七カ月出ます、十九年度にやめたら五十カ月、次の年は四十カ月、次が三十カ月、二十カ月、どんどんどんどん低くなっていく。早くやめた方が得だと。
労働組合が調べたところ、今、市の職員で八五%の人が二、三年でやめたいと言っている。今度の三月末で、今三百九名の職員のうち、百五十二名がやめると言っていて、まだやめたいと言っている人たちがたくさんいるわけですね。これは行政崩壊になりませんか。
つまりは、粉飾決算で膨れ上がったものを今までどおりしゃくし定規に再建計画、これは本当にサステーナブルなのかどうなのか、もつのかどうなのか。私、これはもたないと思います。十八年間これで我慢してくれと言ったら、さっきの大臣の答弁じゃないですけれども、これはみんな逃げちゃいますよ、ほかの地域に。そして、結局、外に行けない人たちが残るだけになって、今でも六十五歳以上の比率は四〇%ですよね、夕張。これはむちゃくちゃな再建計画だと私は思う。その点、いかがですか。
■菅国務大臣
これはぜひ御理解をいただきたいんですけれども、夕張市の人口は今一万三千人です。今委員から三百人を超える職員という話がありました。全国で一万三千人の規模の人口の市の職員というのは、約百五十人ぐらいなんです。ちょうど今の夕張の半分ぐらいのところでありまして、そういう中で頑張っている地方が今たくさんあるわけでありますから、それは少なくともそこぐらいまで、やはり夕張市も職員の数というのは切り詰めてほしいなというのが私の率直な考え方であります。
ただ、このことによって標準的な住民サービスに支障を来すようなことがあってはまずいですから、どこに行っても一定水準の行政サービスを保障するのが私どもの立場でありますから、そこは北海道庁がうまく、市民の皆さんに急激な職員減にあってもそうしたサービスができるように、今連携をして取り組んでいるところでありますので、御理解をいただきたいと思います。
■前原誠司
直接お答えいただいていないと思うんですが、半分まではいいかもしれない、でも、さっき申し上げたように、二、三年で八五%の人たちがやめたいと言っている。もしやめたら、一五%の人が、おれも、おれもやめるよという話になりますよ。すると、だれも行政サービスを担う人がいなくなるわけですよ。
具体的なことを申し上げましょうか。
私も十二月の中ごろに、去年、夕張に行きまして、市あるいはいろいろなところに行きましたけれども、その一つに消防署に行ったんです。消防署、今は救急救命士の方が十一名いるわけで、そして二台の救急車、二十四時間体制でこの二台の救急車を十一名の救急救命士で運用している。三月末でやめられるのは四人ですよ、希望退職。七名になる。七名になったら、二台の救急車を運用できないんです。一台しか運用できない。
大臣が一番よく御存じだと思いますが、病院、これが今度診療所に格下げになりますよね。今でも自治医大から来てもらって、ようやく二名。しかし、三月でやめちゃう。だけれども、村上先生という方が今一人で頑張って何とか、診療所に格下げするけれども、有床診療所としてやろうとされているけれども、救急を受け入れるのは無理ですよね。となると、救急車が出動するような事態になったときに、夕張の外の自治体に救急車が行って患者を搬送するということなんです。栗山とか、あるいは岩見沢とか、あるいは、ちゃんとした施設がないといけない、設備がないといけないところは札幌まで行くわけですね。雪がなくて、ようやく高速を使って、うまくいって一時間半ですよ、片道、札幌まで。そうすると、救急車が出動すれば最低でも一時間半か二時間ぐらい帰ってこない。札幌まで搬送するということになったら、これは三時間か四時間ぐらい帰ってこない。一台ですよ。
先ほど、道とおっしゃいましたけれども、消防、救急は、市ですよね、市町村ですよね、担当は。ということは、道としてはこれは協力できない話もあるわけですよね。あるいは水道の話もそうですよ。
つまりは、こういった、もう目の前に、いわゆる技術を持った方々が退職希望、そして、特にこういう技能を持った人たちは給料の高いところに行きたいわけですよ、ほかのところに。先ほどの大臣の地域間競争、まさにそれを地でいくような話ですよ。流出していって、残るのは出ていけない人たち。だから、こういうことが実際に起きていて、先ほど御答弁いただいた、最低限の行政サービスは提供するような仕組みにするということにならないんです。どうお考えですか、今の救急救命士、一つの例で申し上げましたけれども。
■菅国務大臣
今、病院の話もありました。人口一万三千人の全国の市町村で総合病院を持っているところが幾つあるかということを考えたら、やはり一万三千に総合病院というのは、国民から今の状態では理解をされないんじゃないかなというふうに私は思っています。
救急車の問題であります。これについて、確かに非常に細長い地域でありまして、私も行きまして、救急体制というのはやはり確保しなきゃならないと私も思っております。そこで、二台の現行の体制、これを維持できるように、一月末現在、救急救命士、十一人いらっしゃいますけれども、これが七人になるということでありますが、六人体制で二台はできるということに、私、報告を受けておりますので、今までどおりの形で、二台の救急体制で行うことができるようにというふうに私は理解をしています。
■前原誠司
一番初めの話に戻りますが、この夕張というのは、粉飾決算をやって、そして国の基準をさらに大きく上回るような莫大な借金をつくってしまったわけです。それは夕張が悪いんですよ、おっしゃるように。しかしながら、それを背負わされるのは市民なんですね、基本的に。だったら、先ほど、今まで十一人で二台回しているものを七人で二台回せ、できるからということですけれども、この人たちの給料、さっき申し上げたように、特にこの出動手当とかもなくなるわけですから、四割カットですよ、給料。
だから、これが本当に持続可能なのか、十八年間。私は無理だと思う。だから、そこは柔軟に、これは特別だと。もちろん、それは夕張の責任も問う。だから、できれば私は行政として夕張を何か処罰するということがあってもいいと思う、そのトップについては。しかし、そのとばっちりを受けるのは市民だということから考えて、もう一度この再建計画を私は見直した方がいいと思いますよ。どうですか。これは十八年間もつと本当にお考えですか、今お話をしたようなことも含めて。
〔委員長退席、萩山委員長代理着席〕
■菅国務大臣
まだ正式には私のところには来ておりませんけれども、素案ベースでは当然来ているわけでありますから、その中で実現可能だなと私は今の時点で考えております。
■前原誠司
これはしかし、たちまちに、先ほど申し上げた救急救命士、一つの例でありますし、時間がありませんので具体的には申し上げませんが、水道の技術者を含めて、それだけ給料を減らされて、そして退職金は早くやめた方がたくさん出る。そして、今、調査では、八五%の職員がやめたいと言っている。こういう状況で、とてもじゃないけれども、大臣は抗弁されますが、私は持続可能だと全く思わない。
だから、繰り返し申し上げますけれども、悪いのは夕張市ですよ、粉飾決算をした。だけれども、それで隠れて、問題が露呈するのがおくれて莫大な借金がふえてしまった。それをしゃくし定規に、特例措置も設けずに、悪いのはあんたたちなんだから基本的にこれでやりなさいと言っても、うまくいくものとうまくいかないものがあって、これは絶対にうまくいかないということを私は申し上げておきたいと思います。大臣の今のお立場ではうまくいくと言わざるを得ないのかもしれませんが、これは本当に市民の立場に立って、特別な例なんだと柔軟に見直して、そして、今後そういう粉飾決算が起きないようにしっかりするんだということも含めて、柔軟に見直すということぐらいは答弁していただけませんか。
■菅国務大臣
まだ私、これに同意する前でありますから。
私は、昨年の暮れ、十二月二十九日ですか、夕張市に行きました。そのときも夕張の素案というのはありました。しかし、私、現場に行ってみて、二つのことを実は変えなきゃならないなと思いました。
それは、総理の指示もあったわけですけれども、高齢者ですね。委員も夕張市へ行かれて、非常に南北に長くて、バス料金が私どもの感覚と比べてはるかに高いんですよね。病院に行くのに片道九百三十円でありましたから。しかし、全国で高齢者のパスを廃止している団体も結構今出てきていますから、当時はそう思ったんですけれども、やはり九百三十円というのは、余りにもこれはひど過ぎるだろうと。そういうことで、そこについては配慮をさせていただくことにしました。
それと、子供の手当てであります。これについても、北海道の中でも二つの市町村が、国基準でやっているところ、現実に実はあるんです。しかし、それをいきなり国基準に合わせますと多い方は月一万円負担が多くなるということで、これも実は私は、段階的にということで猶予期間を置かせていただきました。あとは、小学校とかあるいは子供たち、やはり夏はプールで泳いだ方がいい、こうも実は思いました。
そういう中で、できるだけ私どもとすれば柔軟に対応をさせていただくつもりで実はおります。ただ、やはり全国から見て、これは非常に注目していますから、全国の国民の皆さんが、夕張、ここまで頑張っているんだ、だからこれぐらいは、そういう雰囲気を出すまでに夕張市に頑張ってほしいなというのが私の率直な考え方であります。
それと同時に、私、去年夕張に行って非常にうれしかったのは、いわゆる市民団体の皆さん、NPOを初め、そうした人たちが、自分の町は自分たちで再建しよう、そういう息吹というものですか、そういうものを私は強く感じました。ですから、そういう面はぜひ応援していきたい、そういう思いを抱いて帰ってきました。
以上です。
■前原誠司
この議論はこれで終わりにしたいと思いますが、大臣、ぜひ柔軟に。これは、もちろんほかにも大変なところはいっぱいありますよ。いっぱいあるけれども、先ほどから何度も申し上げているように、粉飾決算をして、知らない間に莫大な借金がふえてしまって、それのツケを払わされるという状況の中で、まさに職員の流出、あるいは希望退職含めて、行政崩壊の間近にあるんだというような認識を持っていただいて、この間行っていただいて、先ほどおっしゃった高齢者に対するバスの補助の問題とか学校の問題というのは柔軟に見直されたということでありますので、私は、ぜひ市民生活の目線に立って、持続可能な計画をしっかりと、常に修正を考えながらやっていただきたいと要望だけしておきたいと思います。
さて、大変な地域は夕張だけではありません。そこで、地方財政計画について少し議論させていただきたいと思うわけであります。
地方財政計画、どんどんどんどん下がってきております。前年よりも、ことしは、二〇〇六年に沿って歳出を抑制ということで、一般歳出については一・一%減ということで、地方財政計画の規模については六年連続で減らす、こういうことであります。
私が注目したのはどういうところかというと、景気回復ということが言われております。特に地方に実感がないというのは申し上げるまでもありませんが、例えば地方税だけ見ていると、平成十八年度が三十四兆八千九百億円あった、そして、来年度、つまり平成十九年度の予測では四十兆三千七百二十八億円ということで、地方税については五兆四千七百四十五億円ふえるんですね。
しかし、地方財政計画全体を削減するという中で、いわゆる地方譲与税とかあるいは地方特例交付金とかあるいは地方交付税というものを減らして、そしてトータルとしてはこの地方財政計画というものを抑制する、こういう仕組みになっているわけですね。
これはどういう問題が起きるのかということでありますが、財政力指数の高いところはいい、つまりは、税収が上がる地方はいいんですよ、これは地方税は上がっていますから。しかし、経常収支比率が高くて、そして財政力指数の弱いところは、いわゆる国からの交付税とかこういう譲与金とか、そういうものをもらわないとやっていけないんですよね。
つまりは、この仕組みだと、地方税は上がる、しかし、ほかの譲与税と交付税は下げる、そしてトータルの地方財政計画については抑制をするということになれば、地方の中でも、いわゆる地方税の集まるところと集まらないところの地方間格差、地域間格差というのはまさに広がるような仕組みになっていませんか、大臣。
■菅国務大臣
御指摘のとおり、地域間で格差が出てきているということは、これは事実だというふうに思います。例えば、一つの例として三重県を考えた場合に、北は非常に企業が進出をしてよくなっているけれども、南がその分と比較をすると非常に少ないとか、そういう状況にあることは間違いないというふうに私も思います。
ただ、全体として少しずつよくなってきているということも御理解をいただきたいと思います。
■前原誠司
今大臣がお認めになったように、この仕組みというのは、地方税収が上がった、そしていわゆる交付税あるいは譲与金というものを下げて地方財政計画を抑制するということになれば、地域でも経済のいいところと悪いところ、これは交付団体でもですよ、不交付団体だともっともっと税収は上がっているわけですから。だから、そういう意味においては、この仕組みというのはまさに地域間格差がさらに広がるようなものになっているということをお認めになったわけですけれども、それは私は問題だと思うんです。
さらに、新型交付税、今度出してこられますよね、この通常国会に。それだと、基本的にはどういう仕組みになっているかというと、人口とそして面積を掛け合わせたものになっているということであります。
私も若干、前回予算委員会で触れさせていただきましたけれども、先般、我が党の岩國委員が大変いい資料を前提にいい質問をされておりましたけれども、ちょっとお配りした資料を見ていただけますか。一番最後に添付されている七というのが岩國委員が使われた資料であります。教育赤字という言い方を岩國委員はされておりましたけれども、つまりは、地方が人材の供給源になっているということであります。つまりは、仕送りも含めて、疲弊している地域がどんどんどんどん中央に人材と金を送っているという構図がここにかいま見られるわけですね。
それから、これはこの間つくった資料をもう一度ごらんいただきたいんですが、五枚目、五ページ、日本人の人口・合計特殊出生率ということで、ごらんをいただきたいわけでありますが、大都市ほど合計特殊出生率は低いんですよね。低いけれども、人口が集中しているから、人口はどんどんどんどんふえていっている。でも地方は、逆に言えば、出生率は高いのに、先ほど申し上げたようなことでどんどんどんどん人口が減少している。まさに、先ほど申し上げた、あるいはこの間岩國委員が指摘をされたような、地方が人材の供給源になっている、そしてまた、仕送りもして金も中央に集まっている。
しかし、この新型交付税、これをこのまま導入していきますとどういうことになるかというと、人口掛ける面積という、もちろん係数がつきますけれども、なりますので、これは格差が逆にまた広がっていくことになりますよね。
二〇〇七年度、平成十九年度は一割を新方式で算出するけれども、次年度からはその枠を拡大するということで、二〇〇九年度には新型の比率を三割にふやすということになれば、今申し上げたような現実を踏まえれば、先ほどの地方財政計画についても、税収の上がるところとそうでない地域の格差がますます広がると同時に、いわゆる出生率は高いけれども人口は減少していく、つまり、働き場所がない中で帰っていけないというところの格差がさらに広がることに、地域間格差を広げるようなことになるんじゃないですか。
■菅国務大臣
先ほどの私の答弁の中で財政力指数が低いところの話をしましたけれども、そこには、例えば十九年度は交付税総額を確保していますので、それはそういう形の中でしっかりと対応させていただきたい、このことをつけ加えさせていただきたいというふうに思います。
そして、新型交付税ですけれども、これは委員はもう既に承知の上の質問だと思いますけれども、今の交付税の算定項目数というのが九十幾らあるんですよね。非常にわかりにくい。それと、例えば、ことしの交付税が幾らで来年は幾ら、その次は幾らという予見可能性、これもなかなかつかみにくい。そういう中で、この新型交付税というのは、予見可能性を高めるために、算定項目数を簡素化するための一つとして私ども実は考えさせていただいたものであります。
そして、これは、基本的には、過疎地のように人口の少ない団体においては一人当たりの行政コストというのは当然割高になりますから、そういう係数を掛けるだとか、あるいは、今までの離島における通信だとか移動だとか、ほかのところと比べると非常に経費もかかるわけですから、そうしたものを十分に配慮した中で導入をさせていただきたいと思っておりますので、格差を広げるのではなくて、簡素と、そして予見可能性を高めるために、そういう目的でやっておりますので、拡大にはならないように地方団体とも相談をしながら今取り組んでおります。
■前原誠司
具体的な議論というのは、また具体的な数字を挙げて議論させていただきたいと思います。
厚生労働大臣、今の議論の前提で、地方がどんどんどんどん人数が少なくなっていて、そして高齢化が進んでいるという状況があるわけであります。その場合、お配りをしている資料の六を見ていただければおわかりをいただけますが、介護保険ですよね。これは、地方では、いわゆる保険者として地方自治体がもう無理だということをおっしゃっているところが多々出てきている。これは耳にされていると思います。
つまりは、介護給付の負担割合ということになれば、半分に割って、行政が半分を負担する。特に、国と地方自治体で折半をし、そしてその残りを都道府県と市町村で割る。そして、その残りの半分については、第一号被保険者と第二号被保険者、一九対三一で割るということでありますけれども、この一九%の負担を求めるいわゆる高齢者の方がどんどんどんどんふえていく。しかし、四十歳から六十四歳までの人たちは減っていくわけですよね。
ということになれば、この介護保険のいわゆる保険者を自治体がやるということについて、もう限界に来ているんではないか。これは、仕組みそのものを見直していかないと、まさに先ほど申し上げたような持続可能なものではないのではないかと思いますが、厚生労働大臣、いかがですか。
〔萩山委員長代理退席、委員長着席〕
■柳澤国務大臣
介護保険の負担でございますけれども、今委員がおっしゃられるような図式、資料の六ページの仕組みで運用されています。こういう仕組みでございますけれども、これで現実がどうなっているかと申しますと、平均値を中心として、まだそれほど開いていないという認識でございます。それからまた、例えば大都市が非常に楽をしているというようなこともなくて。
いずれにしましても、この一号被保険者、第二号被保険者の関係の難しさというもののために、あらかじめ調整交付金というものを国が用意しておりまして、それの平準化のために努力をする、そういう仕組みになっておりますので、ぜひそういうことも含めてこの制度の運用を円滑に進めていきたい、このように思います。
■前原誠司
いや、私が聞いているのは、理解してくれということじゃなくて、人口減少社会、特に地方ではもう、日本全体では二〇〇四年から人口減少でありますが、地方ではもっと前から人口減少してきているわけですね。そして高齢化が進んでいるわけであります。その中で、この今申し上げた仕組みが成り立ちますかということ。
つまりは、一九%の第一号被保険者の人数が多くなってきて、第二号被保険者の数が少なくなる、そして地方もそれだけ人数が少なくなるので、保険者としてやっていけるような状況になっているのかどうなのか、持続可能なのかということを聞いているわけです。そういう認識、まだこれは持続可能だと思われているわけですか。
■柳澤国務大臣
これは、全体の費用が、給付費が膨らむということは、この円の面積が膨らむということでありまして、その円の膨らんだものを前提として、今言ったような負担割合で負担をしていく。そして、その負担割合につきまして、例えば、後期高齢者の人口構成割合が大きいとか被保険者の所得水準が低いとかというような、市町村の責めによらない理由のあるときには、保険給付の五%に相当する額でもって、それを調整交付金ということで調整をしていく、こういう仕組みでございます。
■前原誠司
いやいや、説明をしてくれと言っているのではなくて。
これについても、少し数字をこれからまた挙げさせていただいて、どれだけ地方が保険者としてもう成り立たなくなっているのかということを、実例を挙げて、これから厚生労働大臣と引き続き議論させていただきたい。持続可能ではなくなってきているという認識もぜひ念頭に置きながら、実態を見て、そして御検討いただきたいというふうに思います。
さて、道路特定財源の話をさせていただきたいと思うわけでありますが、昨年の十二月八日に閣議決定がございまして、道路特定財源についての具体策ということでございますが、よく読んでもようわからぬところがあるんですけれども、「真に必要な道路整備は計画的に進める」ということで、この「真に必要な道路整備」って何なんだろうと。これは極めて主観的な問題だと思うんですね。ある地域の人たちにとったら、人口が少なくても、いや、おれたちにとっては真に必要なんだといえば真に必要でありますけれども、費用対効果を考えたときに、この「真に必要な道路整備」というのは、まあ政治的な妥協の産物なんだと思いますけれども、これは国土交通大臣、どういうふうな定義を、これは議事録に残るあれですから、この「真に必要な道路整備」というものの定義を少しお話しをいただきたいと思います。
■冬柴国務大臣
大変議論があったところでございまして、私は、受益と負担を、そのバランスをとるためには、そんな抽象的な言葉では争いがあっても困るので、具体的に、その整備の量とか内容を明らかにしなきゃならないということで、その次に書いてあるように、「十九年中に、今後の具体的な道路整備の姿を示した中期的な計画を作成する。」という言葉、定義ではありませんけれども、具体的にわかるようにその内容を示した方がいい、その姿を示した方がいい、真に必要かどうかということで争いがあっても困りますので。そういうことでございます。
■前原誠司
この閣議決定においては、こういうことも書いてあるわけですね。今大臣おっしゃったように、十九年中に、今後の具体的な道路整備の姿を示して中期的な計画を策定するということでありますし、それから、二十年の通常国会において、この道路整備に充てることを義務づけている今の仕組みを改めるという所要の法改正を行う、こういうことがなされていて、また、毎年度の予算において、道路歳出を上回る税収は一般財源とするということでありまして、別に平成十九年度は義務づけされていないわけですね、一般財源化すると。
ただ、一般財源化されましたですね。一千八百六億円と一般財源化されたわけでありますが、これは、国土交通大臣、今後のいわゆる真に必要な道路整備計画で、もちろんそれは税収がどうなるかというのはありますけれども、大体この千八百六億円ぐらいが今後も一般財源に回してもいいような数字ということで平成十九年度に頭出しをされた、こういう理解でよろしいんでしょうか。あるいは、これをもっと減らすんですか、それともふやすんでしょうか。
■冬柴国務大臣
十九年は、十五年に五年計画で、五年間に暫定税率をいただく分に対して三十八兆円の道路整備を行いますというボリュームは示してあるわけです。したがいまして、十九年まではこの暫定税率というのはもう決まっているわけですよ。二十年以降どうするかという問題で、今までのように、税収即、要るか要らぬかは別としてですよ、そんなことないんですよ、たくさん要ると思うんですけれども、とにかく、即それが道路整備費に回るという、その仕組みは五十年ぶりに変えましょうということでございます。
それで、十九年に、ではその一般財源に回した分は何だと、これはいろいろ考えることがあります。それは、過去において補正予算等で、本来は道路整備費として支出しなければならないような分を出していただいている分があります。例えば、今年度でも集中豪雨で多くの河川がはんらんして、そして道路も壊されました。そういうものを整備するために、今回も補正で道路整備に要する費用が支出されております。これは緊急やむを得ない部分でございます。しかし、そういうものを積算すれば、おおむねそういう金額にはなると私は思っています。
そういう意味で、今回、毎年毎年その税収と道路整備に必要な部分とを比較しながら、一般財源にどれほど回るか、すなわち道路歳出はどれだけだったかということから出てくるわけでありまして、今回のものが前例になって今後それがふえるとか減るとかいう感覚ではとらえておりません。
■前原誠司
財務大臣にお伺いしたいんですが、平成十九年度予算において一般財源化されたこの千八百六億円というものは、国の道路特定財源三兆四千七十六億円から見ると五・三%、あるいは地方の道路特定財源を含めた道路特定財源、国、地方全体は五兆六千百二億円、それからすると三・二%なんですね。
この問題の議論の中で、もちろんこれから議論されるということでありますけれども、国民からして、一般財源、五十年ぶりに変えるんだと安倍さんも所信表明演説で胸張っておっしゃっていましたけれども、頭出しのものはたったこれだけですよ。国で見ても五・三%、国、地方合わせて見ても三・二%しかない。これは財務大臣のお立場からして、どれぐらいをめどに、その道路特定財源を一般財源化するということになったら胸を張れるんですか、一般財源化したと。
■尾身国務大臣
道路特定財源については、小泉政権時代に非常に議論をされてまいりまして、昨年の暮れに安倍総理のリーダーシップのもとに方針が決まったわけでございます。
一般財源化を前提とした道路特定財源制度の見直しは、揮発油税を含めまして、いわゆる道路特定財源なる税収が自動的にすべて道路に使われるという制度創設以来五十年にわたりましたシステム、仕組みを変えるという意味におきまして、極めて画期的なものであると考えております。
ということになりますと、真に必要な道路は計画的に進めていくということになっておりますが、真に必要な道路の額といわゆる道路財源として税収に入る額とが違うことが想定をされるわけでありまして、自動的にこの税収全部が道路に使われるという仕組みを直す、こういうことでございまして、真に必要な道路がどのくらいかということをまた議論するのと同時に、仕組み自体を直すという意味で非常に画期的な改革であるというふうに考えております。
■前原誠司
ちょっと、さっきの馬淵議員の質問でお疲れになっているのかもしれませんが、要は、私が申し上げたいのは、仕組みを変えるのが画期的だと言われても、道路特定財源の中で大体どれぐらいが一般財源化されるのかということの議論の方が、むしろ私は大きな意味を持つと思うんですよ。
そこで、国だけでいっても五・三%、全体を見ると三・二%、微々たるものですよ、この十九年度に一般財源化されるのは。もちろん、先ほど、平成十五年から十九年度までの三十八兆円という計画の中で暫定税率も含めてこの道路特定財源が決まっているので、その最終年度だというのはありますよ。だから、二十年度からは大きくこれはまた変わる話になりますけれども、財務大臣に伺ったのは、国土交通大臣とは見方が違って当たり前だと私は思っているから聞いたわけですよ。つまりは、こんなものでいいんですか、一般財源化するのは。真に必要な道路整備というのは主観で変わるんですよ、先ほど申し上げたように。あるいは、どのぐらいのタームで、つまりは期間でやるかによっても、単年度ごとに使う金額も変わってくるわけですね。
だから、そういう意味では、やはり財務大臣としては、これぐらい一般財源化してもらわなきゃいけないという意見があってしかるべきだと私は思います。いかがですか。
■尾身国務大臣
今までは、いわゆる道路特定財源の制度によって得た税収はすべて道路に使うということになっておりました。これからは……(前原委員「質問だけに答えてください」と呼ぶ)いやいや、簡単に申しますと、今数字を申し上げるわけにはいかないというのが結論でございますが、真に必要な道路はどうか、幾らかということを決めた上で、道路財源そのものの税収の見通しはありますから、その両方を一致させる必要がないということにおいて革命的な制度改正であると考えております。(拍手)
■前原誠司
拍手をしている自民党の本当の程度がわかりますが、こんなもので革命的と言ったら、まあ、あきれて物が言えないということで、本当にもう質問をするのも嫌になるような話でありますが、一般財源というものをどう、先ほど申し上げているように、人口減少、そして自民党政治のツケで莫大な借金を抱えている、そして少子高齢化がどんどんどんどん進んでいる、その中で社会保障制度もしっかりやらなきゃいけない、都市と地方の格差というものも埋めていかなくてはいけない。
その中にあって、この道路特定財源というものを大きく見直すことがまさに革命的な議論だと私は思っておりまして、こんなもので革命的だということ、額を申し上げられないということでありますが、財務大臣とすれば、この額はもっとふやします、一般財源化をもっと大胆にやっていきますというような答弁があってしかるべきだと私は思いますが、期待はしません。
官房長官、平成十八年の三月の本会議で、当時の小泉総理が我が党の松本政調会長の質問に答えて、道路特定財源の一般財源化の議論はどの範囲なんだと。額については頼りない答弁だったので、もう聞いても無駄だと思いますけれども、今回の平成十九年度は国の分だけで、地方の道路特定財源というのは全く一般財源化されていないわけですよ。だけれども、小泉さんは、明確に「地方分の道路特定財源についても排除されているものではありません。」ということを答えているわけです。
これからの議論として、時の総理が地方も含めて一般財源化するということをおっしゃっているんです。額は別に聞きませんよ。せめて、国の道路特定財源でなくて、地方の道路特定財源も含めて一般財源化するという姿勢には小泉政権の答弁とは変わりないのかどうなのか、その点について明確にお答えください。
■塩崎国務大臣
いろいろな議論があって、道路特定財源の見直しが今回行われました。最初は自重税だけでもいいじゃないかというような話もありましたが、安倍総理の決断で、やはり揮発油税を対象にして、これはまさに昭和二十九年に田中角栄さんが議員立法でつくった。
それで、今御指摘の地方分について、これも当初、小泉総理が見直しの対象にすべきだ、こういうことでありました。それは私たちも問題意識は同じであります。
しかしながら、今回やったことは、おっしゃるとおり、地方の方には手をつけていないということは事実でありますが、この理由は、とりあえず、まず第一に、今回この国税の部分についてやることについて、穴を何しろあけようということで仕組みを変えたということで、先ほど来答弁しているとおりであります。
地方の問題については、これは財源構成が少し国とも違う、地方の財政への影響などを考えてみると、皆さんも選挙をやっているからよくわかると思いますが、地方では地方のやはり道路の事情、ニーズというのがある中で、道路財源の割り当てのあり方というのは少し違うわけであります。
したがって、今回はとりあえず国税についてやったということであって、問題意識は同じであります。
■前原誠司
問題意識は同じということは、地方の道路特定財源も一般財源化に手をつけるんですかと聞いているんです。イエスかノーかで答えてもらったらいいんです。
■塩崎国務大臣
さっき申し上げたように、改革を小泉さんが提唱したときに言ったとおり、私たちも同じように、地方の道路特定財源についても将来的に一般財源化についての議論をしていこうという気持ちであります。
■前原誠司
議論していこうじゃないんですよ、小泉さんの答弁は。一般財源化を排除していない、やると言っているんですよ。議論をするということではなくて、一般財源化するのかしないのかだけをお答えください。小泉さんの答弁の方針は変わるのか変わらないのか。
■塩崎国務大臣
小泉さんも排除をしないと言っているわけで、我々も排除いたしません。
■前原誠司
方向性が一緒ということは、地方の道路特定財源も一般財源化に向けて、そういう予算編成をするということですね。
■塩崎国務大臣
予算編成をするところまでまだ議論が深まっておりませんが、これからも引き続き議論をしていくと申し上げているとおりであります。
■前原誠司
とにかく私は、先ほど申し上げた、日本の置かれている財政状況、そしてまた、何に今国民が本当に税金を使うことを必要としているかという議論を含めて言えば、道路特定財源というのは手をつけるべきだと私は思います。もちろん、暫定税率の問題を含めて、いろいろ整理しなきゃいけないところはあると思いますけれども。
そういう中で、私は小泉さんが改革政権だったとは思いませんけれども、ただ、これについては、明確におっしゃったことについて後退をしないように、ぜひそこはリーダーシップを持って、官房長官もいろいろ御苦労が多いみたいですけれども、そこはしっかりと、いろいろな小じゅうと、大じゅうとがたくさんおられるみたいですが、決めたことはしっかりやる、官房長官は絶大な権限を持っておられるわけですから、そこは進めていただきたいというふうに思います。
さて、残りの時間で米軍再編のことについて議論させていただきたいと思います。
私がきょう聞きたい内容は、米軍再編について日本の負担がかなり大きい、本当にこれだけの負担を日本はしなきゃいけないのかどうなのかというところで議論させていただきたいと思っております。
そこで、どちらがお答えいただいても結構です。麻生外務大臣、久間防衛大臣、どちらでも結構でございますが、米軍再編はなぜ行われてきたのかということについて、簡単にそのバックグラウンドを御説明いただけますか。
■麻生国務大臣
今対象になっております沖縄等々、今回の米軍再編の基本ということに関しましては、基地の負担の軽減と抑止力の維持という二つを名目にいたしております。
■前原誠司
いや、米軍再編のことを申し上げているのであって、基地再編の話をしているわけではありません。
私が申し上げているのは、例えば、二〇〇四年でありましたけれども、ラムズフェルド国防長官と超党派の議員でお会いしたときに、彼はこういう言い方をしているんですね。このトランスフォーメーション、米軍再編というのは、始まる点もないし終わりもない、終点もない。つまりは、その過程が重要、生活の一部にトランスフォーメーションはなっていると。つまりは、常に米軍の再編、米軍のあり方、世界の展開の仕方というものを考え続けるものなんだということを彼はそのとき言っていたわけです。
そして、その中で、原則は次のとおりだということを言っているんですね。軍事力を歓迎される地域だけに置きたい。そして、米軍というものは、選択肢、柔軟性を持たなければいけない。そして三つ目に、米国内にできるだけ多くの軍隊をとどめたい。そして四つ目に、米国内に駐留できる土壌、そのときは英語ではリーチバックという言い方をしていましたけれども、そういう土壌をしっかりつくっていきたい、こういうことをラムズフェルド当時の国防長官はおっしゃっておりました。
その中で、実際問題……(発言する者あり)ちょっと、くだらぬやじをするなよ。実際問題、なぜこの米軍再編が起きているかということは、これはお二人には釈迦に説法でありますが、ソ連が存在しているときの冷戦というのは、脅威は対称的なものであった。そして、ソ連の、いわゆる核競争も含めて、そういう対称的な脅威にどう対応するかということが米軍の最大の眼目であったけれども、ソ連は崩壊をし、そして直接的な脅威ではソ連はなくなったということ。
しかしながら、非対称的な脅威というものがどんどんどんどん広がっている。つまり、テロ組織というもの、あるいはブッシュの言い方をするとならず者国家ということで、昔のような対等な脅威ではなくなってきている。
しかし、非対称的な脅威、それが大量破壊兵器と結びついた場合には、九・一一テロなんかがまさに一つの大きな、大量破壊兵器は使われませんでしたけれども、アメリカ本土まで攻撃にさらされるような状況というのが生まれて、もしこれが大量破壊兵器、核や化学兵器や生物兵器と結びついたときには大変なことになるというところの中で、米軍再編というものをまさに生活の一部として、常に脅威は何なのかということを考えながらやっていかなくてはいけないということを、これは国防大臣がかわったって変わるものではありません。ブッシュ・ドクトリンからあるいはQDRから全部それを踏まえてやってきているところでありますから、これは大臣がかわろうが、そんなもの、変わるものでは全くないんです。常にやられている。もっと言えば、ブッシュ政権の前から、クリントン政権のときからこのトランスフォーメーションの議論はなされていて、加速したのがラムズフェルドであったということであります。
そしてまた、トランスフォーメーションの一つの大きなポイントにRMAというのがありますね。つまりは、軍事革命、軍事技術革命と言ってもいいかもしれませんが、いわゆる運搬手段、あるいはミサイル、精密誘導兵器、こういったもののいわゆる軍事技術の革命によって、戦われ方が変わってきた。つまりは、前方展開する必要も必ずしもなくなってきて、遠いところからまさに攻撃もできる。あるいは、もっと言えば、相手もRMAが進んでいて、前方展開することについての問題点というものもむしろ出てきている。ペンタゴンの中では、果たして空母というのはいつまで役に立つんだろうかという議論も当然ながらかなり長い間されているわけでありまして、そういうものも含めてトランスフォーメーションというのは行われている。
その中にあって、米軍再編が日本にどういう影響を及ぼすかということになってきているわけであります。
そこで、グアムの移転費用の中で、全体百二・七億ドルで、日本が六十・九億ドル持つということ、もちろん財政支出、真水では二十八億ドルで、あとは出資とか融資とかいうことになっていますが。今申し上げたように、脅威が変わってきた、対称的な脅威から非対称的な脅威、そして大量破壊兵器との結びつき、そしてまたRMAというものがある中で、不断にそれを見直していく中で、米軍自身も、前方展開というよりも、できる限りリーチバック、本土防衛というものに重心を置きたいということがあるわけですね。
にもかかわらず、御丁寧に、この防衛省、当時の防衛庁の資料だと、日本も経費を分担する理由として、我が国からお願いしてグアムに移転してもらうんだということをわざわざ言っているわけで、私は、果たしてそうなのかな、これだけのお金を本当に払わなきゃいけないのかなと。あるいは、もっと言えば、これからさらに、また米軍再編に伴うグローバル・ポスチャー・レビュー、つまり基地の再編というのは進んでいくと思うんですよ。そのとき、前例をつくってしまったら、またそのときにアメリカは、いや、日本の負担軽減のために本土に移るんだから、グアムやハワイに移転するんだから、また日本は金出せよという、あしき前例にならないかと思うんですね。
こういうトランスフォーメーションにあわせて、沖縄の基地負担が軽減されるのはいいことだけれども、果たしてここまで日本がお金を払わなきゃいけない必然性があるのかどうか、今後のことも含めて、私は大いなる疑問を持っております。その点について、どちらでも結構です、お答えいただきたいと思います。
■久間国務大臣
確かに、トランスフォーメーションは、米軍自体にとっても、全世界的ないろいろな動きの中でやるのは事実でございます。
しかしながら、沖縄に基地が集中している、特に海兵隊を減らしてもらいたいということは、沖縄の皆さん方が絶えず言ってこられたわけでございますから、私たちもこの機会にこれをしてもらいたい、そして早急にやってもらいたい。そういう中で、額賀長官とラムズフェルドさんが三時間にわたって詰めの作業を行った結果、結局、全体として百二億である、そのうちの六十億は日本が負担するけれども、しかし、そのうちのうちの方の財政支出は二十八億ドルで、あとは融資で返ってくる、あるいは出資で返ってくる、そういう形にして、アメリカも四十一億ドルを出すという形でこれは決着したわけでございますから、全体としては確かに百二億ドルという大きい金額かもしれませんが、財政的にはこれのうちの二十八億ドルでございますから。
そうなりますと、そういうふうに移転することによって、抑止力は維持しながら、グアムに置いてまだ抑止力は保持できますので、そういう中で沖縄の負担が減るならば、これは非常にいい選択じゃないかということで政府としても決定したわけであります。
■前原誠司
前知事ですのでもう話をしていいと思いますが、この決定があったとき、私は稲嶺前知事とお話をしたときに、この八千名というものについては、ほとんどが海兵隊の司令部要員なんですね。そして、家族が九千名ということで、一万七千人ということで、これは、両大臣御存じのように、沖縄の中で犯罪を犯している九割以上が海兵隊でありますけれども、司令部要員というのはごくわずかなんです、犯罪を犯しているのは。
つまりは、ローテーション部隊という前線に投入される部隊が犯罪を犯していて、それに対しての拒否感が極めて強い。つまりは、おとなしい、いわゆる司令部要員はグアムに行って、そして、むしろ犯罪を犯す確率の高いローテーション部隊、そういったものは残るんじゃないかということで、自分たちの意図したものとは違うものになったということをおっしゃっていたんですよ、そのとき。
そういうことも含めて、先ほど私がお話ししたことも含めて、私は、この日本の負担というものについては、先ほど防衛大臣が、真水は二十八億ドルだ、あとは融資だとおっしゃいましたけれども、融資も出資も返ってくるかどうかわからないですよ。あれだって、賃料取るんですから、五十年、六十年かけて返してくれるような話になるかならないかですよね。本当に、これはひょっとしたら出しっ放しになるかもしれませんよ。
ですから、私は、今後のこういう議論をしっかりやるために、一つの物差しをやはりつくらなきゃいけないと思うんです。私の物差しは、米軍再編に絡んでのいわゆる基地再編については、これは米軍が払う。ただ、普天間の移転とか、あるいは厚木のいわゆる艦載機を岩国に持っていって、そういうものについては日本の話ですよね。実はこれは、トランスフォーメーションにかかわるグローバル・ポスチャー・レビューと何の関係もないわけです。普天間の問題も、それから岩国の問題も関係ない。そういうものについては日本がやりますと。私は、こういう明確な仕分けをしてアメリカ側との負担の割合をしっかり決めないと、これから先、アメリカの世界戦略の中で基地の再編が行われるのに、その肩がわりを日本がさせられるということになりはしないか。
外務大臣、その点について、私、これからの財政のいわゆるけじめも含めて、そういった方向性をしっかり日本として決めるべきだと思いますが、いかがですか。
■麻生国務大臣
今のお話ですけれども、基本的には、アメリカの世界戦略の一環として、日本も少なくとも世界の平和と安定というものに何らかの形で、これはみんな関係が極めて深いというのはもう御存じのとおりなんで、日本としてなるべく出し分が少ない方がいいという気持ちも私どももないわけではありません。
ただ、基本的には、防衛という観点からいきますと、日本との関係が極めて深いアメリカとの関係ということでもありますので、今回のものに関しまして、普天間とその関係の分だけは日本、しかし、立ち退いていく分に関しましては、アメリカの話だから向こうだけでやればいいじゃないかという話に関しては、私どももお気持ちはわからぬわけではありませんけれども、私どもとしては、その三割ぐらいといって二八%になった、一〇〇として、二十八億ドルになりましたので、二八になったという経緯があります。
残りは返ってこないかもしれぬじゃないかとお話しですけれども、これは発展途上国への円借とはちょっとわけが違いまして、仮にもアメリカという国との間で契約をしてやっていく話ですから、金利について等々のものは返ってくるんではないか、そこらは信頼関係なんではないかと思っております。
■前原誠司
私も日米の同盟関係は必要だと思っておりますが、お金のやりとりというのはやはり明確にしなきゃいけない。それでなくても、地代を含めて六千億円以上の思いやり予算を出しているわけですよ、日本は。
そういうことを含めて考えれば、この移転費用というものがアメリカ側のいわゆるニーズなのか、日本からのニーズなのかということをしっかり仕分けをした上でけじめをつけていかないと、私は、今後そこら辺は、常にアメリカ側から日本が支払い要求をされるということになろうと思います。
簡単に、私もう時間が終わっていますので。
■久間国務大臣
今度のトランスフォーメーションが終わりましたら、嘉手納以南の土地がかなり返還されるわけですから、そういうものについては負担がこれから先は向こう、今の状態でいったら何年続くかわからない、それについてはなくなるわけでございますので、そういうメリットもあるということもまたPRしていただきたいと思います。
■前原誠司
今後、そういった負担割合については、原則をきっちり政府として立てて国民が納得するような支払いをしていかないと、日米同盟関係そのものが基盤から崩れていくということはしっかりと認識して対処してもらうことを要望して、また議論させてもらいます。
終わります。
|