国家基本政策委員会合同審査会
2006/02/22
■前原誠司
今国会初めての党首討論をさせていただきます。
世間の注目はライブドアに集まっているようでありますけれども、この問題については後ほど総理とじっくり議論をさせていただきたいと思います。
まず私は、この国会は、民主党は安全国会というふうに位置付けておりますけれども、子供、建物、食べ物、乗り物、すべての国民の安全にかかわる問題についてしっかりと議論をすべきだという、そういう認識で取り組んでまいりました。
その一方で、政府・与党は行革国会ということを位置付けられております。さきの衆議院選挙でも、改革を止めるなということを総理が先頭になっておっしゃっておりました。
私は、その中で、一つ基盤としては共有できるものがあります。それは、徹底した税金の無駄遣いをなくしていくということ。総理の言葉をかりれば、小さな政府ということになるかもしれません。我々は小さな政府というものにはくみをいたしませんが、効率的で人に温かい政府というものを求めていく、この効率的という意味においては、税金の無駄遣いをなくすという、そういう私は共有の競争ができるんではないかと思っております。
その意味において、今国会で間もなく行政改革推進法案というものが出されると伺っております。ちまたでは、これについては小泉総理五年間の集大成であると、改革の集大成であるということが言われておりますけれども、まず総理に伺いたいのは、この法案に対する意気込み、そしてまた、それをどの時点で出していくのか、また新聞等では各省庁の反対が起きていて、そして公務員の数も含めて抵抗が起きていると。しっかりと閣議決定がなされるのかどうかという、そういった声も聞かれます。
このことにつきまして、まず総理の決意をお聞かせをいただきたいと思います。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
前原民主党代表と自民党、私どもと、行政改革等いわゆる簡素で効率的な政府をつくろうということについては共通の基盤があると。私も、中にはかなりの部分で共通の部分があると認識しております。
現に、前原代表が民主党の代表に就任して初めての昨年の臨時国会におきましても、特別国会でありましたか、今の政府は大きな政府であると前原代表も指摘されました。まあ、大きな政府であるというからには小さな政府にしていこうという、そういう認識があるんだと私は理解しております。言わば、政府の役割というもの、もっと民間にゆだねる部分もあるのではないか、あるいは地方に任せてもいい分野があるんではないかということにおいては、かなりの部分で共通した認識を持てると思います。
そういう中で、私どもは、今国会に行政改革関連推進法案を提出しようと今準備を進めております。大体、現時点において、三月十日をめどに閣議決定をして、そして国会に提出して、各議員からの、各政党からの御審議をお願いしたいと思っております。
その中にあって、各役所あるいは各政党、各議員から抵抗があるのではないかという御指摘でありますが、これは事実であります。今まで改革しようと思うとどこからも、やっぱり現状維持したいという勢力があります。現在の既得権を放したくないという分野、勢力があります。そういう方にとっては、改革というのはその既得権が奪われるということでありますから、反対なり抵抗は民主主義の社会では避けられない。
しかしながら、今までも、私が就任以来、改革を進めていこうとする場合には、必ず党内からも党外からも反対なり抵抗があったわけであります。それを乗り越えて改革を進めてきて、そして改革を止めるなと、改革に終わりはないんだと、これからもできるだけ簡素で効率的な政府を目指そうということについては、私は、さきの総選挙においても、大方、改革を推進していくべきだという声があったからこそ、自由民主党に大きな支援を、支持を国民は与えてくれたんだと思いまして、私は、これは単に小泉内閣を支援するということだけでなく与党、自由民主党、公明党、こういう党に対しても改革を止めないで、改革を続行する責任があると思っております。
そういう中で、公務員の定員を五年間で五%削減しようと。これは既にもう各省庁から抵抗が出ているのは事実であります。さらに、様々な政府の今まで果たしてきた役割、まあ端的に言いますと、各金融機関を省庁が持っていたと。これも、民間に任せることは民営化しようと、あるいは各省が役所別に持つ必要はないと、統合していこうということに対しても抵抗があるのは事実であります。
しかし、そういう抵抗を押しのけてやっていくのが改革でありますし、また小泉内閣の責務だと思っておりますので、改革に対する抵抗、反対は認識しながら、承知しながら改革を続行していくことが必要であり、そういう点については、前原代表の考え方、あるいは簡素で効率的な政府を目指そうという点については、十分競争しながらも協力していく分野があると思っております。
■前原誠司
民主党は小さな政府は求めておりません。効率的で無駄のない政府はつくっていかなくてはいけないと思っておりますが、必要なところには予算は使うべきだと。これは後で教育の話で総理と議論させていただきたいと思います。
そこで一つ、今、改革ということをおっしゃいました。そしてまた、それを、総選挙で国民の支持を受けたということをおっしゃいました。是非私は、それであれば、今から申し上げることについてしっかりと、しり抜けにならないように、骨抜きにならないようにしていただきたいという意味から質問をさせていただきたいと思います。
去年、我々は衆議院に対して予備的調査というものをやらしてもらいました。天下りについての予備的調査というものをやらしてもらいました。
その結果、ちょっと総理にも聞いていただきたいんでありますが、この調査、各省庁の公益法人、独立行政法人、特殊法人、指定法人などなど、国から補助金を受けている法人全部の数と、そしてどれだけの人が天下りをしているか、そしてまたどれぐらいのお金が国のお金として、補助金として投入されているか、これについて明らかにしたものであります。ちょっと総理、聞いておいてください。
まず、天下りの団体数でありますけれども、三千九百八十七。で、天下りの役職員数、これが二万二千九十三。二万二千人ですね。そして、そのうちの役員の数が八千八百八十四。で、補助金がどれぐらい国費から入れられているかということについては、五兆五千三百九十五億円。これだけのお金が投入をされているということになっています。
で、天下り先団体数の多い役所でいえば、文部省、文部科学省が一番多くて八百四十二、国交省が七百九十、厚生労働省が六百八十九。
二つちょっと顕著な役所があるので、総理、聞いておいていただきたいんですが、文部科学省は天下りの役職員数の方が今の職員数よりも多いんですよ。今の職員数が二千二百八名、文部科学省。それに対して天下りの役職員数は二千二百六十人。天下りの方が多いという役所になっている。
それからもう一つ、経済産業省。経済産業省の一般会計が八千百七十五億円、それに対して経済産業省関連の天下り団体への交付金、補助金は九千九十一億円。つまり、本省の予算よりも大きいんですよ。つまりは、数も多いところもあるし、人数ですね、それから省庁の予算規模よりも多く補助金が投入されている天下り団体があると。これが実態であります。
で、総理にこれから質問させていただきたいのは、五年で五%以上の国家公務員の純減を目指すと、こういうことをおっしゃっていますね、七十万人。で、今申し上げた人数は、これ二万二千九十三人いるんですよね。つまり、これだけの税金が入れられているということは、基本的には公務員と同じじゃないですか。しかし、総定員の枠外です、枠外。で、この国会に出てくる独立行政法人、独法にいたしましても、中央省庁から六千八百五十七人の出向がありますけれども、これも枠外になっている。
つまりは、公益法人などをつくってこういう、五年で五%ということをおっしゃっていますけれども、今でもしり抜けになっているし、形骸化しているし、正にこれから公益法人のようなものを増やしていって、そして形骸化さして、総定員の枠は五年間で五%減らしましたというのであれば、これは詐欺以外の何物でもない。
つまりは、どこの範囲までやるのか。この公益法人もこれだけの税金が投入されているということであれば、独法も含めて、しっかりとそれも含めて削減をするという決意がなければ、正に改革というのは骨抜き、形骸化になるんではないでしょうか。そのことについてお答えください。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
独法法人も含めまして、その天下りの問題については、役員数等二分の一以下にこれから減らしていこうという方針をうたっております。今言った役所からの公益法人を含めた独立行政法人につきましても、これは民主党からも資料の要求が出されております。これはかなり膨大な資料でありますので、今作業中でありますので、近いうちには要求した回答が出せると思っております。
今後、天下りの問題につきましても、今二年間の期間があって、その間に途中で別の天下りに近い法人に一定期間置いて、その後また別の関連企業に天下りみたいなことをしていると、これはしり抜けではないかというふうな御指摘もありますので、今後、天下りの問題につきまして、この二年が妥当かどうか、あるいは関連の公益法人に対しての天下りをどうするか、さらには退職勧奨の慣例、これは六十歳まで定年のあるのにもかかわらず五十代前半で退職させるという、この慣例が好ましくないのではないかということから、先年、三年間、この退職年齢を引き上げよう、できるだけ六十歳まで働いてもらうような形にしようということで、五年掛けて退職勧奨制度を三年間引き上げようということに決定して、今それを進めております。
今後、そういう問題も含めまして、天下り、天上がり、役所と民間との交流も必要でないかという議論があります。民間からも役所に来てもらおうと、役所からも民間に行って民間の実態を見てもらって、勉強してもらって、あるいは経験してもらってまた役所に戻ってもらおうと、官民の交流も必要だということもありますので、そういう点も含めて、今後、どこまで役所で働いた人が民間で働いていいのか、また民間の方にどんどん役所に来てもらうか、そういう点を両方含めて、退職勧奨制度も含めてよく検討していきたいと思っております。
■前原誠司
総理、一点だけ確認をさせていただきたいんですが、今、私は公益法人の問題についてお話をいたしました。つまりは、公務員の総定数には入らないで、しかしながら税金が投入をされていて、総理は今、御自身が、この間の私の予算委員会での議論の中で言及されたように、二年間は直接、例えば発注官庁がその関係のゼネコンなどには天下りできないと。しかし、その経由地として公益法人などが使われているという問題について今言及をされました。
問題は、つまりは公益法人も含めて本当に削減をするということでなければ行政の真のスリム化にはならないと。そのことについて、総理、総理は九月までの任期だと、そしてこの間、私の本会議の質問に対しては、それ以降やるつもりはないということをおっしゃっておりました。これ、プログラム法ですよね。どういうふうにやっていくのか。
これ、御自身が本当に改革に対して、真の改革に対して責任を持つと言われるのであれば、ポスト小泉のときに形骸化されないようにしっかりとしたシステム設計をやっておかないと、私は、どんどんどんどん骨抜きになってしまう。そういう心配をしているから、公益法人も含めて五年五%以上というものについてはやらないと、結果的には公益法人という抜け穴で、その外に出した以外でちゃんと数は達成しましたというのであれば、これは国民に対する詐欺であると、そのことを申し上げているわけです。そのことについて簡単な答弁いただきたい。それを含めて五%五年間、それをやるのかどうか。これ、ここでちゃんとシステム設計しておかないと本当に骨抜きになりますよ。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
公益法人も含めて、どういう改革が必要かという点につきましても、改革路線を続行するために今後しっかりと検討すべき課題だと認識しております。
■前原誠司
三月十日に閣議決定をされるということでありますので、それ以降、国会の中でこうやって議論することもあると思いますけれども、是非、私は、今申し上げたようなところ、そして先ほど総理が、二年間は公益法人には天下りできないと。しかし、迂回というものがあると。
それからもう一つ、これは総理に御答弁いただきたい点でありますが、これは先般の予算委員会で谷垣財務大臣に答弁をいただきましたけれども、会計法の二十九条というのは、基本的に公共発注については一般競争入札でなければいけないという仕組みになっているんですが、政令においてですね。例えば、公益法人とか独法なんかはその適用除外になっていて、結果的に随契が物すごく多い。
そして、この間の予算委員会でも指摘をいたしましたけれども、その随契で仕事をもらって、そしてそのまま丸投げをしているなんという不逞の法人もやたら多い。三年間で五十六件の調査研究をある役所から委託をして、五十五件を丸投げしていたという例もある。つまりは、こういうものについてもやはり正していかなければ、結果的には税金の無駄遣いというのはなくならない。
したがって、会計法についても、やはり公益法人もきっちりその範疇に入れて競争原理を働かせる、丸投げなんかは絶対しちゃいけない、そういうことも含めて検討すると御答弁いただきたい。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
会計法は一般競争入札、これが原則であります。しかし、随意契約というのは限定的に認められておりますが、公共調達に関しては今後もこの随意契約、こういう点についての改善の必要性を私も考えております。
今後、今の御指摘も踏まえてこの改善策を講じていきたいと思っております。
■前原誠司
是非、具体的にその会計法の特例の見直しというものもやっていただき、公益法人だけが仕事を有利に受け取れる状況と、そしてその先の先ほど申し上げた丸投げですね、そういったことは国民感覚からしたらこれはもう許し難い、犯罪行為に近い問題である。税金の無駄遣い以外何物でもない。上前をはねて、そして民間に発注しているわけですから、正にトンネルになっている。こんなことが正に官のモラルハザードになっているということから、是非、今お約束をされたように、しっかりとそういうものが除外されるようなプログラム設計を行政改革推進法ではやっていただきたいということを再度私の方から総理に申し上げておきたいと思います。
次に、教育の問題についてお話をさせていただきたいと思います。
この教育の問題については、モラルの低下、学力の低下ということについて質問をさせていただきたいと思います。
偽装、耐震偽装の問題、それからライブドアの問題、そして官製談合の問題、これもすべてモラルの低下がもたらした問題ですよね。つまりは、モラルの低下というものが、金もうけさえすれば人に迷惑掛かっても構わない、こういう風潮というものが今のモラルの低下を招いている。誠実に努力をすること、額に汗をして働くこと、こういったものがないがしろにされる風潮というものが出てきていることが大問題である。
千葉のある小学校で卒業文集がやり直しになったそうです。総理、何でかお分かりになりますか。多くの子供たちがホリエモンみたいになりたいということを書いていて、この事件が発覚をして、結果的にやり直しをせざるを得なくなってきたと。つまりは、ぬれ手でアワでお金をもうける、そういう風潮というものが蔓延してはいないかということが私は非常に大きな問題だというふうに思っております。
もう一つ、学力の問題についても、少し資料を挙げて、モラルの問題、モラルの低下の問題と学力の低下の問題について議論をさせていただきたいと思いますが、経済協力開発機構、OECDの学習到達度調査、PISAというのがあるそうであります、これは二〇〇三年に調査を行ったもの。これでいいますと、四十一の国と地域の調査でありますけれども、数学的応用力は日本は一位だったのが、二〇〇〇年に、これが六位に低下をした、読解力は八位から十四位に低下をした、こういうことが言われております。
で、また、OECDの調査では、学校内での学習時間は二十五・七時間、OECD平均が二十五・九時間、これはほぼ遜色はないわけでありますけれども、学校外での学習時間というものはOECD平均は八・九時間、週ですね。それに対して日本は六・四時間ということで、二時間半ぐらい少ないということになっている。
で、もう一つ私が驚いたのは読書をしない割合、これは最低でありました。五五%、読書をしないという割合になっていて、そしてこれはOECDのまた別の調査でありますけれども、中学二年生。先ほどのOECDの学力到達調査は、PISAは十五歳、高一。今度は中二。四十六か国中、テレビ、ビデオを見るが二・七時間で一位。そして、宿題をするが最下位の一時間。
こういう問題について、これからの正に日本の宝である子供の学力、先ほども申し上げたモラルというものがどんどんどんどん低下をしてきている。これは、ひいては国力につながる私は大きな大きな問題だというふうに思います。
総理は、一番初めの所信表明演説のときに、米百俵の問題を言われました。教育の問題についてしっかり取り組むんだということを示されたわけでありますが、私はしかし、それ以来五年経過をいたしますけれども、教育改革について総理から、正に郵政の民営化のときのように熱を持って、これはこう改革していくんだという話を私は失礼ながら伺ったことはありません。
しかし、一番国にとって大事な教育という問題について、この学力の低下、先ほど申し上げたモラルの低下が起きているということについて、五年間どういうお気持ちで総理をやられてきて、そして何をやってきたのか、やれてないのか、そのことについて御答弁をいただきたいと思います。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
教育の重要性は幾ら指摘してもし過ぎることはないと思っております。米百俵の精神におきましても、正に日本の、明治以来教育を重視してきた、これが資源のない日本にとっては発展の原動力であると。
私は、外国訪問いたしまして各国の首脳と会談するたびに、日本の教育を見習いたいと言われると、最近若干面映ゆい気持ちがするぐらい日本の教育のすばらしさを評価されるんですけれども、いざ日本に帰ってきますと、必ずしもそうとは言えないと。今御指摘のように、学力の低下あるいはモラルの低下、こういう点については憂慮すべき事項も多々出ております。
そういう中にあって、私は就任以来、まず悪平等はなくさなければいけないと。今まで学校の授業におきましても、それぞれの子供にとっては、能力においても、あるいはそれぞれの持ち味においても、得意分野、不得手分野、違いがあるんだと。だから、その生徒によって習熟度が違うと。ある生徒は算数などの得意な、親から勉強しろと言われなくたって自分で勉強する人がいる。国語においても理科においてもスポーツにおいてもそうであります。
だから、すべて平等であるとは限らないんだから、習熟度別授業というものをもっと取り入れるべきだと。これは今までなかなか反対が強くてできませんでした。差別ができる、習熟度別授業を行ったら。ところが、最近ようやく習熟度別授業というのはだんだん必要だと。生徒にとって分からない授業を教室に出て聞くほど退屈な時間過ごしはありません。また、かなり進んだ生徒にとって、余り易し過ぎる授業やったらこれまたつまらない。だから、大人だって、習熟度別の競技、水泳でもあるいはサッカーにおいても野球においても、年齢に違いなく習熟度に、訓練やっているんです、水泳だって。
それだから、子供の場合になぜ習熟度別授業やらないのかということで、私は、習熟度別授業でやって、分からない子供においては分かるまで丁寧に先生が指導すべきだと。そして、分かった段階から更に上の授業に進むべきだと。で、分かる人にとっては分かる上の授業を進めて、お互い、何も学力低下するから全部がその生徒は悪いわけじゃないと。持ち味、得意な分野があるんだからそっちを伸ばしていけばいいじゃないかということで、私は習熟度別授業の必要性を訴えてきまして、ようやくこれはまあ当然だなという状況になってきたのは進歩だと思います。
同時に、子供よりも家庭教育、大人の問題もあります。子供の教育というのは、まず大人の教育が大事だと、家庭教育。それは子供を責めるべきでなくて、大人が責められるべき問題が随分多い。親においても、学校教育のみならず家庭教育、地域の助け合い、こういう面からこれからも教育重視、これは極めて日本にとって重要な課題であると認識しております。
■前原誠司
いや、私が申し上げたのは、私が申し上げたのは五年間でどういう教育の取組をしてきたのかということで、その習熟度の話を、だけを聞く話を私は答弁で求めたんではありません。
それと同時に、私は、悪平等だとおっしゃいましたけれども、これはこの間の予算委員会二日目で総理と議論をさせていただきましたけれども、機会の平等が与えられていなくて、正にそれが格差の再拡大、そしていわゆる希望格差に広がっていっているという話をいたしました。
今日は時間がありませんので、私は二つのことを総理にこの教育のテーマについては御提案申し上げます。それについて答弁をいただきたいと思います。
一つは、私はずっとこれは思い続けていたんですが、学校週五日、これが日本の私は教育というものを競争力、あるいは先ほどのモラルの話、道徳の話も含めて、これが私は間違っていたんではないか、学校週五日制というものが。そして、実質学校週六日というものに戻していくことの私は重要性、今、土曜学習とか総合学習とか補習授業とか、いろんな自治体でやっておられますけれども、しかしそれを全体に広げていくもう一度努力をすることが必要じゃないかということが一つ。
もう一点は、教育に対する税金の使われ方が極めて少ないと私は思っています。対GDP比でいえば、日本は三・六%。ほかの例えば先進国なんかは四・六、四・七、五・六、五・七。こういう数字からすると、公共投資はほかの国の倍あるのにもかかわらず、教育についてはほかの国の最低水準でしかないと。つまりは、私は、教育に対し、人への投資が少なくて、コンクリートへの投資というものが日本では過重になっているんではないかと思います。
この二つのことについて、総理から簡潔に御答弁をいただきたいと思います。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
私は、週休五日制(発言する者あり)ああ、学校五日制、これは必ずしも悪いとは思っておりません。学校五日制で学力が落ちるという面もあるでしょう。しかしながら、土、日休むということについて、これが直接学力の低下だと、あるいは子供が勉強しないということから非難する面もあると思いますが、私は必ずしもこれだけではないと。学校の五日制のいい面もあると思います。だから、いい面とマイナス面とよくこれからも見極めて判断すべきじゃないか。一概に学校の五日制が悪いとか、学力低下につながるという一面的なとらえ方を私はしておりません。
それと、教育に対する財政支出のお話がありましたけれども、学校教育に対する財政出費の対GDP比が低くなっているという、外国に比べて、OECDのデータもありますが、他方においては、小中高における生徒一人当たりの額を比べると日本は決して低くないんです。我が国における生徒数一人当たりのこの公費の支出を見ますと、少子化がありますから、この少子化の進展等により平成元年から十五年間に五一%増加しております。ですから、OECDの統計というのは一面だけ見ている。
そういう面において、我が国においては教育に対して軽視しているという批判は当たらないと思っております。
■前原誠司
この問題はこれぐらいにさせていただきたいと思いますが、二つだけ今の答弁に対して私は申し上げておきたいと思いますけれども、三分の二以上の都道府県で実際土曜日を正に使って補習授業などをしているところがある、そういう面も含めて対応することが必要だということが一つと。例えば、条約の中で、高等教育の無償化の問題で、担保して、そして留保して入っていないのは日本を含めて三か国だけですね。そういうことも含めて、私はもう少しお金を使ってもいいんだということを申し上げております。
次の問題に移りたいと思います。ライブドアの問題であります。
この堀江被告の問題につきましては、正にさきの総選挙におきまして、自民党は準公認候補並みの応援をされて、後ろに座っておられる武部幹事長は我が息子ですということをおっしゃって持ち上げて、竹中大臣も応援に行かれました。そして、堀江さんは正にそのことをバックに、ライブドアというものに対する私は政府・与党が裏書をした、あるいはそれをまた自民党も利用した、そういうことを申し上げてまいりました。
この問題について、私どもは今から総理に幾つかの観点から質問をさせていただきたいと思います。
まず一つは、メールの問題を含めて様々な情報から、精査をしているものもございますけれども、我々は確証を得ております。そして、今日の予算委員会の理事会に対して、理事に対して、具体的な金融機関も出すと。ということは、我々は、口座や口座番号、そういうことも含めてしっかり提示をする、だからそのことを前提に国政調査というものを、国政調査権というものを発動すべきである。ただ単に、やみくもに国政調査権を振り回すということをお願いしているんではなくて、今までは金融機関にかかわる情報だと言っていたのを、我々は、具体的な金融機関、そして国政調査権に応ずるということであれば口座名、口座番号も含めて提示をする、そして元帳を出してほしいと、ということを我々は申し上げてまいりました。
なぜ国政調査権に応じないんですか。与党が国政調査権に応ずればいい話ではないですか。後ろめたくないんであれば、国政調査権に応じて、白日の下に明らかにしたらいいと思いますが、総理の見解を伺いたいと思います。(発言する者あり)
■会長(深谷隆司君)
皆様に申し上げますが、粛々と議論を進めていただきますので、不規則発言は慎まれるようにお願いいたします。
■内閣総理大臣(小泉純一郎君)
この堀江氏のメールの問題につきましては、先日来から予算委員会等で、私も出席して永田議員から直接質問を受けました。
私は、個人的な名誉にかかわる問題については確証を示して批判なり非難なりするのは、それは国会でありますから別に批判すべき問題でもないとは思いますが、今回のメールの問題につきまして、個人の名誉を傷付けるような問題に対して、その掲げたメールの信憑性の問題、証拠の問題について本物か偽物か分からないというような段階で、実名まで、具体名まで挙げて個人を公の場で批判する、非難する、中傷する、これについては国会議員としての品性の問題といいますか、極めて遺憾なことだと思っております。
現に、一度目の質問において、メールの存在をちらつかせながら具体的な証拠を握っているかのような前提で質問をされました。そして、一日置いて、その問題について再度永田議員から私に対してこのメールは本物だと。私がガセネタだと言うことを非難しながら迫りました。私は、いまだにこの問題は極めて簡単なことだと思います。私は、永田議員を攻撃しているんじゃないんです。永田議員が一方的に、本物か偽物だか分からない情報を基にして、あたかも本物であることのように具体的な個人を非難、中傷しているわけです。
だから、これについては、もう一週間ほどたっている。それだったらば、ちゃんと具体的な証拠を掲げて、偽物ではありません、本物ですと言えば済むんです、それで。にもかかわらず、出す、出す、出すと言って、いまだに出してないんです。
国家権力の行使については、私は極めて注意深く慎重に行使していかなきゃならないと思っているんです。今、この国政調査権を行使するかどうかについては、当の予算委員会の理事会の間で議論を続けていると聞いております。政府の立場としては、国政調査権というのは、行政府に対してこのような権力を行使せよという国会が命令するわけですから、これについては、確かな証拠があれば私どもとしては行使することにやぶさかではありませんけども、その前に極めて簡単な、本物だという証拠を出せば、あえて国政調査権を行使するまでもなく分かるわけであります。
でありますから、この点については前原代表もしっかり頑張っていただきたい。それぞれ党としての立場もあるんでしょう。私は、前原代表が今までの中で活躍してこられたし、民主党としても、私どもは協力する分野があるんですから、いろんな御苦労も多いと思いますが、しっかりと頑張っていただきたいと思います。
■前原誠司
確証は出すと言っているんです。総理、総理、総理、聞いておられますか。確証は出すと言っているんです。(発言する者あり)出すと言っている。つまりは、国政調査権とセットにそれをしっかりとやってもらえるかどうかということを私は大前提として出したいと言っているんだ。
例えば、国民の皆さん方から見て権力はどこにあるのか。(発言する者あり)
■会長(深谷隆司君)
お静かに願います。
■前原誠司
与党にある、政府・与党にあるということになれば、実際問題、我々が口座番号も含めて明らかにした場合、国政調査権を行使してまで、それを明らかにするかどうか分からないじゃないですか。それが明らかにされないまま、我々だけ情報を出せ出せと言って握りつぶされたら、我々はカードがなくなるじゃないですか。
総理、いいですか。総理はね、総理はイラクの核兵器の問題のときどうおっしゃったか。核兵器を持っているかどうか、それについて明らかにしなさいという野党側、我々の質問に対して、持っていないことをしっかり示すのはフセインの、フセインの仕事だということをおっしゃった。
我々は疑惑があると言っている。海外の口座あるいは様々な情報において、かなり問題があるテーマだというふうに私は思っている。だからこそ、それを明らかにするために、我々は野党です、時の政権に、権力は持っていない。だからこそ、資料をしっかりと提示をする……
■会長(深谷隆司君)
前原誠司君、時間でありますので、簡潔にお願いいたします。
■前原誠司
口座の問題も明らかにする。元帳についての国政調査権を明らかにしてもらうんであれば、我々としては堂々とその証拠を出すということを申し上げているじゃないですか。だから応じてもらいたいということを申し上げているんです。これを出さずして我々が非難されることはない。
答弁お願いします。
■会長(深谷隆司君)
時間が参りましたので、これにて前原君の発言は終了いたしました。
以上をもちまして、本日の合同審査会は終了いたしました。
次回は、衆議院、参議院、それぞれの公報をもってお知らせすることといたし、本日はこれにて散会いたします。
午後三時四十七分散会
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