衆議院予算委員会
2006/02/06
■前原誠司
民主党の前原でございます。
ここからは民主党、野党の質問でございますので、しっかりとお答えをいただきたいと思います。
まず一つ……(発言する者あり)いや、総理が元気がないように見えたものですから、元気を出してお答えをいただきたいと思います。
まず第一点、大前提の話としてお伺いをしたいんですが、総理は、今出されている予算案をベストのものと考えておられて、これについて見直す、考え直すことが、余地があると考えておられるのかどうなのか。まずその点についてお伺いいたします。
■小泉内閣総理大臣
これはもう言うまでもなく、最善と思って出して、出した途端に変えるなんて総理大臣から言えるわけないでしょう。ぜひとも無修正で、御協力いただいて年度内成立を期す、これが私の責任であります。
■前原誠司
その上で、じゃ、今からお話をすることについて本当に見直す必要がないのかどうなのかということを、具体的な例を挙げてお話をさせていただきたいと思います。いわば、総理が行革国会と言われる本気さを私はぜひ伺いたいというふうに思います。
まず、防衛施設庁の官製談合の問題についてお話をさせていただきたいと思いますが、まず、額賀防衛庁長官、今回の、防衛施設庁ナンバースリーである技術審議官を含む、OBも含めて三名の方が逮捕されました。その容疑は、三宿の病院空調工事など三件の競売入札妨害という容疑で立件をされておりますが、防衛庁長官は、防衛施設庁による官製談合はこの三件だけだとお考えになっておられますか。その点について御答弁ください。
■額賀国務大臣
防衛庁幹部三人を含む、競争妨害について逮捕されたということについては、東京地検が今捜査中である。そのほかについては、捜査が進んでいくことの中で知るだけでございまして、我々が知る由はありません。ただ、捜査について我々は全面協力をして、一日でも早く全容が解明されることを望んでおります。
■前原誠司
これは、本来、防衛庁長官みずからが、今の防衛庁あるいは防衛施設庁の体質というものをしっかりとらえて、そして、もし防衛施設庁の解体というものをおっしゃって、防衛庁の統合とおっしゃるのであれば、現実にどういう体質なのかということをしっかりと御自身が見きわめた上で解体的出直しとおっしゃるんだったらわかるけれども、ほかの件については捜査当局に任せているから自分たちはあずかり知らない、しかし捜査には協力するというのでは、余りにも他人事ではありませんか。
つまりは、防衛施設庁の体質をどうとらえておられるかということからまずスタートしなくてはいけない。まず、客観分析を少しさせていただきたいと思います。
平成十年以降で、防衛施設庁が一般競争入札で発注した建設工事、いわゆる建設土木工事についての平均落札率というのはどのぐらいか、防衛庁長官、御存じですか。一般競争入札。
■大島委員長
額賀防衛庁長官、しっかり調べてお答えください。(発言する者あり)お静かに。
■額賀国務大臣
過去五年間の防衛施設庁の建設工事の平均落札率は、全工事で九五・九%であります。
■前原誠司
防衛施設庁から出していただいた資料で、我々スタッフで計算をいたしました。後ですり合わせていきたいと思いますが、我々の調べでは九七・九九%、つまりは九八%、約九八%がその落札率でありました。百九十一件のうち低かったのが二回だけ、七四・六と六五・二一、二回だけで、逆に、百九十一件のうち、一〇〇%予定価格に張りついた受注が十七件あったということであります。一般競争入札ですよ、随契ではありません。
つまりは、こういう状況の中で、本当にその立件された三件だけなのか。まずそういう認識をみずから持たれて、そして解体的出直しとおっしゃるならわかるけれども、ほかのことについてはほおかむりで、そして捜査当局には協力するというのは、まさに他人事ではありませんか。
その上で、今捜査状況から明らかになっているのは、防衛施設庁の幹部が発言していることで、防衛施設庁の発注工事のすべてが談合であるということを防衛施設庁の幹部が話したということが今言われておりますし、また、ゼネコンに対する捜査が入って、ゼネコンの関係者も、防衛施設庁関連の工事については、これは談合が行われていたということが言われているわけであります。
先ほどの九八%の落札率と、防衛施設庁の幹部、あるいは捜査を受けているゼネコン関係者がそういう答弁をしているということから考えたら、当然ながら、もし本当に解体的出直しとおっしゃるなら、みずからが、捜査当局に任せずにその実態を、どういう状況なのかということを調べられることが本来あるべき姿ではありませんか。
■額賀国務大臣
前原委員は、最初は、事件はどういうふうに把握なさっているかということでございましたから、事件につきましては、捜査当局に全面協力をして、一日も早く解明されることが望ましいというふうに申し上げました。
防衛庁及び施設庁が、これまでの戦後の過程で、どういう経緯でその生い立ちがあるのか、どういう体質なのか、どういう組織上の問題があるのかということについては、既に一月の三十一日にその検討委員会というものを発足させまして、北原長官を中心として、内部の問題として自浄能力を発揮して、問題点をすべて洗い出して、そして今後の再発防止のために役立てていこうという形になっているわけであります。
■前原誠司
後で伺おうかと思ったんですが、今そういう答弁をされましたので、若干言いにくいことでありますけれども、私は、個人的に額賀長官について何も、恨みも何もありません。一九九八年に辞任をされたときのこと、そして今回も、要はずっと行われていて、たまたま今長官が長官をされているわけです、額賀長官が。つまりは、防衛施設庁のずっとの体質の話を私はしているわけです。それはわかって答えていただきたいと思います。個人的に私は申し上げているわけではありません。長官として、今までの経緯も含めてどう判断されているかということを私は伺っているわけであります。
長官がやめられたとき、一九九八年、そのときにいわゆる調達本部の背任事件というものが起きました。そしてそのときに、さまざまな解決策というものを出すということで、文書が防衛庁から出されております。そこの中身を見ておりますと、今答弁されたこととほとんど変わらないんです。
つまりは、どういうことかといいますと、調達の透明性、公正性の向上により国民の信頼を確保する、調達の効率化で価格を抑制する等々、今後はちゃんとやりますよということを言って、しかし、ずっと同じような体質が防衛施設庁では続いてきているわけですね。
もう一度、長官に伺います。
つまりは、防衛施設庁、先ほどの九八%という落札率、そして、これから捜査で明らかになってくるわけです。そして、個人でどう考えておられるかということも含めて、九八%、一般競争入札の落札率ですよ。それから、関係者がもう聴取もされて、そういう発言をしていることにかんがみた場合に、防衛施設庁の今までの発注形態は、この三件ではなくて、恒常的に談合が行われたとまず認めるところから本来の解体的出直しというのはスタートされるべきではないですか。その認識を伺っているんです。
■額賀国務大臣
九八年に調達本部で背任事件が起こりました。このときも調達本部を解体して、防衛庁の出直しを図りました。そして、チェック体制、透明性、それから、防衛庁のそれまでの閉鎖的な体質から開放、オープンにしていく、そして、問題が起こったら、問題を隠すことではなくて、逆に、国民の皆さん方に説明をして、説明責任を果たすことによって理解をしてもらおう、そういうことで防衛庁の再出発をしたわけでありますけれども、結果的に、今度、施設庁において再びこういう不祥事が起こってしまったことに対しまして、私はざんきにたえないと言いました。これは、ある意味では国民に対して恥ずかしいことである、そういう思いを込めてざんきにたえないという話をしたわけでございます。
したがって、私は、再び、防衛庁における調達本部とか施設庁とか、現業部門のこの分野においてしっかりと解体をして、新しい出発をしていくことが私の仕事であり、使命であるというふうに思って今やっております。
その中で、施設庁は、やはり占領軍の時代から特別調達庁として特別な権限を持ちながら仕事をやってきた。そういうところに、その体質があるわけでございます。しかも、人事交流も行われてこなかった。そういうところにも、また一つのよどんだ空気があるわけでございます。そういう中で、私は、これを透明性を持っていかなければならない形にしなければならないということでございます。
今度の事件で明らかなように、私は、防衛庁、施設庁の中で、みずからの保身的なことと、業界の利益を図ることによって将来の再就職のようなことを考えるようなことが指摘されておりますけれども、この指弾を免れ得ないというふうに思っておりますから、しっかりと体質を変えていかなければならないというように思っております。
■前原誠司
質問と全然違うことを答えておられますよ。
つまりは、今私が伺っているのは、九七・九九%という落札率、そして、今もう取り調べを受けて、初めは成田空港のいわゆる空調工事の談合問題、そこから派生して防衛施設庁に飛び火をしてきた。そして、防衛施設庁を調べたら、出るわ出るわで、岩国、佐世保を含めて、いわゆるすべての調達工事で談合が行われてきたということで、燎原の火のように広がっているんじゃないですか。そのことに対して認識があるかということを聞いているわけです。それがないと、言葉だけで解体的出直しをしますと言ったって、一九九八年、まさに御自身が長官だったときにそう言ってやめられた後も同じ体質で来ているんですから、だれが国民がそれを信用するんですか。
つまりは、私の質問は、現状認識は防衛施設庁の発注工事は恒常的に談合が行われている、行われてきたという認識を持っておられるかどうか。イエスかノーかで結構です。
■大島委員長
認識の問題についてお答えください。
■額賀国務大臣
今度の事件の背景には、今委員御指摘のいわゆる落札率の問題、それが、予定価格と落札率が一致していることが多いとか、それから極めて落札率が高いということについては、極めて競争原理が働いていないということがあります。あるいはまた、重電関係については、積算根拠をはじき出す能力がないものですから、業界からストレートに情報を得た上でその算定をしているから、若干僅差になっているということがあります。
そのほかにも、私は、先ほど言いましたように、自分の保身とそれから将来のこと、あるいは業界のそういう話し合いによる原因、さまざまな談合要因の中で、我々がきちっとこれから解明をしていかなければならない要因があると思っています。
■前原誠司
これは要は、談合要因があるということは、談合が行われていると認められたということでいいんですね。恒常的に行われていたからこういう高いものになって、極めてそれが不自然だ、競争原理が働いていないと。談合体質で今までの発注工事が行われていたということをお認めになったということでいいんですね。そこでうなずいてもらったら結構です。
■額賀国務大臣
談合要因は、業者の内部で話し合われていることとか、予定価格を漏らすとか、あるいは官側が知らせをするとかいうことだと思いますけれども、そういうことについてきっちりと我々は調査をした上で、しっかりと明らかにしていきたいというふうに言っているわけです。
■前原誠司
この答えはまた後で聞きます。
私がなぜこの問題にこだわっているかというと、防衛庁、防衛施設庁の問題だけではないんです。すべての発注官庁に同様の形態がある、それの一つの顕著な例、典型例が防衛施設庁の話なんです。
申し上げましょう。
防衛施設庁の建設工事の予算額というのは、防衛施設庁は大体五千億ですね。そのうちの工事が大体二千億ぐらい。それで、平成十八年度予算案には千七百六十七億円で出されております、その建設工事については。それで、談合していた大手空調メーカーの営業担当者は、談合しなければ落札率は七〇%だと答えているわけです。それに対して、ちなみに重電メーカー六社の電気工事五十二件の平均落札率は、これはもう九八・九%。七〇%だと民間の人が答えていて、実際は五十二件で九八・九%。そして、五十二件のうち十二件が一〇〇%ですよ。こんな客観的な証拠を突きつけられてまだ逃げられると思うのかというのが、私は別に捜査官じゃありませんけれども。
つまりは、そういう認識、私は額賀長官とは純粋な防衛問題を話し合いたいんですよ。ただ、国民の信頼が、こういう談合問題があって税金が余分に使われている、そこで無駄に、それのうみを出して、そしてまさに再生なくしてまともな防衛議論もできないじゃないですか、国防の話も。だから私は申し上げているんですよ。
こういう状況を突きつけられても、まだ自分自身は談合ではないというふうに強弁されますか。捜査当局に聞いているんじゃないんです。額賀長官という政治家としてどういう認識かということを聞いているんです。
■額賀国務大臣
予定価格と談合率、予定価格とそれが一になった場合、それをやった場合は、きちっとこれは、必ず談合でしょうねという話がありますね。
ただ、その談合率じゃない、落札率が高いから談合があったのではないかということと、逆に落札率が低いから談合があったんではないかという、両方ありますね。今度の三宿とか中央病院の工事は結構、八〇%台の落札率になっております。だから、落札率が低ければそうではないということも当たらないんだと思います。
いずれにしても、私は、先ほど言ったように、業者が申し合わせているのか予定価格を漏らしたのか、そういう疑いがある、そういう体質があるので、庁内でしっかりと調べて国民の前に明らかにしたいと言っているわけです。
■前原誠司
二千億の防衛施設庁のお金で、先ほど、業者の人は競争原理が働いたら七割だとおっしゃった。そこまで下がらないにしても、一割下がっても二百億円、二割下げたら四百億円税金が浮くんですよ。それだけ、官僚の天下り、そして業者の受け入れ、談合によって税金が余分に使われているということを私は申し上げたいわけです。その体質が、防衛施設庁だけではない、全部あるという話を、また一つの例を挙げて申し上げたいと思います。
天下りの舞台となったのが財団法人防衛施設技術協会というところであります。この防衛施設協会というのは防衛施設庁の天下り先で、受注企業へのトンネル組織になっています。資料をごらんいただきたいと思いますが、資料の二。総理、資料の二を見ていただけますか。つまりは、この組織というものはどういうふうになっているかといいますと、役員数が十四名、そのうち国家公務員の天下りが十二名、防衛施設庁から天下っているわけですね。そして、職員数九十九名で、OBが六十五名、こういうことであります。
そして、何が問題かということなんですが、幾つも問題があるんです。それは何かというと、ほとんど二年以内の在籍で、二年間を過ぎたら、ほとんどの人が建設会社にまた再度天下りをするんですね、再度天下りをする。つまりは、この防衛施設技術協会というのはトンネル機関になっているわけです、トンネル機関に。そして、二年間大体いて、在職中の八割の給料をもらって二年ほど働いて、二百万円程度の退職金をもらって、さらに建設会社へ天下りをする、こういうことですね。
後で総理にお尋ねいたしますが、発注官庁からゼネコンなどへの関係営利企業への天下りは法律で二年間禁止されているんです。つまりは、役所から直接、ゼネコンなどのいわゆる営利企業、発注者と関係のある企業については天下っちゃいけないという規定が法律、国家公務員法であるんですね。だから、こういう財団法人をつくって二年間羽を休めて、そして、二年たったらゼネコンに天下りをする、建設会社に天下りをするというまさに絵にかいたような脱法行為が行われているのがここなんですね。そこを舞台にした問題であって、だからこそ、天下りを受け入れてもらうということで配分表までつくっていた。そして、業者の方から配分表をつくって、そして、OBをどれだけ受け入れるかによって受注額を調整していたという構図になっているわけです。
もう一つ図を見ていただきたいと思いますが、一番初めの図を見ていただきたいと思います。
つまりは、まず防衛施設庁から防衛施設技術協会に二年間天下りをして、そして、法律にひっかからない形で関連企業にまた再度天下りをする、そして、そのときに、いわゆる天下りを受け入れてくれるところに仕事を重点的に配分するということが行われているということであります。
そこで、こういう構図というものは、後で申し上げますが、防衛施設庁だけではありません。これは小泉総理に感想を伺いたいんですが、この構図というのはまさに脱法行為、官僚ロンダリングと言ってもいいかもしれません。また、小泉さんが官から民へということをよくおっしゃっていますが、官から民へというのは、天下りをすることなのか、官から民へ。そういうふうにも言わなきゃいけないような状況というものが例えばこの例では見受けられるわけですね。そのことで、先ほど申し上げたように、一年間に二千億円の防衛施設庁の経費というものが恐らく一割か二割かはまさに談合によってコストアップをされている、こういう構造になっているわけです。
総理、これはまさに、行革国会であれば、こういうところにメスを入れるのが行革国会じゃないですか。
■小泉内閣総理大臣
天下りに対して、今御指摘のとおり、一定の制約を設けております。
しかし、今の表によりますと、直接二年間ではなくて、財団法人に流れているということでありますので、これはやはり退職するのが早過ぎるから、退職年齢をもっと引き上げようという運用面の改善もしてまいりました。六十歳が定年なのに四十代で肩たたきというんだったらば、これはもう天下りを考えるのは当然だろうという声もありますから、四十や五十そこそこで退職せざるを得ないというような状況じゃなくて、できるだけ退職年齢を引き下げるということで、三年延長しようということで、これでも五年かかるというんですね、公務員の職業、身分の保障とか、そういうことを考えると。
でありますので、今の御指摘も踏まえて、現在の天下り規制でいいのかどうか。それから、憲法上に認められた職業選択の自由という点もあります。しかしながら、こういう談合事件を考えますと、天下りと談合事件というのが全く無関係とは言えない。こういう点について、やはり改善策を講じていかなきゃならないなと思っております。
■前原誠司
根本的な議論は、また後でさせていただきたいと思います。
財務大臣に伺いたいと思いますが、会計法では一般競争入札によるということが基本になっていますね。随意契約とか指名競争入札というのは特別である、こういうことになっております。
防衛施設庁から防衛施設技術協会、この財団法人に発注されている仕事で、例えば、建築工事の現場監督四十四件、防衛施設の建設技術などの調査研究二十一件、大体十四億円が防衛庁からこの施設技術協会へと発注をされているわけですが、そのうち、九割近い十二億が随意契約で発注されているんですね。
これは、純粋に言えば会計法違反、随意契約をこれだけやるということは。ただ、今、公益法人には会計法が適用されない。つまりは、随意契約、こういう脱法行為の、いわゆるトンネル天下り組織については、会計法が適用されていないという法の不備もあるわけです。そのことにも乗じてこういう行為が行われている。
この件、財務大臣、どう思われますか。公益法人にも、こういう実態からすると、当然ながら随契というものではなくて一般競争入札をやるべきだというふうに思われませんか。
■谷垣国務大臣
委員おっしゃるように、会計法では、あくまできちっと随意契約などは例外であると限定してあるわけです。今のように、公益法人のところが抜け穴になっているということがあるとすれば、もう一回会計法をきちっと、どういうものか議論、勉強させていただきたいと思っております。
■前原誠司
当然ながらこれは見直していかないと、こういうことも抜け穴になっているということを申し上げたいと思います。
竹中総務大臣にお聞きしますけれども、平成八年の九月二十日に、閣議決定で、公益法人の設立許可及び指導監督基準についてということで、所管官庁の出身者がみずからの関係するいわゆる公益法人等団体に天下る場合については、それぞれの理事現在数の三分の一以下にならなきゃいけない、こういうことになっております。
しかし、この出されてきたものでは、先ほど図でも申し上げましたように、十四名の役員のうち、天下りが十二名、防衛施設庁だと八名なんですね。ということは、これは完全に、この防衛施設技術協会というのは、十四名のうち八名が防衛施設庁からのまさに天下りで、三分の一を超えているということで、この閣議決定に違反していると思われるんですが、総務大臣、お答えいただきたいと思います。
■竹中国務大臣
お答えを申し上げます。
前原委員今御紹介してくださいましたように、平成八年、閣議決定、正確には十二月でございますけれども、公益法人の設立許可及び指導監督基準というのが閣議決定されておりまして、その中で、公益法人の理事のうち所管する官庁の出身者が占める割合は、理事現在数の三分の一以下とするということが決められております。
それで、この天下りの場合、常にここで問題になるわけでございますが、ここで所管する官庁の出身者、いわゆる天下りというのをどのように定義するかというのが問題になるわけでございますが、この解釈に関しまして、指導監督基準の運用指針というのが平成八年の十二月に関係閣僚会議幹事会での申し合わせとして決まっているところでございます。そこでの決まりを申し上げますと、退職後十年以上を経過した後に当該法人の理事に就職した者や教育職についていた者等は含まないというふうにされている。十年以上たっていれば、これはもう少し、直接のあれはないんじゃないか、そういうような形で定義をしているわけでございます。
その定義に従いますと、今回の防衛施設技術協会については、こうした者を除いた数は理事十二名のうち四名というふうに聞いておりまして、指導監督基準に直接反するとは言えないということになろうかと思います。しかしながら、この監督基準等でございますけれども、所管する官庁の出身者が公益法人の理事の多数を占めることによって、公益法人が所管する官庁と一体となって活動して、実質的な行政機関として機能することがないようにするというのがその趣旨でございますから、その趣旨からすれば、当該法人の実態に問題はないかどうか、そこはやはり考えなければいけないところだと思います。
防衛庁においては、そうした所管官庁として適切に指導監督していただくべきものであるというふうに思っております。
■前原誠司
そういう答弁が来ると思っておりました。
つまりは、基準では、理事のうち所管する官庁の出身者が占める割合は、それぞれ理事現在数の三分の一にすることということで書いてあるんですが、それでプラスして運用指針というものをつくっている。そこで、言ってみれば、今総務大臣がお答えになったように、しり抜けを許す。
つまりは、後でお話しいたしますけれども、国土交通省の財団法人なんて、社団法人なんてもっとひどいですよ。つまりは、十三人の理事のうち、OBが十二人。十三人、十二人、十六人、十四人だけれども、この運用指針に照らし合わせたら、全部三分の一以下でおさまるというようなことになっている。全部しり抜けで、運用指針というもので逃げている。本来の趣旨から全く異なる。
つまりは、天下りというものをなくしていくためにこういうものをつくったにもかかわらず、運用指針でさらに骨抜きにしているということを、もう一度、総務大臣、簡単で結構でありますが、これは見直さないと意味ないですよ。
■竹中国務大臣
先ほど言いましたように、本当に天下り、これは国民から大変厳しい目が向けられている、非常に厳しい形に持っていかなければいけないと私たちも考えておりまして、いろいろな議論を閣内で行っております。
ただ、これは天下りをどのように定義するかということに関しては、どこかで線引きをしなければいけない。そういう観点からいろいろ知恵を絞って、この運用指針の中で、先ほど申し上げましたように、退職後十年以上経過していれば、これはいわゆる天下りと少し違うのではないかというような形でこの運用指針が出てきていると思っております。
ただ、形式基準を満たしているから、あとは幾らでもいいということでは、これはないというふうに思います。そういう観点から、先ほどから、やはりこれは一般監督権限があるわけですから、一般監督権限の中で適切に指導監督していただくべきものであるというふうに御答弁させていただいたわけでございます。
これは、公務員制度全体の問題も含めて、今閣内でいろいろな議論をしておりますので、さらに議論を深めたいと思っております。
■前原誠司
総理にお伺いしたいと思いますが、先ほど防衛庁長官の答弁を聞いておられて、実態というものについては、談合が行われているかどうかについて明言は避けられましたけれども、しかし、その体質改善をしなきゃいけないということをおっしゃいました。
一九九八年に、御自身が、背任問題、調達本部というものを見直して、そして、防衛庁の調達というものを透明、公正にするための指針をつくられたわけでありますが、結局それが守られずに今まで来ているということについては、私は極めて問題があると思っております。
先ほど申し上げたように、今たまたまやっておられる部分で、気の毒な部分、私は正直言ってあるというふうに思います、歴代ずっとそれが続いてきたわけですから。それで今この問題が起きてきた。
しかし、先ほど申し上げたように、わかっているだけでは、防衛施設庁の年間二千億のお金が、一割、二割、まさに談合によってコストアップされてきた。それの積み重ねというのは相当大きな金額というものが、まさに税金の浪費として行われてきたのは紛れもない事実だと思っておりますし、それを監督できてこなかった結果責任としての防衛庁長官の責任は、非常に重いと私は思います。
その意味で、この一九九八年、辞任をされるぐらいの重いことを再スタートにして、そして新たな指針をつくったのに、まだ守られていなかった、そして、その体質が続いていたことに対する監督責任、防衛庁長官の監督責任は総理はどう考えられるのか。また、御自身の責任問題もどう考えられるのか、その点についてお答えいただきたい。
■小泉内閣総理大臣
一九九八年の問題を受けて再発防止策を講じたけれども、結果的に、今回このような、見直しをしても談合が発生した、また、逮捕者が出たということは、まことに遺憾だと思っております。
今後、このような結果を踏まえて、いかに談合を防止していくかという点につきましては、今の議論を踏まえて、改善策を講じることによって、防衛庁長官にも十分責任を果たしてもらいたいと。私自身も、今のような質疑を踏まえまして、官製談合防止のために、与党としても真剣に改善策を講じていくよう、今、自民党、公明党、協議しておりますので、その検討を踏まえて、しっかりとした対応をしていきたいと思っております。
■前原誠司
私は、一九九八年の辞任というものは、これは問責決議案がまとめられたものでありましたけれども、国会自身が、防衛庁の調達に対してしっかりと是正をしなさいと。そして、責任をとってやめられて、結果的に何も変わっていないどころか、その体質が延々と続いている。そしてまた、その責任をとらずして、改革しますからといって本当に国民は納得するんでしょうか。私は、それほど根の浅い問題ではないというふうに思っております。
例えば、防衛庁の問題だけではないということを先ほど申し上げましたが、ちょっと国土交通省関係の話も聞いていただきたいと思います。同じような構図なんです。
国土交通省には八つの地方整備局があります。その八つの地方整備局のもとに、例えば近畿整備局であれば、近畿地方整備局のもとに社団法人近畿建設協会というのがあります。
これも、役員十三名のうち国土交通省のOBが十二名、職員四百三名のうちOBが九十九名。二〇〇〇年から二〇〇四年の五年間の事業収入合計は三百九十四億円。そして、三百九十四億円のうち、近畿地方整備局からの仕事が約九割の三百四十八億円。そして、五年間で三千八百二十件の仕事をもらっているけれども、三千八百二十件すべてが随意契約。競争原理なし。全くもって競争原理なく、OB天下り機関に仕事を投げている。先ほど総務大臣が言われたように、三分の一はとうに超えているのですが、運用基準で甘くしているからセーフだという言い逃れになっている。これもなっている。これは全部、八整備局同じものがあるわけですね。同じものがある。
それで、最も私が腹が立ったのは、もちろんその一〇〇%随意契約もひっくり返りそうになったのですが、しかも、この近畿整備局からある調査を随意契約によってこの近畿建設協会が五千八百八十万円で受注しているんですね。これは一つの例ですよ、一つの例。受注して、何もせずにほかの民間企業に四千二百八十万円で丸投げしていた。つまりは、五千八百八十万円で受注しておいて、何も仕事をせずに四千二百八十万円でほかの企業に丸投げしている。つまりは、千六百万円をピンはねしたということですよ。随意契約、全部、一〇〇%随意契約。
これは、全部の国土交通省の整備局で同じような構図が天下りの構図で行われていて、そして一〇〇%の随意契約によって仕事を受けて、結果的には、まあ言ってみれば、そこでやめた人がぬくぬくと生活できるような状況になっているわけです。
例えば、もう一つだけ例を挙げましょう。余り例ばかり言ってもあれですので。厚生労働省のもとに、今度は株式会社。先ほどの防衛施設庁のところは財団法人、この国土交通省は社団法人、厚生労働省は株式会社です。株式会社CSSというところに対して、年間百五十億円の売り上げの約九割をこの株式会社に随意契約で発注をして、そしてこの役員もほとんどが厚生労働省職業安定局の天下り。
つまりは、防衛施設庁の問題だけではない、国土交通省も同じことをやっている、そして厚生労働省も同じことをやっている。例を挙げていったら切りがないですよ。農林水産省、ほかの発注官庁、幾らでも例を挙げることができます。
つまりは、この官と民、天下りそして官製談合、コストのアップで税金の無駄遣いをして、みずからのいわゆる食いぶちを温存している構図というものが、防衛施設庁だけでなくてどの役所にも存在をしているということが明らかになるわけですね。国と地方、公団を合わせて年間の公共調達は四十兆ぐらいあると言われている。これが、万が一、私が申し上げるように談合体質によって行われているとすれば、一割削ったら四兆削れる、二割削ったら八兆削れる、こういう話ですよ。
総理、私が一番初めに、この予算を出し直すつもりはないかということを申し上げたのは、この体質の中で税金の無駄遣いが、官製談合という名のもとによってまさにピンはねをされている構図というのが温存しているその予算を、それを正さずして審議しろというのはおかしいんじゃないですか。それを正して出直して、もう一度予算審議をやり直してくれというのが本来のあるべき姿じゃないですか。
つまりは、その実態調査を、まさに全役所を挙げてその実態調査をしてもらって、もう一度予算案を出し直すのが本来の筋ではありませんか。そのことを答弁ください。
■小泉内閣総理大臣
それはまた違う問題でして、今言った談合を防止するという提言なり指摘、これはよく踏まえて今後防止のために対策を行わなきゃならない。この十八年度の予算というのは、これは談合がないようにしっかりと執行しなきゃならないという問題であります。
■前原誠司
では、どうやって談合体質を改善して、そしてそれについての責任はどう総理としてとられるつもりなんですか。
一九九八年の防衛施設庁の談合の問題で改善すると言って、何も改善されてなくて温存されてきたんですよ、その構図が。だれがそんな口先だけの空手形を、国民が信用するでしょうか。
具体案としては、もし議論をしてくれというのであれば、各省庁の所管の公益法人、社団法人、財団法人、そして発注をしている株式会社に対して、どういう仕事内容がされていて、どういう天下りがなされているかということを、全体像を例えばこの予算委員会に提出をして、そして、その精査をした上でその改善策をとる、そのことがまず議論の前提になるんじゃないですか。そうでないと、信用してくれと言われたって、だれがそんなこと信用できますか。そのことをしっかり出すことを約束していただきたい。それが私は審議の前提だと思う。
■小泉内閣総理大臣
今のような御議論は、これからの予算審議で十分やっていただきたいと思います。
しかし、予算の執行については、そのような不正がないように、各担当者はしっかり対応するのが我々の責務であります。
■前原誠司
総理、御自身もこの談合体質があるということは認めておられるわけでしょう、この発注状況を見たときに。
行革国会と総理がおっしゃっている。税金の無駄遣いを徹底的になくすということは、これは我々は真の改革競争をやろうということを言っている。さっき申し上げたように、四十兆もあろうかという国、地方あるいは公団含めて、公共調達の中で、先ほど申し上げたような防衛庁の問題、国土交通省の問題、厚生労働省の問題、挙げなかったけれども農林水産省でも同じような構図がある。発注官庁は全部同じ構図を持っていて、そして、ちゃんと予算執行は健全にやるから大丈夫だということをだれが信用できるか。
つまりは、これはぜひ総理、お約束をしていただきたい。我々、この予算審議をする前提として、内閣を挙げて、今、私が先ほど申し上げたように、公益法人、株式会社含めて、どういう天下り組織になっていて、そして、どのような構図になっているかということを全部、内閣の責任として明らかにしてもらいたい。それが前提でないと議論できないですよ。それを約束していただきたい。
本当に行革国会というのであれば、小泉内閣の五年間の総仕上げというのであれば、それをやり切るというのが本当に官から民への政治を行うことじゃないですか。小泉さんの五年間というのが試されているんじゃないですか。本当にそれをやる気がありますか。
自民党をぶっ壊す、自民党のいわゆる利権体質をぶっ壊す、まさにその構図がここにあるんじゃないですか。きょうは言わなかったけれども、その企業から自民党の国民政治協会に対してたくさん献金がされているんです。そういう構図をたたき切るというのが小泉さんの本当の改革だったんじゃないですか。前提として、内閣を挙げてその資料を出すということを約束してください。
■小泉内閣総理大臣
そのような議論をするのが国会の責任であり、その議論を踏まえて不正がないように政府は対応する、それには賛成であります。議論を通じて、出すべき資料はきっちりと出します。
■前原誠司
では、予算委員会の場で、今私が申し上げたような各省庁の公益法人、そして株式会社、それがどういうお金の流れになっていて、天下りはどういう状況になっているのか、また、それから先の、いわゆる先ほど申し上げたような丸投げのようなことも含めて、内閣が資料を提出して、それを前提に予算委員会がまともに議論できるように、ぜひ予算委員会として政府に対して要望していただきたい。
■大島委員長
前原君の御要請については理事会で議論をいたしますが、前提でというより、その資料についてどう扱うか、理事会で検討をしたいと思います。真摯に検討してみましょう。
■前原誠司
しっかりとそれを、資料を、我々の議論の材料になるわけですから。情報公開というものが大前提でなければ、それは我々、まともな予算審議できないですよ。(発言する者あり)前提とかそういうこと抜きに、客観的に院の立場として、三権分立のまさに予算委員会という立法の場として、それを真摯に政府に要望する、そうおっしゃってくだされば結構です。
■大島委員長
理事会で検討をいたします。
それから、委員外の傍聴者に言います。失礼なことを言ったらここから出ていただきますから、真摯に傍聴態度をとってください。
■前原誠司
総理、先ほど予算の健全な執行をしっかりやっていきたいということをおっしゃいました。きょう、幾つか私は提案をさせていただきたいと思います。
例えば、五枚目の資料を見てもらえますか。五枚目の資料。天下り規制法案。
この資料の五のところでありますが、先ほど申し上げたように、今、上なんですね。不十分な現行規制ということで、国土交通省、防衛施設庁などの国の機関からゼネコンなどの関係営利企業には二年間天下りできませんと。しかし、特殊法人、独立行政法人、公益法人などに二年間在籍すれば、しり抜けでそれができるというのが今の状況なんです。
我々の案はその下。つまりは、直接も五年間ということで強化する、禁止ということで強化する。それと同時に、この特殊法人経由のしり抜けをさせないような案をやはりつくるべきだ、天下り規制を。我々提案をいたしますが、そのことについて、総理、前向きなお答えをいただきたい。提案をしているんです。
■小泉内閣総理大臣
この民主党の提案に対して、今、自民党、公明党等においても協議を続けていると聞いておりますので、この民主党案も参考にしながら検討していきたいと思っております。
■前原誠司
それから、官製談合防止でありますけれども、今、公務員の関与について罰則がないんですね。罰則がない。それと同時に、道路公団とか郵政公社などは、これは株式会社化されるということでありますが、株は国が持っていますね。ですから、そういうところがまさに脱法的にこれにも当てはまってしまうということでありますので、民営化による官製談合逃れは許さないということで、こういった旧道路公団、旧郵政公社にも適用できるようにすべきだということも提案をさせていただいております。
そのことについても、総理、本当に、先ほどもおっしゃったように、七十九兆円の予算を適正に執行するのであれば、先ほど申し上げた、まさに官製談合体質をなくすんだということであれば、これをやらなければいけないという思いで我々はやっているわけです。提案をしているんです。いいものについては提案をしている。ぜひ、この罰則強化、そして民営化の看板逃れは許さない、この点についても答弁をいただきたいと思います。
■小泉内閣総理大臣
今の御提案も含めまして、官製談合を防止するということは税金の無駄遣いをなくすということにも通じますので、これは今後、委員会におきましても各党においても検討を続けて、予算の健全な執行のために、政府としても全力を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
■前原誠司
最後、この問題について質問いたしますが、もう時間がありませんので、先ほどお答えをいただいたことで踏まえておきますが、公務員の早期勧奨退職制度、まさに私もここに問題があると思っているんです。早くにやめるから天下り先を見つけなきゃいけない、こういう仕組みができてしまっているんですね。
そして、防衛施設庁の問題でいえば、公共事業の配分目安がOB年収の大体七十倍、つまりは、年収の七十倍ぐらいのいわゆる発注を、一人受け入れてくれたところに仕事として、談合として割り振るということが慣例化されているというような話があります。
これを考えると、まさに早期勧奨退職制度というものがコストアップにむしろつながっている。それであれば、定年までしっかり働いてもらって、それは、同期で次官になる人がいて、そのもとで働かなきゃいけないとか、そういう人間的な面でやりにくさはあるかもしれませんけれども、この早期勧奨退職制度というものがまさに問題となって、こういう天下り先を見つけなきゃいけない、そのことによって、まさに下世話な官製談合、そして税金のピンはねのような構図ができ上がっている。
これはやはり答弁をいただきたい。公務員制度改革を出されますね、公務員制度改革をこの国会に。公務員制度改革の一つの大きな柱として、この早期勧奨退職制度の見直しも私はしっかり入れるべきだと思う。このことについても、総理、御答弁ください。
■小泉内閣総理大臣
先ほどもお話しいたしましたけれども、早期退職の慣例をなくすといいますか、早期退職よりも定年までできるだけ働いてもらうように退職年齢をもっと引き上げようということで、今から三年ぐらい引き上げようじゃないか、そして天下りしないで済むようにしようということをやっておりますが、これについて、三年以上もっと引き上げろという声もあります。それと、公務員制度の中での身分とか、公務員の身分に関する問題もあります。さらに、今官民交流を進めています。官から民へという人材の交流の問題もあります。また、民から官へというのもあります。民間へ行ってまた戻ってくる人もあると思います。そういう点も踏まえて、今の御提案も踏まえて総合的に検討しなきゃならない。
できるだけ早期の退職慣行を引き上げて、定年なりあるいは定年近くまで能力のある者は働いて天下りしないで済むような制度というものを、どう改善していくか、これも大事な検討課題だと思っております。
■前原誠司
私、あと三十分質問時間をいただいておりますので、格差の問題についてじっくりまたあした議論させていただきたいというふうに思っておりますが、そのさわりとして、幾つかあしたの議論の導入部分として総理と私は意見交換をさせてもらいたいと思います。
まず一つは、格差はあいていないんだ、そういうお話をされておりますし、また、強者というか勝者、成功した者に対するねたみのようなものを持ってはいけないんだ、こういう発言を総理されていますね。そこで私が申し上げたいのは、今の、私は格差が開いていると思っておりますが、その大きなポイントは何かというと、正規雇用と非正規雇用というものがまさに数として大きく変わってきた、こういうことなんです。
資料の七を見ていただきたいというふうに思いますけれども、まさに正規労働者については、総理が、小泉さんが総理になられたときぐらいから急激に減少しているというのが図としてあらわれています。非典型労働者というのは逆に上がっていっている、こういう図になっております。これはあくまでも、正規雇用の方が左の数字、そして非典型労働者、パートなどについてが右の数字でありまして、数の方はいまだに正規雇用の方が多いということでございます。
この問題がどういう状況かといいますと、言ってみれば、非正社員、つまりは非典型社員の給料の低さというものがまさに格差の大きな背景となっているということを申し上げたいわけであります。
きょうは私は数字を申し述べるだけにとどめておきますけれども、例えば月給十万円未満の非正社員の方が三七・二%、そして月給十万円から二十万円の方が四〇・八%、つまりは二十万円未満の月給の方が非正社員で七八%にも及んでいる、こういうことであります。つまりは、正社員の給与と非正社員の給与の格差というものがまさに大きな問題を生んでいるんだということをまず一つ申し上げたい。
もう一点、今度、地域です。
この間、厚生労働省が出してこられた有効求人倍率、一でございましたけれども、総理、正規雇用の有効求人倍率は〇・六五。それに対して、パートそれから派遣の方々の有効求人倍率は一・四一。つまりは、この格差というものと、あとは、この資料を見ていただきたいのは地域ですね、九番、地域格差、こういったものが相当出てきているということが私は大きな問題だというふうに思っております。
あしたの朝、今申し上げたことを踏まえて、ちょっと頭の中で覚えておいていただいて、それを前提に、格差は広がっているんだということについての議論をさせていただきたいと思います。
きょうは終わります。
■大島委員長
回は、明七日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時散会
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