159回-衆-
−イラク特別委員会 2004/04/12 (1P/4P)
( 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会)
-11号
■斉藤委員長
次に、前原誠司君。
■前原委員 民主党の前原でございます。
三人の方の一刻も早い、無事救出されることを民主党として祈ってやみません。また、そのために努力をされているあらゆる方々については、私は、これは政府関係者も含めて、心から敬意を表したいというふうに思います。
ただ、今の質問を聞いておりましても、腑に落ちない点がたくさんあります。
一つは、後で石破防衛庁長官にお伺いしたいと思いますけれども、イラクへの自衛隊派遣を決めた段階でありとあらゆる可能性を想定していたと長官はおっしゃいましたね。つまりは、このような事態が起きることも十分想定していたにもかかわらず、では、もちろん退避勧告が出ていたということはありますけれども、邦人保護を含め、つまり、マスコミの皆さん方も入っているわけです、あるいは後で質問する自衛隊の方々も行っているわけですが、万全であったかどうかということについては、私は、大きな疑問があると思います。
つまりは、こういう事態になったこと自体がやはり私は政府の責任であるということをはっきり申し上げたいと思います。(発言する者あり)それを違うと言っていたら、私は、政府の危機管理対応とか、あらゆる事態を想定していたということは絵そらごとだというふうに思います。
まあ、順々やっていきましょう。したがって、このような事態を招いたこと自体が、やはり私は、小泉政権として結果責任を負うべきであると。つまりは、自衛隊を出したということに伴ってこういう事態が起きている。
先ほど中谷理事がおっしゃったことで、私はちょっと違うんじゃないかと思うことがありました。つまりは、ボランティアの方々がこういう危険な地域に行ったらだめだと言っていた、だからこういうことになったんだというようなことをおっしゃいました。そうなんでしょうか。私は、違うと思います。
今、その犯人グループ、もちろん、それについて、我々は、その主張をうのみにすべきだということは民主党として一切申し上げておりませんが、犯人グループの主張は、自衛隊を撤退させるべしであるということを言っているわけですね。つまりは、我々は、自衛隊を出すべきではないということを言ってきました。つまりは、自衛隊が出ていなかったら、ボランティアの方々はこういう目に遭ったんでしょうか。こういう危険な目に遭ったんでしょうか。つまりは、それは議論の立て方として本末転倒だと私は思うんですね。私は、自衛隊が出たからこそこういう事態になっているのではないかという謙虚な、真摯な議論というのは絶対に必要だというふうに思います。
また、そもそもこういうことが、自衛隊を送らなかったら人質にはなっていない可能性があるわけですね。つまりは、自衛隊を撤退させろということで盾になって人質になっているわけですから、我々としては、先ほどの、自衛隊ならよかった、ボランティアでイラクの復興支援ということは暴論だとおっしゃったけれども、私は、議論の立て方として根本的に違うと。つまりは、本当に自衛隊を出したことがイラクの復興支援につながったかどうかということを根本的に問いただす、リセットしてゼロに立って考えるべきときに来ているということをまず冒頭申し上げたいと私は思います。
まず、外務大臣にお尋ねをしたいと思います。
きょうは、傍聴席に三人の御家族の方々も一部来ておられます。その御家族の方々と外務大臣は会われました。そして、全力を尽くすということをおっしゃいましたけれども、いまだに内閣総理大臣がお会いになっていない。これは何なんでしょうか。なぜ、小泉内閣総理大臣はこの御家族の方々と会われないんでしょうか。会ってお話を聞いてほしい、そして家族の胸のうちを聞いてほしい、そういう思いがあるのに、なぜ、小泉総理大臣は聞かれないんでしょうか。(発言する者あり)いないから聞いているんですよ、外務大臣に。外務大臣しか来られていないから聞いているわけです。
やはり私は、外務大臣が会われたのであれば、そういう気持ちというものを伝えて……(発言する者あり)ちょっと、こちらには注意して、何で向こうには注意しないんだ。
■斉藤委員長 御静粛にお願いを申し上げます。
■前原委員 外務大臣が会われて、本当に家族の方々の声というものを真摯に聞かれたんだったら、小泉総理に、会われるべきじゃないですかという進言をされてしかるべきだと私は思いますが、そういうことをおっしゃったのか、それとも、そういうことを言うつもりはないのか。なぜ、総理大臣として御家族の方に会っておられないのか。その点について御答弁ください。
■川口国務大臣 今の御質問にお答えする前に、冒頭に前原委員がおっしゃったことにつきまして、私の考えているところを申し上げさせていただきたいと思います。それは、日本が自衛隊を派遣したから日本人が人質になったのかどうかということであります。
自衛隊は、これは前原委員に繰り返すまでもありませんけれども、イラクの人たちのための人道復興支援に行っているということであります。他方で、人質が大勢、最近ふえている。この中には、殺されたと報道されているドイツ人、ドイツ人は軍隊を派遣しているわけではございません。カナダ人、カナダ人も軍隊を派遣しているわけではございません。そしてまた、報道では中国人が人質に、七、八名でしょうか、なったという話もございました。中国も派遣しているわけではございません。
これは、自衛隊が人道復興支援のために行っているということと、今の一部のイラクの人たちが自分たちの要求をテロという形で通そうとしていることと、全く別な問題であるということだと私は考えております。
それで、テロというのは、どういう状況にあっても、これは許されるべき行為ではない。この問題の原因は日本政府にあるということではなくて、そもそも我々は、テロリストがそういった行動によって要求を通そうとしているということを非難するということで、これは一貫してそのような主張を持っておりますし、それを変えるつもりはないということでございます。
それから、家族のことでございますけれども、これは、政府の中で役割分担がございます。邦人保護、海外に出ていって人質になられたケースについては、今までも外務省がこの担当を領事移住部において行っております。領事移住部においては、この御家族の方々と緊密な連携をしながら努力いたしているわけでございまして、そして、そういうことの関係で、外務大臣というのが閣僚としては責任を持ってこのことに当たっているということでございます。
総理におかれては、まさにこの問題を解決するために日夜腐心をしていらっしゃるということでございます。
■前原委員 質問していないところまで答えられましたので、私からも申し上げなくてはいけません。
まずは、中谷理事にしても外務大臣にしても、テロリストという言葉を軽々に使い過ぎじゃないですか。テロリストというのは一体何なんだという定義になると思いますよ。私は、犯人グループという言い方をしました。テロリストかどうかわからないでしょう、それは。だって、情報すらつかめていないんでしょう。それを、なぜテロリストという言い方をするわけですか。僕は、そこから大きな問題だと思いますよ。テロリストということではなくて、犯人グループという言い方をしたらいいじゃないですか。
もともと言えば、彼らからすれば、例えば、それはフセインについては憎んでいたけれども、今のアメリカのやり方にはもうとても我慢ならないということで立ち上がっている人たちもいっぱいいるわけですよ。アルカイーダというグループはこれに乗じていろいろなテロリストを送り込んでまたテロ活動を行っているかもしれないけれども、初めは、フセイン政権が崩壊をしてアメリカの支配でうまくなるかもしれない、よくなるかもしれないと喜んでいた人たちもいっぱいいるわけじゃないですか。それが、うまくいかないようになってきているどころか、同胞を殺され続ける。結局うまくいっていないじゃないかということで、こういう過激な行動に走っている人が多くなっているんじゃないですか。そういう人たちをテロリストと十把一からげにするのは、私は、定義としてまず間違っているということを強く指摘しておきたいと思います。
それから、二つ目の問題でありますけれども、別問題ではないということは、先ほど、ドイツ、カナダ、中国の例をおっしゃいましたけれども、まずドイツは、警察を出していますね。それから、カナダあるいは中国、だれがカナダ人でだれが中国人、東洋人ということで捕まったケースもあるわけですよ。向こうの人たちからすれば日本人か韓国人か中国人かわからない、そういうことで、初めは東洋人だということで捕まっていたわけです。
だから、そういう一人一人のまさにいろいろな活動を行っている人たちにとって、それは、どの国を特定してということではなくて、今私が話をしているのは、真摯に耳を傾けてもらいたいのは、まさに日本人だとわかって、あの映像にはパスポートを見せて、そして、要は自衛隊の撤退というものを要求している。その内容についての是非じゃなくて、要求しているということからすれば、自衛隊を出したからそういう要求が出ていると考えるのは自然な考え方じゃないですか。それを、いろいろな国を、この国は違う、この国は違うということであげつらって、そして、質問をしていないことすらも答弁してそれを否定しようとするのは、私は、外務大臣の姿勢としては謙虚さに欠けるし、問題だというふうに思います。その点についても指摘をちゃんとしておきたいと思います。
それから、総理の仕事じゃないと。ここからが質問だったわけですが、総理の仕事じゃないと。私は、そんなマニュアルで行う話じゃないと思うんですね。まさに、この対策本部長は官房長官でありますけれども、私はこれから続けて言おうと思っていたんですけれども、総理が頑張っているって、頑張っている姿勢は何も見えないじゃないですか。
きのう一日、それはいろいろな情報は行っていたでしょう、当たり前のことながら仮公邸には。だけれども、普通の神経であれば、例えば、外務省のオペレーションルームを一たんのぞいてみて、それこそ外務省の方々に対しても、よく頑張っているなと激励をすることも一つじゃないですか。そして、そのことについて言うことも首相としてはあるべき姿だと私は思う。そしてまた、官邸に入って、ただ単に聞いているだけじゃなくて、官邸で一生懸命に、まさに二十四時間働いている人たちも激励をして、そして、みずから、実際問題、御家族の方にもお会いして話を聞くということはあってもいいじゃないですか。
それができていない。また、総理のリーダーシップが全然見えない。そしてまた、官房長官に丸投げをしている。これは、私は、結果論ではなくて、小泉首相のこの問題に対する意識が余りにも薄い、そしてまたリーダーシップが見えない、このことについては厳しく指摘をしておきたいと思います。
それでは、個別の問題について質問させていただきます。
先ほど外務大臣がおっしゃったように、このやりとりというのも向こうに情報として伝わるんでしょう。それを想定して、言えることと言えないことについては峻別をしていただいて結構です。しかし、本当に言えないことなのかどうなのかということについては、私もよくよく考えた上で、そのことについて再度質問するかもしれません。そのことも、あわせて、あらかじめ申し上げておきます。
私は、この間、説明責任というのがきっちり果たされていないということを思い続けてきました。御家族の方々も、外務省から連絡が入らないということで、当初、非常にいらいらされていたということを、私どもも、北海道選出の議員が我が党は多いものですから、横路先生初めそういった方々からもお話を聞いています。そして、国民も、この三日間、情報というものはまさに錯綜して、どれが本当なのかどうなのかということがわからなかった。政府がそれをわかっていなかったということであれば、それはもう仕方のないことかもしれませんけれども。持ち得ている情報でここで伝えられることについては、しっかり御答弁をいただきたいと思います。
まず一つは、これは未確認の情報でありますけれども、先ほど、自民党の中でもそういう情報が流れたと聞いておりますし、我が党にもそういう情報が流れたと聞いておりますが、三人の人質の方の解放というものの新たな情報が入ったと。アルジャジーラが三時に放送をしようとしたけれどもやめた、こういう話があると聞いています。そしてまた、それは三人でなくてまず一人であったという話も未確認の情報としてありますが、そういう情報について、今、政府は持っておられるのか、確認をされているのか、その点について御答弁をください。
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