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159回-衆-予算委員会-02号 2004/01/26 (5P/5P)

■前原委員
 本当に絵にかいたもちというか、まあ、本心じゃないんだと思いますよ。

 石原さんだって、さっき、変節か変遷かわからないけれども、ちょっと総理、眠そうなので、総理に質問しますけれども、第二東名なんかできっこないということを行革大臣のときにははっきりおっしゃっている人ですからね。整備計画あるいは全体計画を聞いたとき、百年とか千年とかいうタームをおっしゃっていましたね、私の質問に対して。

 つまりは、私は、総理、改めて総理に伺いますけれども、一番初めに総理がおっしゃった、今の公団形式というのは負担が見えない、これは全くそのとおりだと思います。そして、改革の主点というのはそこにあったんだろうと思います。

 私自身は、極論を言いますと、うちは無料化ということを言っておりますけれども、無料化でも民営化でも公団方式のままでも何でもいいと思っているんです、私は。ただ、プール制と償還主義、これで隠ぺいして問題を先送りする体質だけは変えなきゃいけない、これが一つの肝ですよ、まず。

 もう一つは、まさに、厚生労働大臣おられますけれども、これからの少子高齢化社会にあって、各省の財政配分も思い切って変えていく。そうでなければ、まさに年金、医療などの社会保障体制というものは負担がふえ、そして支給開始年齢も引き上げられる、年金なんかは。つまりは、財政配分が必要なんです。

 その中で、これだけ道路というものに特定財源も残して、これからも整備計画はやりましょう、全体計画一万一千五百二十キロメートルはやりましょう、それそのものを変えていくということ、見直していくということが、二つの根本として、道路公団改革の議論としてなされなきゃいけなかったことで、私は、仕組みとしては、その精神さえ生かされれば、無料化でも有料化でも民営化でも公団形式でも何でもいいと思っています、正直なところ。

 しかし、今申し上げたように、まずこれについては、借金の返済、保有、それから土地の保有機構というものがまさに償還主義、プール制というものを温存するんですよ、これから。これからも温存するんです。

 ということは、民間会社、さっき何か国土交通大臣がわけのわからない答弁をされていましたけれども、つまりは、税金を払わせないために、利潤を民間会社なのに上げさせないんだというわけのわからない答弁をされていましたけれども、結果的には、その上下分離によって、保有機構、借金の返済機構というのがプール制と償還主義を温存するんですよ。それが正されなければ、総理が改革の主点とおっしゃった、負担が見えない構図というのは全然なくならないんです、総理。だから、これはだめなんですよ。

 なぜ田中一昭さん初め多くの方々がやめられたか。皆さん方が、要は一生懸命に努力されて議論されて、まさに人選のときには、総理は命運をかけてやるとおっしゃったわけじゃないですか。その方々がやめられるということは、答申、意見書さえ反映されていない、そこのポイントは、一つはそこですよ。それに対して、総理、御答弁をください。

■小泉内閣総理大臣
 私は、やめられた方々も大変努力していただいたと思います。当初の民営化の目的はほぼ達成できるな、基本的に民営化推進委員会の意見を尊重して今回の案はまとめられたなと確信を持っています。

 まず第一に、先ほど言った理由、それと、債務を確実に返済するし、誤解がありますが、今まで、九三四二、九千三百四十二キロ全部できる、これはできない道路も出てくると思いますよ。これはマスコミの誤解もあります。前提を置くことなく見直していきます。

 同時に、今まで有料道路が、民営化の議論が行われない前は二十兆円でつくろうとしていたのが、何と、民営化の議論が出てきてから十兆五千億円でできるということになっている。半減できるんですよ。

 同時に、民営化会社ができたときに、それはもうどんどんどんどん、その民営化会社をつくろうとする意図もさまざまであります。利益を上げたいという民営化会社のことを考えれば、道路なんかつくらない、少しでも採算のとれない道路をつくらないということになれば利益はどんどん上がりますよ。それでは国民困るでしょう。

 国民にとって見れば、道路は必要なんだ、負担しても道路をつくってくれという声がどこでも起きているんです。だからそれは、その負担を最小限にして必要な道路をつくろうというためには、それぞれ知恵を出してもらわなきゃ困る。さらに、通行料金も引き下げてほしいという声が起こっています。やはり競争原理を導入するためにも分割した方がいいという意見、これは全部入っているんですよ、今度の。

 そういうことから考えれば、これはもう有料道路事業方式の抜本的な改革なんです。私は、そういう点において国交大臣も近藤総裁も前向きに評価していただいていますし、これからこの実現に向けて国民が、採算とれないところでも道路をつくってほしいという国民の声と、やはり将来に負担を余り残してはいけないという、国民負担を最小化にしていく努力もしていかなきゃならない。そして、民営化された民営化会社の自主性を尊重していかなきゃならない。そういうのを総合的に考えて今回の案はまとめられたのであって、辞任された方は、それは自分たちの意見が一〇〇%入れられないからということで辞任されたんだと思いますが、そこは民営化の委員会の議論をそのまま入れなきゃだめだというなら、国会議員必要ないんですよ。

 だから、政治、道路というのは政治の影響が非常にあります。そこはうまく考えながら、必要な道路はつくる、不必要な道路はつくらない、国民負担を最小にしていこうという中で、今回の道路改革案は、民間の方々が努力して今まで一生懸命案を出してくれた、その案を基本的に尊重してできたものである、私は自信を持って言うことができます。

■前原委員
 時間がなくなりましたので、また改めてこれについては徹底的に議論をさせていただきたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、ポイントは二つなんです。つまりは、償還主義、プール制というものをやめるということと、九千三百四十二キロ、あるいは一万一千五百二十キロを所与のものとするかどうか、その二つが大きなポイントなんです。

 そして、なぜ多くの委員の方がやめられたかという背景には、まさに、民営化という冠はつきながらも上下分離で、そして、保有機構というものが償還主義、プール制を温存して、全く民営化会社という名に値しない、こういうことでやめられたわけです。

 そして、必要なものはつくらなきゃいけない、それはそうでしょう。だって、今、国土交通省がどさくさに紛れてやり始めているのは新直轄方式、つまりは、九千三百四十二キロで残りの二千キロぐらい、まさに採算の合うか合わないか、より合わないか、よりひどいかでABCでのランク分けをして、そして、何と驚いたことに、採算がとれないところからつくり始めているわけですね。つまりは、九千三百四十二キロの外堀を埋め始めているわけです、国土交通省。それで、新直轄方式と言っている。

 さっきのコスト削減の話も、それは、民営化の議論が出てきたから、このコストは縮減ができたんだとおっしゃるのであれば、これは規格の見直しじゃないですか、規格の見直し。それで半減されたんであれば、それじゃ、民営化の議論、もう一遍やり直したらいいじゃないですか。それは、規格の見直しでコスト削減になるのであれば、民営化の議論と関係ないじゃないですか。

 最後に、総理にもう一度伺いますけれども、九千三百四十二キロ、これは予定どおりやらないとおっしゃった。しかし、今、国土交通省の案でも、若干は見直しすると言っているんですよ、たった百八キロと三十五キロだけ、合わせて百四十三キロだけ。このことを指して、九千三百四十二キロはつくらないとおっしゃっているのか、いや、もっとこれからつくらないというものも出てくるよとおっしゃっているのかを聞きたいのと、一万一千五百二十キロという全体計画は予定どおりこれからもやるのかどうなのか、その二点、御答弁ください。

■小泉内閣総理大臣
 後ほど国交大臣が答弁されると思いますが、予定どおりはできません。第一、予定どおりの規格でなくても、規格を変えてもつくってほしいという住民はたくさんいますよ。(前原委員「それは、百四十三を除いてでもですね」と呼ぶ)

 それは、これからよく見直していかなきゃならない。私が、総理がそこまで民営化会社のやることに口出しするのもよくないし、基本的なことは考えています。(前原委員「民営化会社じゃなくて新直轄でやると言っているんだから」と呼ぶ)

 新直轄で、予定どおりはできません。規格にしても見直します。予定どおりやるといったら、どれだけ費用がかかるかわからない。

 だから、予定どおりはできませんが、その規格を見直したり、事業費を削減したり、住民の希望を踏まえて、住民が負担してもつくってほしい、ある程度の税金投入してもつくってほしいというんだったらつくらなきゃいかぬ。

 しかし、それは費用と負担をよく考えてもらわなきゃならない。しかし、予定どおり全部できるということは、これはなかなか難しいと思っております。

■前原委員
 私の質問時間終わっているんですけれども、総理、もう一遍聞きますよ、伺いますよ。

 この国土交通省でさえ、抜本的見直し区間ということで百四十三キロを出してきているわけですよ。この部分を除いたものを、さらにその九千三百四十二から百四十三を除いたものを見直すとおっしゃっているのか、それと、一万一千五百二十キロという全体計画はこれからも進めていくというのか、その二つ。

 違う違う、総理に聞いているんじゃないですか、政治決断をするんだから。石原さん、何を言っているかわからないから、総理が答えてくださいよ。いや、もう聞いたって何を言っているかわからないから。違う違う、総理、総理、その二つは、総理……

■笹川委員長
 石原国交大臣。

■前原委員
 ちょっと待ってください、委員長。総理に聞いているんですから。総理に聞いているんだ。

■笹川委員長
 前原委員に申し上げますが、石原国交大臣の答弁で満足いかなければ、もう一遍質問してください。

■石破国務大臣
 これは御承知のことで御質問されていると思うんですけれども、九三四二についても一一五二〇にしても、一一五二〇については国会の決議で全会一致なんですね。九三四二については、民主党さんは賛成ですが、一部の政党を除いて賛成して決めています。

 しかし、総理がおっしゃっているとおり、今のまま、九三四二というのはつくらないんです。はっきり総理がおっしゃっているんですから、そのとおりでありますし、一一五二〇にしましても、今のままつくれるわけないじゃないですかと総理は御答弁されているとおりだと思います。

■前原委員
 質問に答えておられませんので、総理――いや、あなたはもういいですよ、あなたに聞いていないですから。

■石破国務大臣
 さっきですね、さっき、非常に、さっき非常に誤解をされている部分があったので、お答えさせていただきますが……

■前原委員
 ちょっとちょっと、国土交通大臣に聞いてわからなかったら、総理に聞くと言っていたんだから、もうあなたは答えられたんだから、いいですよ。

■石破国務大臣
 適正な利潤と会社の利益というのは合同してお話しされていましたよ。適正な利潤というものが料金に乗っている話と会社の利益というものが一緒になっているから、話が通じなかったんです。

■前原委員
 あなたの言いわけはまたゆっくり聞きますから。ぼろが出るのはもう明確なんだから、利潤が出ないのに民営化会社と言っているのは。
 総理、その点について、つまり、百四十三キロを除いたもの、整備計画とか基本計画、国会決議だといったって、我々、そのとき国会来てないですよ。改めて国会決議し直そうじゃないですか、それだったら。それでやろうじゃないですか。そういうふうな揚げ足をとるような答弁、やめなさいよ、国土交通大臣。

 それで、総理、その百四十三を除いたものの整備計画を見直すとおっしゃるのか、それとも一一五二〇、その点について答弁してください。

■石破国務大臣
 新直轄というものができたことによって、これはもう九千三百四十二という議論はないんですね、国費でつくるわけですから。国費でつくるわけですから、それも、今までの計画どおりの道はつくらないとはっきり答弁をさせていただいているわけでございます。

■前原委員
 いやいや、全然明確じゃないじゃない。つまりは、有料道路の話をしているんじゃないんだ。高速道路として、つまりは高規格道路の高速道路として、論理のすりかえをしているのはもう目に見えてわかっているんだよ。それで、その九千三百四十二キロについても規格の見直しの話をしているんです。私は、総延長の話をしているんです。その見直しの話を聞いているんです。

 総理、答えてください。私の質問時間は終わっているんです。終われない、総理から答弁してもらわないと。

■笹川委員長
 石原さん、これ最後の答弁にして。

■石破国務大臣
 九千三百四十二キロというのは、そのとおり九千三百四十二キロ、委員が御指摘のとおり、同じような計画された高速道路ではできないとさっきから答弁させていただいております。

■前原委員
 それはだから、規格の話をしているんです。僕は総延長の話をしているんです。ちょっと、総延長……

■石破国務大臣
 総延長も、九千三百四十二キロではございません。

■前原委員
 だから、百四十三を除いているのかどうかを聞いているんだよ。そこをしっかり答えなさいよ。逃げるなよ。百四十三を除いてやるかどうかを聞いているんだ。逃げるな、そこは。

■石破国務大臣
 ですから、九千三百四十二キロは、百四十二キロプラスそれ以下のところも見直せばそのとおりの距離にはならないと御答弁をさせていただいております。

■前原委員
 違う、見直すのか見直さないかを聞いているんだ。総延長の話。

■笹川委員長
 前原さん、もう一度詰めて、前原議員、聞いてください。

■前原委員
 はい。
 総延長の話を聞いているんです。つまりは、九千三百四十二キロという整備計画がある、そして、国土交通省でさえこの抜本的見直し区間というものを出してきている、これを除いた総延長をさらに見直すのかどうかということを聞いているんです。それと、一一五二〇についても、根本的にそれはできないという見直しをするのかどうかを総理に御答弁をいただきたいんです。

■笹川委員長
 国土交通大臣。

■前原委員
 総理、逃げないでくださいよ。

■石破国務大臣
 何度もお答えさせていただいておりますように、九千三百四十二キロは、委員が御指摘されている距離プラス何キロになるかわかりませんけれども、数字として意味を持たない、そのとおりの整備計画の距離、同じだけはできないと明確に御答弁させていただいております。

■前原委員
 だから、その百四十三の話を除いて総延長をそれからさらに見直すのかどうかと聞いているのに、答えてないじゃないですか。答えてないじゃないですか。

■笹川委員長
 石原国交大臣、見直すのか、できないのかという言葉を使っていますから、わかるようにしてください。

■石破国務大臣
 ですから、何度も申しますように、九千三百四十二キロという数字にはもう意味が全く持たないということで委員の御質問の答えになっていると思うんですけれども。

■前原委員
 なってない。なってない。なってないですよ。なってない、そんなの。

■小泉内閣総理大臣
 もう最初から答弁しているんですよ。予定どおりできない、見直すということですよ。これは最初から、もう何回も答弁しているんじゃないですか。

■前原委員
 逃げないでください。九千三百四十二を、国土交通省の出してきている見直しの百四十三を除いてさらに見直すかどうかを聞いているんです。

■小泉内閣総理大臣
 不断の見直しをするんです。

■前原委員
 では、あと、一一五二〇、全体計画については所与のものとするのかしないのか、その点も御答弁ください。総理、総理。

■石破国務大臣
 何度も申していますように、前原委員は、過去のことは関係ない、自分はいなかったと言いますけれども、それはかなり乱暴な議論で、国権の最高機関が一一五二〇をつくるということを一度決め、整備計画として認めているわけだ。ただ、それができないだろうということを総理が御答弁された。そこで、もし一一五二〇をつくらないということを国会の意見とするならば院でお決めすることであって、総理がそれをどうするということを言えるようなことじゃないということは、賢明なる前原委員なら御理解のことだと思います。

■前原委員
 もうこれで終わりますけれども、では、国土交通大臣、国会決議をしたことは全部やるということを約束しますか、本当に。国会決議をやっていることは、それは政府としては見直さないということになれば、それは必ずやるということになるんですね。

■石破国務大臣
 それは院の話であって、首都移転の国会決議もしていますから、それとこれとは違いますけれども、全会一致で一一五二〇というものを決めたんですから、それを変えるのであるならばそれなりの手続が絶対必要だということを私は申し述べているのであります。

■前原委員
 もう終わりますが、それとこれとは違うなんという手前勝手なことを言って答弁をされる大臣は、私は早くやめてもらいたい。そのことを申し上げ、それから、道路のことについては、これからとことんやらせてもらいますから、ぜひまた議論させていただきたいと思います。

 終わります。