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158回−衆−イラク特別委員会−03号 2003/12/15 (2P/4P)
(国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会)

■斉藤委員長
 川口外務大臣。

■前原委員
 総理に聞きたい。総理に聞いているんです。

■斉藤委員長
 川口外務大臣、まず。

■前原委員
 いや、まずじゃない。総理に聞いているんです。

■川口国務大臣
 まず、事実関係について申し上げたいと……(前原委員「いや、いいですよ、総理に聞いているんだから」と呼ぶ)

■斉藤委員長
 私が指名しております。その後してもらいます。その後総理がします。今答えています。

■川口国務大臣
 まず、事実関係について申し上げたいと思いますけれども、前原委員がおっしゃっていらっしゃる、開発に移ったというのは事実ではないということでございます。開発に移ったというのは間違い。研究段階に入ることについて決定したということであります。事実関係でございますので、お答えをさせていただきました。

■前原委員
 ちょっと、委員長、外務大臣には聞いていないんですから。ちゃんと仕切ってくださいよ。総理に答えてくださいと言っているんです。

■小泉内閣総理大臣
 小型核兵器については、研究をしたいと。しかし、これは開発までにはアメリカはたしか議会の了承を得る必要があると思っています。その議会の了承をまだ得ていませんね。いろいろな議論があるのは、私は結構だと思っております。

■前原委員
 いろいろな議論があるのは結構だ、そんなのんきなことを言っていていいんですか。大量破壊兵器をなくしていこうという国連決議の提案国になっているんですよ。しかも、唯一の被爆国。その中で、いろいろな考え方があって結構なことじゃないですかと。私は、そんな軽々しく答弁されるような話じゃないと思いますよ。

 つまりは、やはりそれに対しては懸念を持っている、アメリカに対してはやはり核は使っちゃいけないものなんだということをしっかり言う、それが日本の総理としてのあるべき立場じゃないですか。

■小泉内閣総理大臣
 それについては、はっきり懸念を持っているということを表明しております。

■前原委員
 だれに表明しているんですか。ブッシュ大統領に会ったときに、直接それは言うんですか、言ったんですか。――いやいや、違うんだ。総理に聞いているんです。総理に聞いているんです。

■斉藤委員長
 川口外務大臣。

■川口国務大臣
 事実関係でございますので、私からお話をさせていただきたいと思います。

■前原委員
 ちょっと委員長、おかしいじゃないですか。
 私は総理に聞いているんです。だって、ブッシュ大統領とさしで会われているんだから。外務大臣は同席していないんだから。

■川口国務大臣
 これは事実関係でございますから、私からお話しさせていただきます。

■前原委員
 総理しかわからないことを聞いているのに、何で外務大臣が挙手するんですか。

■斉藤委員長
 これは外務大臣に答えてもらいます。まず答えてもらいます。

■前原委員
 委員長、おかしいじゃないですか。

■斉藤委員長
 おかしくない。その後……(発言する者あり)いや、外務大臣にまず答えていただいて、その後、総理に答えていただきます。

■前原委員
 違う。総理に答えてくれと私が言っているのに、なぜそれを――いや委員長、おかしいですよ、それは。委員長、おかしいです。

■斉藤委員長
 答弁、答弁中、答弁中。答弁中です。答弁を聞いてください。

■川口国務大臣
 まず、事実関係について申し上げる、そういう問い合わせでございますので、私からそのお話をさせていただきたいと思いますけれども、これについては外交チャネルで懸念をお伝えしているところでございます。

■前原委員
 いや、これ認めたらだめですよ。だってもう時間のむだだから。総理に聞いているんですから。ちょっともうとめてくださいよ。ちょっと、こんな委員会審議するんだったら、本当に審議に応じられませんよ、これ。
 委員長、おかしいですよ。委員長の進め方がおかしいと言っているんだ。

■斉藤委員長
 小泉総理大臣。
 いや、私は総理を指名しました。

■前原委員
 違う。ちょっと聞いてくださいよ。
 総理が、ブッシュ大統領とさしで会っているんですよ。そういうことも含めて、外務大臣がわからないものがあるじゃないですか。

■斉藤委員長
 委員会の整理権は私にございますので、御着席ください。私は総理大臣を今指名しました。どうぞおかけください。

■前原委員
 おかしいですよ、進め方が。
 では、総理、答えてください。

■小泉内閣総理大臣
 外交の問題ですから、日本には外務省もあるわけです。私は……(前原委員「違う。さっきから、話をしたかどうかということを言っているんです」と呼ぶ)今答弁しますよ。そういう問題は話し合ったことはありませんが、外務省を通じて、アメリカの国務省なりに日本の懸念を表明していると。そういうのは話題になっていません、今のところ。

■前原委員
 いや、私は、そういう意思を持っておられるのであれば、また、八月六日、八月九日、何度広島、長崎に行かれましたか。そのときの御自身の言葉というのはよく覚えておられるでしょう。そういうことを含めて考えれば、しっかりとそれだけの人間関係を築いておられるということの自負を持っておられるのだったら、御本人がおっしゃるべきじゃないですかということを申し上げて、総理に聞いているんですよ。

 だから、総理、ぜひそれは直にブッシュ大統領に言われるべき問題じゃないですか。その点、お答えください。

■小泉内閣総理大臣
 それは、アメリカも核実験停止には協力しているわけですから、どういう話題になるかというのは、その時々の話題で私は判断したいと。

■前原委員
 全く主体性のない外交を行っていると言われても私は仕方がないと思いますよ。(小泉内閣総理大臣「野党と総理とは違うよ」と呼ぶ)野党と総理といったって、我々が与党になったらそんな外交はしませんよ。(小泉内閣総理大臣「国益に反するでしょう、何もしないなら」と呼ぶ)国益に反しないことをしますよ、しっかりと。政権交代なくして、本当に外交も安全保障も全く変わりませんよ。

 法案の内容についてしっかりと聞いていきます。

 さて、次に、我々は先ほどお話をしたように、現時点においてイラクに自衛隊を派遣することは反対だということは申し上げましたが、しかし、先ほど申し上げたように、イラクの復興支援は必要だ、またテロに対しては毅然とした対応をとらなきゃいけない、したがって、日本がしっかりと人も出してイラク復興支援に貢献できるような前提を整えるべきだと。そのためには、大義が非常に疑われている、そしてその大義が疑われているアメリカ、イギリスが占領統治を行っている、それから、やはり国際社会、CPAから国連やあるいは多国籍軍でもいい、国連が事務的に絡み合えないのであれば、特に国連の安保理の常任理事国がしっかりと人も出して、そして治安やイラク人による政権移譲に対して責任を持てるような体制に移行すべきだというふうに思いますが、その点について、総理、どうお考えですか。

■小泉内閣総理大臣
 必ずしも自衛隊の派遣に反対していないということですか。いや、私は、最初から自衛隊派遣反対と言っているのかと思ったけれども、そういうことですか。

 私は、今各国が復興支援に努力している、何とかイラクに安定した民主的政権をつくりたいというときに、では自衛隊派遣だめで、ほかの人的派遣ならいいと言っておるのが民主党の立場だと思うんですが。

 そうすると、民間の人も今手を引いているわけですね。国連もそれはなかなか必要な職員も出せないということを考えますと、今イラク人が必死になって自分たちの政権をつくろうとしている、そして各国が努力している。国連加盟国全部とは言いません、四十カ国近い国が早くイラクにイラク人の政権を打ち立てることができるように努力している。そのときに、日本としても私は協力すべしと。

 協力する場合、資金だけじゃない、物だけじゃない、人的貢献。民間人は自分の安全面に対して、なかなか確保できるような対策も打てないという際には、人的支援というのだったら、戦闘行為に参加するわけじゃない、武力行使をするわけじゃない、自衛隊だっていろいろな訓練もしているし、自衛隊だったら危険を回避する努力も装備もできるだろうということで、今回、人的支援で自衛隊を派遣するということであって、今は支援しちゃいけない、では、いつになったら支援しろと。みんなどこの国でも、はい、来て、後に自衛隊を派遣しろというのか。私は、その点は民主党の態度はなかなかはっきりしないなと。

 結局、テロ特措法も反対したでしょう。イラク支援法も反対したでしょう。今回も自衛隊、反対する。一体、どういう状況になったら支援しろというんですか。

■前原委員
 そこまで我々の立場を危惧していただくということは、我々も議席を伸ばして脅威を与えられるようになったのかなというふうに思いましたよ。

 耳をよくかっぽじって聞いていただきたいと思うんですが、まず質問に答えておられない。それから、では、民主党の立場をということであれば申し上げますよ。

 現時点において、我々はイラクに自衛隊を派遣することに反対である。しかし国際社会が、私は後で議論しますけれども、一五一一というものが実行せられるものだと思っていない。新たな国連決議などがあってしっかりと、特に国連常任理事国や、あるいは非常任理事国でもイスラムの国々なんかが本当に人を出して、そしてイラクの復興支援に国際的に協力しようと。そして、それを邪魔する者については、まさにテロに対する、攻撃に屈しないということで、犠牲もいとわずにそのときは人的貢献をすべきだというのが我々の立場であります。

 つまりは、新たな国際社会でのその枠組みというものをつくる努力をまずするということが必要であって、そのことが、今から話をしますが、モラトリアムではなくて近道なんだと。つまりは、そんなボタンのかけ違いをそのまま行って、そしてイラクの復興支援だと言ったって、占領軍に加担をしているとしか見られていないところはいっぱいあるわけです。それを言っているんですよ。それは見解の相違と言われるかもしらぬけれども、私は本質だと思う。

 ちょっと話をしますと、御存じかもしれませんけれども、イラクのこの十年、二十年の歴史というのは非常に複雑なんですね。イラン・イラク戦争のときは、御承知のとおり、アメリカはイラクを支援したんですよ。その前はイラン、シャー政権を応援していた。しかしホメイニ革命で、実際問題、今度はけしからぬと思ったイラクを応援した。そしてイラン・イラク戦争が終わった。湾岸戦争は、多分僕はフセインが読み間違えたんだと思う。アメリカは今まで支援してくれたんだから、クウェートを侵略したってアメリカは動かないだろうと思ったのが、国際社会が動いた。それから問題がまた複雑化してきた。

 そして、その湾岸戦争の後は、まさに経済制裁というものが行われて、フセインもしたたかですから、経済制裁が行われる中で、今度はオイル・フォー・フードという、つまりは人道支援はしなきゃいけないということで、オイル・フォー・フードの考え方が出てきた。その石油の割り当てというのをうまく、米英と仏独ロを分断するために、そのオイル・フォー・フードの割り当てというものをフセインはうまくその三カ国を中心に利用していった。つまりは、今米英と仏独ロの分断が始まったわけじゃなくて、長い複雑な歴史、冷戦の中で生き抜くイラクの知恵もあっただろうし、そしてまた、その中でいかに大国を引き裂いて自分たちのポジションをしっかりと保っていくかというフセインの知恵もあったわけですよ。

 だから、そんなに簡単じゃないことはわかっている。しかし、簡単じゃないことをこのまま行って、まさに私の言うように、ボタンのかけ違いのまま、このまま、つまりは突っ走って、後で、今質問しましょう、復興支援には参加をした者しか入れない、けしからぬ話じゃないですか、この話なんかは。まさに血を流した者だけが自分たちの利益を得る、このむき出しのグロテスクな米英の考え方、これがますますドイツやフランスやロシアの参加、国際社会の関与をできにくくしていっているのは自明のことじゃないですか。

 このことを今総理に、国際社会がしっかりと、そういう長い複雑な歴史を今まさに整えて中東の安定というものを達成するためには、フランスやロシア、ドイツも関与するような国際的な枠組みをつくることがむしろ中東の安定化にとっては我々は近道だと言っているわけですよ。だから、そのための外交努力を行うべきであると言った。モラトリアムなんかでは全然ない。焦って自衛隊を出して、そして、後で質問しますけれども、何かがあって、そして日本の安全保障政策が後退する、あるいは日本の世論というものがどうかする。リスクマネジメントが出ていない中で焦って出すことが、逆に私はモラトリアム、もっとひどい結果を招くと思う。そういうトータルの観点でいかにこの問題を考えるかということが必要じゃないかと言っているわけです。

 もう一度質問します。日本として、ロシア、フランス、ドイツをまさにこの復興の支援の俎上にのせるような外交的な努力を、まさに国連加盟、国連の拠出金二割を払っている、世界第二位を払っている日本として行うべきではないかということを聞いているのでありますが、総理、お答えください。