156回−衆−予算委員会−23号
2003/03/24 (3P/5P)
■前原委員 全然わかりません。
後半の問題については、私がさっき申し上げたとおり、他の安全保障理事会常任理事国が、今川口外務大臣がおっしゃったことについてはそういう理解をしていないと言えば、すべて崩れるわけですよ、話は。それは、日本国の外務大臣としての見解じゃないですか、アメリカ、イギリスの攻撃に対して支持をした。そうでない解釈に立った場合、安保理に有権解釈権があるんだったら、その今の解説は全く成り立ちませんよ。
そのことについて、もしほかの国が認めなかった場合には、本当に責任をとられるんですか、今の答弁に対して。そのイエスかノーかだけで結構ですから。
■川口国務大臣 もちろん、安保理が今後そういうことではないということを決めればそれは別ですけれども、今まで決めていない。それから、一国がそういうことを言ったということではない。現に、先ほど言いましたように、九三年、九六年、九八年において、そういう先ほど私が申し上げたようなことで武力行使が行われているわけですね。イラクが六八七に違反をしたことが原因であって、九三年の当時にそういうふうに言われているということであるわけです。
ということですから、これは先ほど私が申し上げた解釈、これについてはそういうことが成立をする。もし違うということであれば、今の時点でそうではないということを安保理が決めているかというと、決してそれは決めていないわけです。
■前原委員 安保理が今決められていないということと、安保理が有権解釈権があって、今この地域における国際平和と安全を回復するための状況ではないということとは全く違う話なんですよ。全然違う話を今同じように答弁されているんですよ。違いますよ。しかも、デザートフォックスの話をされるのであれば、一四四一からコールバックすること自体の論理性がおかしくなるじゃないですか。その前の話をされるのであれば、一四四一から説明されること自体がおかしくなるじゃないですか。まともな答弁じゃないんですよ。
つまりは、アナン事務総長のことについても、そしてまたこの有権解釈権の問題についても、このことについては、私は、政府としてアナン事務総長の問題については全く問題ないというふうなことをおっしゃるのか、あるいは有権解釈権の問題について、今私が説明をしたように全く問題ないという解釈なのか、政府の統一見解を出していただきたいと思います。
委員長にお願いします。政府の統一見解を図るように促していただきたい。
■藤井委員長 これは理事会で協議いたします。
■前原委員 ほかの問題について質問をしたいと思います。
私は、今回のアメリカ、イギリスの攻撃については幾つか腑に落ちないことがあります。一番初めに申し上げましたように、イラクに対して、私は、過去の十七の国連決議を履行していない、そして、非はイラクにあるということは改めて申し上げたいと思います。そして、新たな国連決議をやるんであれば、私は、武力行使もやむなしというふうに思うわけでありますけれども、しかし、今回の問題については、先ほど総理は、国際法的な根拠のないものについては、同盟国であるアメリカの行動にしても支持するわけにいかないとおっしゃいましたけれども、その法的根拠そのものが私はおかしいと思うところが幾つかあります。そのことについて、さらに詰めていきたいと思います。
まずは、キティーホークがペルシャ湾で活動していますね。このペルシャ湾で活動しているキティーホーク、事前協議は日米間で行われましたか。
■川口国務大臣 ございません。
■前原委員 今まで事前協議というのは一個も行われていないし、答弁をされる時間を省くために申し上げましょう。ベトナム戦争のときも、つまりは、空母はその母港に、横須賀、そのころはエンタープライズ、今はキティーホークでありますけれども、解釈としては、政府の統一見解を言いますと、
航空母艦から搭載した飛行機が飛び立ちまして敵地を爆撃するというのはまさに戦闘作戦行動でございますけれども、航空母艦それ自体が日本の港に入って補給を受けて、そして出港する場合には、航空母艦自体が日本の基地を作戦行動の基地として使用するという場合には該当しない。
つまりは、事前協議の対象にしないということをベトナム戦争当時からずっと言い続けているわけです。
私があえてこのことについてもう一度、当然ながら事前協議なんか行われているわけないと思いましたよ、なぜこれを言うかというと、事前協議というのは、これは物すごく歴史的には重い話なんです、実は。私は、一九六〇年、旧安保条約から新安保条約に改定されるときの議事録、これも読ませてもらいまして、必死になって事前協議の議論がされている。なぜこの事前協議の議論がされているかということを幾つか説明をさせてもらいたいと思います。
総理大臣は岸さんでありますけれども、「今度の改正の条約と国連憲章との関係を明らかにするとか、あるいは事前協議制を設けて、従来米軍の行動というものが野放図であったのに対して、国民の意思によりまして、政府が代表してこれに抑制を加える道を講じたというようなこと、」こういう答弁が繰り返しされているわけですよ。しかも、質問者は自民党、自由民主党の人たちがしているものに対してこう答えているわけです。
旧安保から新安保への移行の一つの大きなポイントというものは、岸さんが言っているように、米軍の行動の野方図なものを国民の意思によって政府が抑制を加える、立派な答弁じゃないですか。つまりは、この事前協議というものが決められた背景というのは、いかに主体的に日本が米軍基地を制限して米軍の活動というものをコントロールするか、そういうものにあったわけでありますのに、野方図じゃないですか。事前協議、やられていない。出ていって、途中で命令が下ったんだから事前協議の対象にならないと。全く私は政府の意思というものを疑いたくなる。
つまりは、政府の解釈というものは、向こうがなかったんだから、いかに事前協議がなかったかということを説明しようとするだけなんですよ。本来であれば、こういう問題に対して事前協議を要求するのが筋じゃないですか。キティーホークは、だって、武力攻撃が始まる前にペルシャ湾にもう展開していたんですから、訓練、ずっとしていたんですから、事前協議をこちらから求めるのが筋じゃないですか。総理大臣、御答弁いただきたいと思います。
〔委員長退席、杉浦委員長代理着席〕
■小泉内閣総理大臣 事前協議の主題となる戦闘作戦行動とは、直接戦闘に従事するための軍事行動であって、運用上の都合により米軍が我が国から他の地域に移動することは事前協議の対象とならないということになっております。
■前原委員 きょうは赤城副大臣が来られていますけれども、お父さんが防衛庁長官のときに……(発言する者あり)おじいさん、失礼しました。おじいさんが防衛庁長官のときに、補給などについても、やはりロジスティックについてはちゃんと言及されているんですよ。補給をしていったものについては、それは作戦行動だ、作戦行動のいわゆる日本はバックアップをする基地になっているんだ、こういう話をされているわけです。
今の総理の答弁というものは、まさに従来の政府の答弁、まさに日米安保条約を日本国の主体的な考え方の中でコントロールしようなんて意思のかけらもない。だって総理、そうでしょう。事前協議、これは岸さんの答弁、改めて読みますけれども、野方図な行動をいかに国民の総意として抑制するかというもので事前協議をつくったんだと。自民党の古井喜實さんという方に対しての答弁ですよ。もともと事前協議というものはそういう意思であったわけです。
確かに、沖縄返還のときに秘密協定があったんじゃないかと言われています。しかし、これは私の知る限りでは、朝鮮半島に直接行くことについてはもう事前協議の対象にしない、こういう話だったと思いますが、遠く離れた中東に行くのに事前協議を求めない。まさに、補給をして、そして弾薬も積んで出発したわけじゃないですか。途中で命令が下るのは当たり前じゃないですか。事前協議を求めるのが筋だと思いますが、総理、もう一度御答弁ください。
■川口国務大臣 先ほど総理が御答弁になったとおりでございまして、これは、戦闘作戦行動というのは、直接戦闘に従事することを目的とした軍事行動を指すものであり、米軍の運用上の都合により米軍の部隊等を我が国から他の地域に移動させることは事前協議の対象となるものではない、この解釈は、従来から一貫して政府として御説明を申し上げているわけでございます。
■前原委員 それはアメリカの立場に立った説明なんです。アメリカがわざわざ、横須賀を出るときに、何週間もかかるわけですよ、ペルシャ湾まで行くのに。そのときに、作戦行動がもう決まっているとか、そういう話するわけないじゃないですか。そうであれば、横須賀を母港としている空母が出てペルシャ湾に展開をしている、事前協議の対象にすべきだというぐらい言うのが政治家の筋じゃないですか。なぜアメリカの立場に立ってそういう答弁を繰り返すんですか。総理、もう一度御答弁ください。
■小泉内閣総理大臣 それは、今まで答弁しているとおりなんですよ。日米安保条約の信頼性、そして日米同盟によって日本の安全を確保している、それでアメリカの軍隊に基地を提供している、そういう運用上の問題、これは日本として、先ほど私が答弁したとおり、戦闘行為の問題については事前協議の対象にならない、今までの内閣の答弁、軍事上の……(発言する者あり)戦闘行為じゃなくて、正確に言いますと、事前協議の主題となる戦闘作戦行動とは、直接戦闘に従事するための軍事行動だ、この運用上の都合により米軍が我が国から他の地域に移動することは事前協議の対象とならないというこの文章から判断しているわけであって、私は、今回の問題についてもこれが当然当てはまるのではないかと。
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