156回-衆-予算委員会-08号
2003/02/07 (2P/3P)
■小泉内閣総理大臣 後で外務大臣、答弁いたしますが、私は九月でしたか、国連で演説をしたんです。そういう中で敵国条項にも触れて、国連改革についてはっきりと日本の立場を表明しております。今ちょっと手元に、その確実な、どういうような発言をしたかというのが、資料がありませんが、その点についてははっきりと表明しております。
あとは外務大臣がお答えいたします。
■前原委員 表明しても、それが変わっていないと、私は、物事が進んでいなければ意味がない――結構です。済みません。また、必要であればお願いいたしますので。
つまり、言っても変わっていないという、すべて、改革の話でも同じかもしれませんが、進まないことに対するいら立ちというのは物すごく、私もあります。したがって、言いっ放し、それで変わっていない。そしてまた、先ほどの国連決議についても、見守っていくということではなくて、私は、能動的に日本外交というものを追求していく、そういう姿勢が欲しいということは注文をさせていただきたいと思います。
イラク問題についてもう一つ質問をしたいと思います。
テロ特措法がございますね。テロ特措法で、今インド洋に、海上自衛隊の艦船が三隻、補給船が一隻、イージス艦一隻、ミサイル護衛艦一隻、活動していますけれども、防衛庁長官、これ、イラクへの攻撃が起きた場合、この活動に危険性が高まると思うんですが、どういうふうに想定されていますか。危機管理の問題ですので、お答えください。
■石破国務大臣 イラク攻撃が行われるかどうかはまだわかりません。どういう状況であるかも想像ができないところであります。しかし、一般的にテロ特措法というのは、委員御案内のとおり、そういう地区では行わない、そういう危険が伴うところでは行わないということになっております。
したがいまして、前提はともかくといたしまして、そういう危険のある地域、そういうところでテロ特措法に基づいて活動することはできないと考えております。
■前原委員 いろいろな話が言われています、つまりは、イージス艦を派遣したことについても、イラク攻撃を前提とした間接支援ではないかと。もちろん、政府の立場としては否定をされるんでしょうけれども、そう見られても仕方のない部分がある。
イージス艦については、カバーできる範囲が、今までのミサイル護衛艦の、半径でいうと大体五倍ぐらい、ということは、体積でいいますと五の三乗ですね、五の三乗ぐらい広い範囲をカバーできる話になります。そういうところと、あとは、米軍とデータリンクしていますよね、補給艦以外は。つまりは、いろいろな情報がデータリンクされている、リアルタイムに情報が送られるようになっている。
危険なところでは行動されないという話はされていますけれども、もちろんイラクの、まさにイラクの近辺では活動はされないとは思いますけれども、それだけ広い範囲のいわゆる情報収集能力がある。しかも、米軍とのデータリンクがなされている。そして、起きた場合に、テロ特措法以外のことをやりませんといっても、その情報の仕分けができるんですか。油の補給の話については、それは確認をする、イラク攻撃がもし行われたときに、そのイラク攻撃に対して行くような艦船に対しては補給をしない、こういう答弁がなされたと思いますけれども、データリンクされているということについては、日本の得た情報がアメリカに伝わるわけですね。そんな仕分けができますか。
いかに地域が違うといったって、広い範囲で情報収集ができている、しかも、間接支援と世間で一般的に見られている以上は、離れていた地域であっても、日本に対してのテロ攻撃、間接支援しているじゃないかといって、イラクに同情的な、例えば原理主義過激派なんかが攻撃をしかけるかもしれない。そうすると、テロ特措法というものは、イラク攻撃と混同する可能性というのはあるじゃないですか。
■石破国務大臣 これは、今まで政府が、一般的な情報収集というものは一体化しないというふうにお答えをしておる。つまり、何時何分の方向に向かって撃てということは、それは特定の情報提供に当たるかもしれない、しかし、一般的な情報を日本と米軍が共有をすること自体は武力行使と一体化しないというのは、従来から御答弁を申し上げておるとおりであります。
それで、委員御指摘のように、それじゃ、きれいに切り分けられるのかといえば、これはこれ、あれはこれといってきれいに切り分けるかどうか、それは私は難しいことなんだろうと思っています。しかしながら、委員よく御案内のとおりのことでございますが、情報を共有するということ自体、それが武力の行使と一体化するとは私ども、考えておりません。
かてて加えて、それでは、米軍が仮に、遠く離れたイラクでと仮定をいたしましょう。これは完全に仮定のお話です。そこで武力攻撃をした。そこへたまたま、情報の共有がリンク11あるいはリンク16であったとします。それのみに基づいてアメリカは攻撃をするだろうか。それは絶対にあり得ないことだと思っております。これは軍事の常識です。これは委員一番よく御案内のとおりであって、そうしますと、米軍にしてみれば、いろいろな情報を仕入れる、その中の一つを日本と共有することはあるかもしれない。しかし、それが武力の行使と一体化することは絶対にあり得ないし、そしてまた米軍も、その情報のみに基づいて攻撃をするというようなことは、軍事の常識としてあり得ないことだ。ですから、私は、二重の意味で、そういう御懸念は当たらないというふうに考えておる次第でございます。
■前原委員 防衛庁長官はちょっと混同されていますね、私の質問を。私は、集団的自衛権の解釈を聞いているんじゃないんです。テロ特措法という法律の範囲の話を聞いているんです。
武力行使の一体化の話は今おっしゃったとおり。僕はその話を聞いていないんです。テロ特措法の範囲というのは、まさにイラク攻撃とかそういうものではだめですよね、別の法律をつくらないとできませんよねと。
自衛隊のできることというのは、何ができるかということでしか動くことができないですから、法的根拠がなければできないでしょう。でも、今まさにおっしゃったじゃないですか、切り分けられないと、情報をデータリンクしているんだから。それだったら、イラク攻撃が起こったらテロ特措法に基づく支援活動というのは中止しないと、今のだったら論理的に成り立たないですよ。だって明確におっしゃったんだから、切り分けられないと。
だから、集団的自衛権の憲法解釈を聞いているんじゃないんです。テロ特措法の範囲について聞いていて、今おっしゃった、切り分けられないとおっしゃったら、イラク攻撃があったらとめなきゃいけないという論理になりますよ。
■石破国務大臣 それは、ぎりぎり論理的に詰めれば、委員のおっしゃるようなことは、それは絶対に起こらないとは言えない。しかし、そうだとするならば、情報の共有それ自体というものが、それはもう全く武力行使とは関係のないお話になります。
そしてまた、テロ特措法に定められておるものは、後方支援を行う、そして、我が方の例えばイージス艦がいろいろな情報を収集するということは、それは専ら我が国の国益のために、国際社会の責任ある一員として行動する我々の船に、我々が行動しておるそういうような後方支援活動に、そういうような危険が生じないようにという目的で行っておるものであります。
そういう目的にかなうために、安全にいかにその任務を行うかということで情報収集を行っておるわけでありまして、そのことをもってテロ特措法の範囲を超えるではないかという御議論は当たらないものと考えております。
■前原委員 いや、石破長官とあろうものがおかしいですよ、今の話は。わかっていて、しまったと思っておっしゃっているのかもしれないけれども。
つまりは、もう一遍整理しますよ、武力行使の一体化、僕は憲法解釈を聞いているんじゃないんです。集団的自衛権の話を聞いているわけじゃなくて、テロ特措法というのは、まさに、九月十一日に起きたアメリカの同時多発テロ、それに対してアメリカが自衛権でアフガニスタンを攻撃する、アルカイダ掃討作戦をやっている、それに対して後方支援をするということですよね。だけれども、さっきまさに、イラク攻撃が起こった場合には情報は切り分けられない、そういうことができないと明確におっしゃったじゃないですか。ということは、テロ特措法に基づいた範囲を超えることが、データリンクをしている以上は起きるということの裏返しじゃないですか。
今おっしゃったものの後半は、自衛隊の任務遂行のために、危険にさらされないために情報収集しているというのは、それは当たり前ですよ、情報収集。別にアメリカにデータを送るために情報収集を一義的にやっているわけじゃなくて、まず、みずからの任務遂行をやるために情報収集をしている。
しかし、それと同時に、データリンクをしていて、さっき、まさに切り分けられないとおっしゃったじゃないですか。ということは、テロ特措法に基づいて行っている行為が、イラク攻撃が行われたときに、データリンクがされている以上は、一たんその活動をとめなければ、あるいは新規立法をもって協力するということでなければ、中断しなければ論理的に合わないじゃないですか。
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