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156回−衆−予算委員会−07号 2003/02/06 (4P/4P)

■前原委員
 いや、全然拍手するような答弁じゃないですよ。全然拍手するような答弁じゃない。

 つまりは、他国は、主体的にこれをどう動かしていくかというような視点に立っているわけです。日本はその視点が全くない。つまりは、自分たちでどう国際社会の世論をつくり出していくかという観点が全くないんです、今の質問していても。

 つまりは、それは国内向けの、政治の、生き物ですからありますよ、フランスにしてもドイツにしても、なぜああいう議論をするか。国内世論があるから、自分たちはこういう方向に持っていきたいからアメリカを牽制している。もちろん、フランスとドイツは違う観点があるでしょう。フランスは、自分はP5の一員だ、常任理事国の一員だ、つまりは、安保理を軽視して物事を決めることはけしからぬ、そういうようなことは絶対まかりならぬというような駆け引きもあるでしょう。しかし、どの国の議論を見たって、自分たちはこうすべきだという意思に基づいて、国家戦略に基づいて話をしているじゃないですか。

 今の場合は、状況を見てそのときに判断しますというのは、日本はどうしたいのかという意思がない。そういう判断をどういうふうに持っていきたいかという判断がないじゃないですか。だからこそ、仮定の質問には答えられないとか。そうじゃなくて、日本はどうしたいのか。

 では具体的に、この武力行使が不可避でなくなるために、つまりは避けるために、日本として具体的にどうしていくんですか。そういう部分がなければ、そのときに判断するといっても机上の空論にしか聞こえない。尊厳ある国家、主体的な国家、どういうふうに国際社会を持っていきたいか、戦争をできるだけ回避したいというふうな意思がみじんも感じられない。そういう意思を総理として示してくださいよ。答弁。

■小泉内閣総理大臣
 日本としてはっきり意思を示しているじゃないですか。前原議員と意見が違うかもしれませんよ。それはいい。あなたと一緒になる必要もないし、私の意見に合わせる必要もない。政党も違うんだから、政治家として違うんだから。

 しかしながら、イラクが、国際社会が一致して、一四四一遵守しなさい、大量破壊兵器廃棄しなさい、疑念を払拭しなさい、これに積極的に協力すれば物事解決するんです。そのために、今、世界が一致して協力しているんでしょう。しかし、イラクはなかなかそういうことをしない。協力しない。そこで今問題が起こっている。

 そこで、先ほど言ったように、日本としては、アメリカにも、今までも国際協調体制構築努力してきたんだから、これからも引き続き国際協調体制を維持できるように努力することが大事だと九月にも言ったし、一月の電話会談でもブッシュ大統領には話した。昨日のブレア首相との電話会談でも、日本の立場はこうだということを今のように、ブッシュとの会談においても私は話しました。

 そして、パウエル国務長官が今朝御報告をされた。これからまた、これによって疑惑も深まった、さらに、ブリクス査察委員長が近いうちにイラク訪問して協議する、そして、それを受けてまた国連に報告する、それでまたいろいろ議論が起こるんです。

 これはもう、そういうのを見て日本として責任ある一員をしよう。これは、はっきりしない、しないと言うけれども、あなた方の意見に気に食わないからはっきりしないと言っているだけであって、私どもとしては、これ以上日本の主体的な行動はないんです。国際社会の責任ある一員として、イラクにちゃんと守りなさいよ、アメリカには国際協調体制をとるように努力してくださいよ。そういう国際社会の状況を見て日本も主体的に外交努力を続けていこう。これはもう、何回聞かれても、これ以上はっきりしたものはないんですよ。

 外国と違うから日本は主体的対応じゃない。アメリカに協力すれば日本の主体性がない。では、ほかの国に協力すれば主体性がある。そうじゃないでしょう。それぞれ国には、フランスにはフランスの態度、イタリアにはイタリアの態度、イギリスにはイギリスの態度、それぞれ違うんです。全部同じとは言えません。日本も日本の立場があるんです。はっきりしています。たとえ国連安保理で武力行使が容認されたとしても日本は武力行使しません、これもはっきりしているんです。これは日本独自の態度でしょう。日本には日本独自の態度があるんです。はっきりし過ぎているぐらいし過ぎているんです。

■前原委員
 いや、中身のない議論を聞かせてもらった。私は、状況を総理に説明してもらおうと思って質問したんじゃない。

 では、もう一つ、違う観点で言いますよ。

 きょうの川口さんの談話、私はあきれましたよ。これ、パウエル国務長官の報告に対する談話。もう日本は完全にアメリカの安全牌、そういうふうに見られている、そういうような談話がすぐに出されている。

 「査察活動に対する非協力、大量破壊兵器の隠蔽工作等、イラクに大量破壊兵器を廃棄する真の意図が見受けられないことを示す情報を提示したことを高く評価する」。実証したんですか。このアメリカが出した情報をちゃんと分析したんですか。きょうの未明に発表されて、談話が出たのは六時ですよ。自分たちの情報で判断して高く評価するというんだったら立派なものだ。そういうもので判断しなくて高く評価するというのは、何ですか、これは。

 別に、何度も申し上げているけれども、イラクを守ろうなんという気持ちはない。だけれども、アメリカはもう武力攻撃するかしないかじゃなくて、いつするか、どういうふうに世界を説得してやるかというのはだれだってわかっているわけですよ。そういう状況の中でこんなものが出てきたら、やはりアメリカの言うとおりに日本というのはなるんだなと思うのは当たり前じゃないですか。

 また、この「隠蔽工作や査察の妨害を行っていることを示す情報であり、イラクの大量破壊兵器に関する疑惑は更に深まった」。検証したんですか、自分たちで。していないのに談話を出すというのはどういうことですか。アメリカの言うことは我々は唯々諾々と聞きますよということを言っているだけじゃないですか。そういうような談話しか出せない国に主体的があるなんてだれが思うんですか。そういう議論をしているんですよ、総理。

 さっきの、何かおっしゃったけれども、はっきり言って内容はなかった。立場の違いじゃないですよ。私、日米安保も大事だと思っている。また、北の問題もあるからアメリカとの関係というのは難しいのもよくわかっている。しかしながら、さっきから申し上げているように、国際法に基づいてしっかりと押さえるべきは押さえてやらないと、国際法に基づかなくてやることについてもオーケーだ、コソボのときのように人道的介入だと。今でも検証されていないんですよ、国際法的にあれが妥当だったかどうだか。そういうようなことについて日本がついていきますというふうに見られているからこそ、仮定の質問と言われながらも聞いているわけじゃないですか。

 新たに聞きたいと思います。総理に聞きます。

 イラク攻撃が始まった場合、これまた仮定の質問だから答えないとおっしゃるのかもしれない。しかし、イラク攻撃が仮に始まった場合、いろいろなことが想定されるわけです。それを日本が賛成するか反対するか、支持するか協力するかによって、我々の国民の生活、ひょっとしたら生命、財産、安全まで大きな危機が及ぶかもしれない、そういう判断を日本政府としてしてもらわなきゃいけないんです、総理はそういう立場だから。その中でどういう事態が想定されるのか。仮定の質問には答えられないというのだったら、もうそれで結構ですよ。答えてください。

■小泉内閣総理大臣
 先ほど外務大臣の談話を見てあきれると言いますけれども、「イラクに対し改めて、自ら積極的に疑惑を解消し、大量破壊兵器の廃棄をはじめとする全ての関連安保理決議を履行することを強く求めるものである。」「イラクが査察への積極的な協力を求める国際社会の呼びかけに真摯に応えることを求める。」これが何であきれるんですか。一部だけ取り上げて、それで意見が違い、しかもイラクを攻撃するとは言っていないんですよ、仮定にしろ。(発言する者あり)

■藤井委員長
 落ちついてください。

■小泉内閣総理大臣
 どういう脅威があるかということは、これから、まさに有事、有事関連法案が大事だというのはそこなんですよ。

 民主党も対案を出すと言っていますから、出していただければ、いいものは取り入れていきますけれども、これからイラク攻撃が起こればというのは、起こさないように今国際社会が一生懸命努力しているんでしょう。そういう点を考えてくださいよ。

 あなたの意見と違わないから、あきれる、あきれると首相に説教してもいいけれども、私が説教してはいかぬという理由もないけれども、私はあえて説教はしませんよ。議員は議員として、意見は意見として聞きます。

■藤井委員長
 前原君、時間が来ておりますから。

■前原委員
 いや、説教するんならしてくださいよ。さっきの私の言ったところは言わずに、当たり前のこと書いてあるところを書いて何でいけないんだというのは、それは全くおかしな反論だと私は思いますよ。全く論理として成り立っていない。

 あした、私また三十分ありますから、また続けて質問させていただきます。きょうはこれぐらいにしておきます。