156回−衆−予算委員会−07号
2003/02/06 (2P/4P)
■前原委員
六八七については余り、でもこれは大事なところなのでちょっと詰めておかなきゃいけないんですけれども、六八七については大量破壊兵器についてのことを書いてある。でも、六七八というのは、クウェートをイラクが侵攻したことについて、そして原状復帰しなければあらゆる手段をとることができるということになっているのです。これは大量破壊兵器の話ですよ、今。
だから、それを六七八まで援用するということは論理的に矛盾があるんじゃないですか。しかも一九九〇年ですよ、これは。それを引っ張って、ほこりをかぶっているものを引っ張って、アメリカの武力攻撃を許しちゃうんだ、認めるんだ、国連決議は有効なんだと。日本の立場なんですね、それは。
■川口国務大臣
まず、日本の立場なんですねとおっしゃられたことについて、今、これは委員もおっしゃっているように、論理的な、ロジックの議論をしているということであって、現在の具体的なイラクの問題についての今の日本の立場を申し上げているわけではないということを、先ほども申しましたけれども、混乱するといけませんので、それは再三になりますが、申し上げました。
それで、前に、九八年の時点で、この六八七に違反をするということによって六七八に基づく武力行使の基礎を提供するということになったということを申し上げました。これは九八年の十二月に、米軍と英軍の両国軍がイラクに対して軍事行動を行ったということです。このときに英国は、安保理の公式会合において、イラクによる義務の不履行が最も深刻な結果を招くと見まして、これがその安保理の決議六八七に違反することを明確に述べて、そして、さらにこれが決議の六七八に基づく武力行使の基礎を提供しているというふうに述べています。それから、そのときにアメリカも、この会合の場で同じように一連の安保理決議に言及をしながら説明を行っているということです。
当時の我が国の立場ということにつきましては、これは、決議六八七に基づく停戦の基礎が損なわれ、この地域における国際の平和と安全が脅かされているという状況のもとにおいて、イラクに対し武力行使を含む必要な措置をとることは、イラクに関するこれまでの安保理決議の内容からしてこれに整合するというふうに認めまして、米英による行動を支持した、そういうことでございました。
■前原委員
話をもとに戻します。
国連決議一四四一、それまでにイラク関係に関する国連決議というのは十数本あるんですね。一番新しいのが一四四一です。最後の機会を与える、そしてまた、重大な違反があった場合にはまた国連安保理に報告をする、そういうところまで決めたわけです。全会一致ですよ。シリアも含めて全会一致。
報告をして、そして国連で議論をするのが本来の筋じゃないんですか。一九九〇年のクウェート侵攻のときに決めた国連安保理決議、ほこりのかぶった国連安保理決議を持ってきて、それで、アメリカに対して、もしそれが武力攻撃やるんだったら、昔の国連決議をひもといて、それでもやっていいんだよということを日本は認めるということですか。それとも、先ほど総理が菅代表のときに答弁されたように、新たな国連決議が望ましい。その整合性はどうとられるんですか。
■川口国務大臣
現実の問題と論理の、ロジックの問題との混同があるように思いますので、改めて申し上げますけれども、それに基づいて日本は認めるのかとおっしゃられましたけれども、最初のお話を、だからこそ最初に言わせていただいたんですが、日本は、まさにこれは、今だれも武力行使をすると言っていない、平和的な努力を最後の最後までやる必要があるというのが我が国の立場でして、国際協調をして、そして毅然として対応をするということが大事だ、これが現実の問題についての我が国の立場でございます。
ですから、それは日本が今現実にそういうことを考えていることではない。ロジックの問題として、一四四一、これには、委員がおっしゃられますように書いてありますが、さらなる重大な違反がイラクにあった場合、この場合には安保理に報告をされる、そういうことであると私は考えています。
■前原委員
ですから、ロジックの話として、一四四一の決議が自動性はない、そしてそれを、武力行使を認めていないというのはありますけれども、では、それがないけれども、重大な違反があった場合において、重大な違反があった場合に報告するとあるんですけれども、それを新たな決議を経ずに、ある国がにしましょう、ロジックの話をするんだから、ある国がイラクを攻撃することは、国際法的に国連憲章に基づいて可能かどうか。ロジックの話をしてください。
■川口国務大臣
ロジックのお話といたしましては、イラクにさらなる重大な違反があれば国連に報告をされるということになります。そして、国連がその上でどのような対応をとるのか、これはいかなる種類のさらなる重大な違反があったか、そのときの議論の状況がどうなのか、そしてそのときの国際情勢がどうなのか、そういったことによるわけでして、ロジックの話というのは、そういった可能性のどれかを選ぶということは全く今の時点ではできない、そういうことでございます。
■前原委員
あなたの方が現実とロジックを混同していますよ。ロジックの話をしているんだ、今は。頭を整理して答えてください。ロジックの話をしているんだから。
だから、一四四一に重大な違反があった場合、それで新たな国連決議がなかった場合に、ある国がイラクに対して攻撃する、国連加盟国が。それは、今までの国連憲章に照らし合わせて、いや、国際法として認められるか認めないのか、ロジックの話をしているんですよ。
■川口国務大臣
同じことの繰り返しになりますけれども、まさにロジックの話として、さらなる重大な違反があったときに、どのようなさらなる重大な違反があるか、これは全くわからない。いろいろな対応があり得るわけです。したがって、その国、その可能性を一つ選んで、これでやるということは言えない。ただ、前に申し上げたのは、過去において六八七、六七八が使われたことがある、そういうことを申し上げたということでございます。
■前原委員
これはもう一遍言いますよ。
ロジックの話で、一四四一、重大な違反があった、国連に報告した、安保理に報告した。それで、そのときに、一つの選択肢として、ロジックの話として、要は国連が何かをまとめる前に、ある国が、もういいと、それで行動しちゃった、その行動については、イラクに対する攻撃については、ロジックとして、国際法で認めるのかどうかということを聞いているんです。
■藤井委員長
川口外務大臣。川口外務大臣。(発言する者あり)指名していますよ。
■川口国務大臣
ロジックの話といたしましても、一四四一で書いてあることは、さらなる重大なる違反があれば、理事会、安保理に報告をする、そこで議論をする、そこまでしか書いてないわけです。それ以上は可能性の話として、これはいろいろな話が、可能性はある、それを一つ一つ、こういうことがあるだろう、こういうことがあるだろうということを言うことはできないということを申し上げているわけです。
■藤井委員長
前原君。前原君、指名していますから質問してください。
■前原委員
だから今、それはまさしくロジックの話を外れて、自分自身で、現実の話、可能性の話として想定しているんですか。純粋にロジックの話として僕は聞いているんですよ。ちゃんと答弁はしなさいよ。
■川口国務大臣
一四四一に書いてあるのは、先ほど申し上げたように、理事会に報告をし議論をするということまでです。
それから、先ほどもう一つ申し上げたのは、過去において六八七、六七八で行われたケースというのはありましたというふうに申し上げたので、それ以上のことを申し上げるということはできないと思います。
■前原委員
なぜできないんですか。何度も同じ質問をして、何で答えられないんですか。ちゃんと答えないと、これ以上質問できないですよ。
外務大臣、ちょっと事務方に聞いていないで、あなたの責任で答えてくださいよ。これは、子供だましの話をしているんじゃないんだ。今、アメリカが実際にどういう決断をするかというところに来ているわけでしょう。そして、その、日本の決断、またどういう判断をとるかということは、物すごく今もう間際に迫っているわけですよ。後で聞きますけれども、これによって、日本の決断によって、いろいろな問題が起きてくる。例えば、国連決議がさらにないままアメリカが攻撃を行って、これは現実の話としますよ、日本が無条件で賛成する、それについて賛成する。では、だれが、日本がテロの攻撃を受けた場合に責任をとるんですか。
国際法に基づいてどうかわからないというところを詰めて議論すべきじゃないですか。だからこそ、現実に差し迫っている問題を、国際法上それがクリアできるのかどうかということを聞くことが、なぜ答弁できないんですか。予算委員会、国会をばかにしているんじゃないですか。ロジックの話をしている。外交的な配慮を聞いているんじゃない。
■川口国務大臣
委員がなさっていらっしゃる御質問というのは、仮定に仮定を積み重ねてそれで御質問をしていらっしゃると思うんですね。
今現実に何が起こっているかというと、これは、一四四一がある、そして一四四一にはきちんと書いてある。それは何が書いてあるかというと、さらなる重大なる違反があったらば安保理に報告をする、そして安保理で議論をする、そういうことを書いてあるんですね。
現実的に論理的な世界できちんと言えることというのはそこまでなんです。私は、それに加えて、過去において六八七、六七八を使って九八年に武力行使が行われたことはありましたというふうに申し上げている。そういうことでして、仮定に仮定を積み重ねて、今後武力行使があったときに、それがどういうような理由づけをして可能かどうか、そういうことは、まさにいろいろなことによるわけですから、今の時点で抽象的な問題として申し上げることは、これはできない、そういうことであるわけです。
それから、もう一つ申し上げれば、我が国として考えていることは、これは先ほど総理もおっしゃられましたように、そういう状況が万が一起こった場合には、新しい決議があるということが最も望ましいということは申し上げたとおりでございます。
それで、では、決議がなかったときにはどうするかという御質問になりました場合には、それは、先ほど来申し上げているような、まさに大量破壊兵器の問題が我が国の問題であるとか、それで国際社会としてそれを解決したいとか、それからもう一つは、イラクがどのような安保理の決議の不履行の状況があるかということも含んだ国際情勢の状況、そして我が国が、国際社会において、これは責任をきちんと持つ国家であるということを踏まえて、その時点で主体的に判断をする、そういうことでございます。
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