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155回-衆-安全保障委員会-01号 2002/10/29 (1/3)

■田並委員長
次に、前原誠司君。

■前原委員
民主党の前原でございます。私は、日朝正常化交渉に関連をして幾つかの質問をさせていただきたいと思います。

まず、外務大臣にお伺いをしたいわけでございますが、九月の十七日に日朝首脳会談が行われました。そのときに私が一番奇異に思ったこと、そしてまた、それが余り議論されていないことに対して極めておかしいと思う事柄があります。それは、日朝首脳会談で金正日総書記が、拉致というものはみずからが指示をしたのではない、軍の特殊機関の一部が妄動主義、英雄主義に陥って行ったことである、みずからは知らなかった、こういうことを言っております。

さて、この金正日総書記の見解について、これはこのとおりであるという是認をする立場をとるのか、あるいは、そうじゃないだろうという立場をとるのか、その点について外務大臣のお答えをお聞かせください。

■川口国務大臣
九月十七日の場で、今、前原委員がおっしゃったようなことを金正日国防委員会委員長が言ったということでございます。

これが本当にそうなのか、そうでないかということについては、これは日本の中でも、いろいろな考え方あるいは見方がマスコミの中でも取りざたされているわけでございますけれども、政府としては、この拉致問題を含むさまざまな活動が指示のもとで行われたかどうかということについて、現在、詳細を判断する情報がないということでございます。

いずれにしても、この問題については、日朝国交正常化交渉の中で最優先課題ということで取り上げていく考えでおりますので、その中で事実の解明については強く求めていきたいと考えています。

■前原委員
情報がないということでありましたけれども、事実の解明ということは、今の金正日総書記の言葉、つまりは、自分は知らなかった、特殊機関の一部がやったことだということの是非も含めて事実の解明を行うということでよろしいんですね。

■川口国務大臣
今、我々にわかっている金正日総書記といいますか国防委員長の説明で、まだそれで十分であるというふうには思っていないということでございますので、事実の解明について、北朝鮮との国交正常化交渉の中で強くこれを求めていく、そういう考えでおります。

■前原委員
マスコミで報道されているという言い方を大臣はされましたけれども、マスコミで報道される以前に、亡命者の方々、かなり工作員として中核の役割を担っておられた方々の手記あるいは本、そういうものを見ましても、こういった拉致活動について、軍の一部がやれるような話ではない、これは必ずトップの命令がなければやれないことだ、こういうような話があります。

今の話ですと、別に金正日総書記の言をそのままうのみにしているわけではない、事実解明を行っていくということでありましたので、それは努力をしていただきたいんですが、私は、これから質問するすべてのことが、国が組織的に行ったことなのか、あるいは個人がというか一部が行ってきたものなのか、どう判断するかによってかなり大きく対応が異なってくる問題があると思いますので、それは政府の立場でぜひ真剣にお取り組みをいただきたいと思いますし、ゆめゆめおろそかというかいいかげんにその辺を扱うことのないようにお願いしたいと思います。

また、委員長にお願いをいたしますけれども、この安保委員会の場でも、いろいろな証言をされている方々が日本あるいは韓国にもおられますので、政府に任せるのみではなくて、院としても、今申し上げたことの是非についてしっかり探求をするということで、参考人招致を含めて積極的にお取り組みをいただきたいと思いますので、お願いをしたいと思います。

■田並委員長
後刻、理事会を開いて、協議をさせていただきたいと思います。

■前原委員
では、次に移らせていただきますが、先ほど伊藤英成議員に対する答弁の中で少し出ておりましたけれども、きょう、あしたとクアラルンプールで行われております日朝国交正常化交渉の中で、拉致そして核の問題というものが優先課題である、こういうことでございますけれども、もう一度私の方から、その拉致にはどういう範疇まで入るのかということについてお伺いをさせていただきたいと思います。

まず、曽我ひとみさんというのは政府が言っていた八件十一名に入っていなかったわけですね。つまりは、日本政府が現在認めているのは十件十五名でありますけれども、それ以外に、一説には七十人とか八十人とかいう数が言われております。政府が認定している以外にも拉致被害者が存在すると考えられるわけでありますけれども、その予想というか、あるいは今、どういう捜査当局としての考え方あるいは前提をもって調べているのか、警察にお伺いをしたいと思います。

■奥村政府参考人
警察といたしましては、この拉致容疑事案につきまして、その一件一件ごとに一つ一つ証拠を積み重ね、また情報を集めるという捜査をこれまで営々と行ってきたところであります。その結果、北朝鮮による日本人拉致容疑事案というのは、現在のところ、十件十五名と判断しているものでございます。

一方、これら十件十五名以外の事案はどうかということでございますけれども、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案はあるものと見て、今捜査や調査を鋭意行っているところでございます。

ただ、拉致の可能性を排除できないという捜査途中の段階でこの件数を申し上げますことは、事案の究明に当たりまして一つの予断を与えることになりますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

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