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154回-衆-安全保障委員会-03号 2002/03/28 (2/5)

■小寺政府参考人
繰り返しになりますが、私ども、違法な取引があったかもしれないという……(前原委員「可能性を否定するか否定しないかということです」と呼ぶ)その点については私どもの知り得ないところでございます。

■前原委員
知り得ないじゃなくて、だから、その可能性を否定するか否定しないかということを言っているわけです。

■小寺政府参考人
一般的に原則論と、論理的に考えて、否定できるかできないか、大変難しいところだろうと思います。

■前原委員

もう一遍、ちゃんと答えてください。

■小寺政府参考人

ロジカルに、一般的な問題として、違法性のものがあったかどうかということの可能性を否定するものではないと思います。

■前原委員

私が先ほど申し上げたように、複数の朝鮮総連の元幹部の方々にお話を伺ったところ、御自身で持っていかれたという方もおられました。一回に二億円と五十万ドルですからかなりの額でありますし、また、今から質問いたしますけれども、新潟に到着をする万景峰号に搭乗する人たちに、例えば百万ずつ百五十人から二百人に渡せば、それで一億五千万から二億円のお金を向こうへ持っていくことができるわけでありまして、そういう事例というものを報告されていたということからすれば、今おっしゃったように、北朝鮮への違法な、あるいは不法なと言った方がいいのかもしれませんが、送金というものは可能性があったということだろうと思います。

その具体的なところの詰めの質問になりますが、証言によりますと、新潟税関はかなりこの点について甘い、あるいはチェックがないという話も伺っております。港の方でありますけれども、この新潟税関の検査体制について、これは事前に質問通告しておりますが、しっかりと法律あるいは内規にのっとったチェックができているのかどうか、その点の実態の調査の報告といいますか、その実態について御答弁いただきたいと思います。

■藤原政府参考人
お答え申し上げます。

先生御案内のように、現金等の支払い手段の携帯輸出につきましては、外為法令によりまして、輸出しようとする支払い手段の合計額が百万円相当額を超える場合におきましては、当該輸出者はあらかじめ財務大臣に届け出なければならないとされております。この届け出の受理権限は、税関長に委任されているところでございます。

税関は、旅客の出国に際しまして、今申し上げました届け出義務の履行を確保するため、旅客に対しまして適切な指導を行うなど、法令の適正な運用に努めているところでございます。

今まさに御質問のありました、新潟港に入港しております北朝鮮の定期的な貨客船でございます万景峰92号でございますけれども、新潟税関所におきましては、警察等の関係取締機関との連携によりまして、船を訪れる訪船者が、入港中のこの船に現金等を不正に持ち込むことのないように厳重に警戒しておりますし、また、北朝鮮向けに出国する旅客の携帯品につきましても、開いて見る開披検査、あるいはエックス線検査を行うなど厳重な取り締まりを実施しているところでございます。

■前原委員

例えば、こういうことは法律に違反するのかしないのか。今、百万円までであれば届け出なしに持ち出すことができるという話でしたが、ある一人の特定の個人あるいは組織が、百万円以上を頼んで分散させて持っていかせた、そして向こうに着いてお金を、御苦労さんということで集めた、これについては法令的には違反なんですか、合法なんですか。

■藤原政府参考人

お答え申し上げます。

先ほど申し上げました外為法令の届け出義務でございますけれども、これは、携帯して持ち出すそれぞれの人についての届け出義務でございます。

■前原委員
ということは、もう一遍聞きますけれども、ある一人の人間あるいは組織が、百万円以上を国外に持ち出そうとして、そばにいる人あるいはお願いした人に百万円以下に分散をさせて持っていくことは、今のお答えだと合法だということですね。

■藤原政府参考人
基本的には、先ほど申し上げましたように、一人一人が携帯して百万円相当額を超えるかどうか、それを超える場合に、その一人一人につきまして届け出義務が課されているということでございます。

■前原委員
今答弁されたように、ざるを見越して、分散をさせて、そして巨額の費用を国外に持ち出している、これはやはり私は、法律の文章あるいは解釈ではオーケーかもしれませんが、確実に法の精神からは反した行動であると思います。

このことについては、今、村田副大臣おられますので、聞いておられておかしいと思うんですよ。この法律の解釈なり実行体制の見直しをしないと、北朝鮮への、今の実態で、小分けにして何百人に持っていかせるということになれば、問題なく外にお金を出せるということになるわけでありまして、この点はやはり法改正を含めてしっかりとした対処が必要だと思いますけれども、大臣、御答弁ください。

■小寺政府参考人
特定国を念頭に置いた質問にお答えすることは難しいんですが、外為法の取引は原則として自由でございます。

ただ、一般論として申し上げれば、現行の外為法上、我が国が締結した条約、その他の国際約束を誠実に履行するための必要があるとき、または国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するために特に必要があるときには、例えば資本取引に対して許可制にするというようなことである程度の制約を設けることは可能でございます。

ただし、実際にこうしたケースを適用するかどうかというのは、我が国の国際社会の一員としての義務を的確に果たす等の観点から、具体的な事案に応じて関係省庁と協議の上、国際社会の動向等について我が国の影響を勘案しながら総合的に判断をするということではあると思います。

■前原委員

何を言っているのかさっぱりわからないんですが。もし答弁できないんだったら、時間のむだになるので、答弁しないでください。

要は、先ほど御答弁があったように、ある人の持ち物を頼んで小分けにして持っていっても、それは法律上問題はないという答弁があったわけです。これは、不法に国外に大量のお金をともすれば持ち出すことのできるという、外為法の精神に反するものであって、ここは看過できる話では私はないと思うんですね。

その点について、きょうは責任ある御答弁をされる方がおられませんので、問題点として私はしっかりとテークノートをし、また、答弁者にもその問題意識を持っていただいて、大臣のおられるところでまたこの問題については私はしっかりと提起をし、またその方向性に努力をしていただきたいと思います。

次の質問に行きます。

金融庁にお越しをいただいていると思いますが、第三の私のポイントは、この朝銀は、いわゆる総連との関係が新生朝銀については絶たれていなきゃいけない、こういうことでありました。その後、金融庁からも何回も御丁寧に、改善策について御努力をされていると。またその中身についてもいろいろとお教えをいただいているところであります。例えば、「経営の透明性・独立性の確保」ということで、定款にまで四信用組合に盛り込ませるということになっております。

ただ、実態論として、ぜひここで金融庁の皆さん方に内容を理解していただきたいわけでありますが、この「経営の透明性・独立性の確保」のところに、「朝銀信用組合、朝銀で構成される団体、在日本朝鮮人総連合会の役員経験者を役員としない」、こういうところが定款として盛り込まれました、したがって、総連との関係というものはある程度絶つことができます、こういうような説明でありました。しかし、私の調査によりますと、実際はそうなっておりません。

例えば、余り個人名を申し上げるのはいかがかと思いますので、個人名抜きで、役職名で申し上げますと、ハナ信用組合、この理事長の方は朝鮮大学校の助手を経て経営学部長、一貫して朝鮮大学校で勤務という方であります。これはハナ信用組合の新たな理事長になられる方であります。あるいは、ミレ信用組合の理事長の人は、経歴は商工会大阪府理事長ということなんですね。

それで、朝鮮総連というのは任意団体なんです。そして、任意団体で、実質的にその支配をしているところは学習組と言われている裏の組織なんです。つまりは、朝鮮総連というのは表の看板であって実体はない、実際に朝鮮総連の運営を行っているところは学習組と言われるところなんですが、ハナ信用組合の新理事長なる人は学習組の幹部なんですね。つまりは、朝鮮総連の実体を取り仕切る組織の幹部の人が新しい信用組合の理事長になることになっています。また、ミレ信用組合も同じ学習組の幹部。それから、兵庫ひまわり信用組合の理事長になる人、商工会の学習組に所属。それから、京滋信用組合、商工会の学習組に所属。ということで、要は、朝鮮総連の実体の組織である学習組に所属をしている、あるいはその幹部の方々が、新しい信用組合の理事長になっているわけです。常務理事なんかも全部調べました。調べていただいたと言う方が適切でありますけれども。

ということは、皆さん方が総連との関係を新たな信用組合では切ろうと努力をされているにもかかわらず、また、その中で定款まで設けさせて、総連の役員経験者を役員としないということでありますが、この場合の総連というのは、実質は学習組なんですよ、学習組。だけれども、学習組の役員、幹部ばかりが理事長になっているということは、この新たな四信組合の理事長はすべて実質的には定款違反で理事長になっているということになりませんか。大臣、答弁してください。

■村田副大臣

私ども、残りの新設四受け皿信用組合、この設立認可に当たりましては、かねてから朝銀東京の朝鮮総連向けの不正な送金等が把握された、そういうこともございまして、私ども自体、朝鮮信用組合それぞれは中小企業等協同組合法に基づく独立の組織である、そういう認識でありましたが、朝信協という組織等もございまして、そういう意味で、皆さん方から朝鮮総連の実質的な支配下にあるではないかという御批判をいただいてきたこともございまして、今回の新しい受け皿を認可するに当たりましては、委員今御指摘のようなことについて、私ども、定款に、その人的要素の中に、そうした総連関係の者について排除する、こういうような規定を設けさせたところでございます。

三月の二十日に、各信用組合から申請がございまして、私ども信用組合の認可をしたわけでございますが、私どもから新設の信用組合に尋ねたところ、先生のおっしゃるような者がいわゆる学習組という組織に属している、そういう事実はない、こういう報告がございました。
 したがいまして、私どもの認識としては、現状において定款違反の事実があるというふうには考えておりませんが、仮に、そういう事実がある場合には、私ども、厳正に対処してまいりたいというふうに思っているわけでございます。