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154回-衆-予算委員会-18号 2002/02/26 (1/3)

次に、前原誠司君。

■前原委員
きょうは、まず朝銀につきまして質問をいたします。チョウギンといいましても、長い方ではなくて、朝の方のチョウギンでございます。

防衛庁長官と外務大臣、そして国家公安委員長、これは治安、安全保障の問題でもありますのでいつ御質問をするかわかりませんので、ぜひ注意深くお聞きをいただきたいと思います。

まず、この朝銀というのが信用組合として幾つかございました。幾つかございましたと申し上げたのは、最盛期で三十八の朝銀がありました。そして、今は一体幾つになっているかといいますと、経営をしているだけでいいますと、三つになっているんですね。合併と破綻を繰り返しまして、最終的に今、北東、中部、西、三つになっております。それで、四つの信組が今申請をされている状況であります。

私は、まず、この問題についてのポイントとしてどういうことをお伺いするかといいますと、一般の金融機関である信組とこの朝銀についてはかなり内容的な違いがあって、公的資金の投入について同列に論じることはまかりならぬ、そういう観点から質問させていただきたいと思います。

まず、破綻をした金融機関に対して今まで幾らの公的資金が投入されたかといいますと、十の破綻金融機関に対して金銭贈与が五千二百八十六億円、そしてRCCに買い取らせた資産買い取り額が九百四十五億円、そして、合計で現在まで六千二百三十一億円の公的資金が朝銀に投入をされております。

それで、今、破綻金融機関で救済金融機関として見込みとしてあるのが、その六つの破綻金融機関の平成十三年度三月期における債務超過額が四千三百四十七億円、こういうことでございます。

そこでまずお聞きをしたいのは、三十八あって、合併、破綻を繰り返し三つになっているわけですね。だれが考えても、この三つ、大丈夫かというのは考えることなのでありますが、今申し上げた北東、中部、西、二〇〇〇年の四月以降は金融庁の検査、監督になっていると思いますが、この三つの金融機関の検査状況について、あるいは金融機関としての経営状況について質問したいと思います。

■柳澤国務大臣
今先生御指摘いただきましたとおり、北の方が朝銀北東、それから西の方が朝銀西、それから中部が朝銀中部ということで、この三行が受け皿ともなりまして自主的な営業を行っているということでございます。

これらにつきましては、それぞれ受け皿銀行になる前に私ども検査を終了しておりまして、それに基づいて、受け皿として営業の譲渡を受けるに当たっての適格性もありというふうに判断をいたしまして、この九行の受け皿になっていただいたということでありまして、いずれも健全な金融機関として経営がなされている、このように認識しております。

■前原委員
この三行は健全だということでありますけれども、破綻をしたこの朝銀の典型的な融資の例をちょっと、三つばかり物件を用いてお話をしたいと思います。

まず、大阪府の高槻市で六百坪ぐらいの土地で、大体典型例というのは、初めは朝銀系が融資していないのです。例えばこの土地は、住銀リースがまず初めにお金を貸して、そして神戸商銀、これは合わせて七十四億円。そしてその後に朝銀大阪が、一体それに加えて幾らの融資をしたかといいますと、百十二億円の融資をしています。

それから、謄本もございますけれども、東京都の文京区に朝鮮出版会館ビルというのがあります。まず、ここも、拓銀が三回にわたって十億ずつ融資をして、その次、住銀リースが十五億融資をして四十五億円融資をする。そしてその後に、ここからがおもしろい話なんですが、東京の文京区にある朝鮮出版会館ビルに、まず朝銀大阪が三十億円、そして次に朝銀東京が十七億三千万円、それから朝銀神奈川が十億円ということで、合計五十七億三千万円の融資をしている、こういうことなんですね。合わせて百二億三千万円の融資をしているということです。

それで、これはRCCに送られて競売にかかりました。一体幾らだと思われますか。全部で百二億三千万円の貸し付けをしたこの物件、競売価格四億七千八百八十万円、これだけの価格になっているわけです。

もう一つ申し上げましょう。東京都台東区にあります朝日輸出入商社ビル、これも、まず拓銀が四回にわたって小口でお金を貸して、合計十九億円。それから、次からまたあらゆるところの朝銀が出てきます。朝銀愛知十五億円、それから朝銀東京が今度は四回に分けてお金を貸しておりまして、その合計金額が三十億円、そして朝銀大阪が十億円で、また五十五億円。拓銀と朝銀この三つを合わせて七十四億円であります。それで、幾らで競売に付されたかということでありますが、二億円です。

これは典型的な融資の例なんです。つまりは、一般の金融機関がまずお金を貸していって、そして、一般の金融機関がお金を貸さなくなったら、今度は朝銀が至るところでお金を貸していくわけですね。こういう形でどんどん焦げつかせているわけです。これは、後から申し上げますが、普通の融資じゃないんです。つまりは、ここで問題になってくるのは、そのお金が一体どこに流れたかということなんです。

まず、私が問題だと思うのは、先ほど申し上げましたように、十の朝銀に対して合わせて六千二百三十一億円の公的資金投入がされたわけです。しかし、問題なのは、確かに、この十の朝銀の破綻時はすべて都道府県が監督をしていたころであります。だから、今、直接国には問題はないといっても、しかし、破綻をした金融機関に対して、どういうものだったかということを検査しないで金を入れるとは何事かという話なんです。そこの問題点を確認せずに公的資金投入を行ったことに対して、私は非常に大きな問題点を感じるわけです。

まず、そこのポイントを、つまりは、どういう融資の焦げつきがあって、そして、なぜこれだけのお金が、預金額に対してこの破綻金額ってむちゃくちゃ大きいはずなんですよ、普通の一般の金融機関に対して。そこをちゃんと把握した上で、あるいはそのお金の流れを把握した上で、公的資金を投入されたんですか。伺います。

■柳澤国務大臣

これは、細かいところまで言うとちょっと時間が長くなりますから、大宗のところで申します。

私は、一昨年十二月に、当時、森改造内閣でしたけれども、入閣しました。一週間ぐらいの間に、私は、この破綻した朝銀に金融整理管財人を派遣しました。そういう決定をしたんです、それよりもはるかに前に破綻をしておったんですけれども。これは通常は、破綻金融機関と受け皿金融機関が名乗り出ますと、受け皿金融機関というのは通常は破綻金融機関と利益相反の関係になる。つまり、自分は変なものを抱きかかえちゃ困りますから、徹底的にデューデリジェンスをかけます、受け皿機関は。ところが、このような金融機関の場合には、果たしてそういうことが期待できるかというと、同じ朝銀の系統ですから必ずしも期待できない。そこで、時間がちょっとたったんですけれども、私は、この破綻した朝銀、それぞれの朝銀の経理内容を明らかにする、責任の所在を明らかにするということのために、改めて金融整理管財人を送ったのです。

そういうことで、金融整理管財人がそれぞれの破綻金融機関の経営者になりまして、自分たちの資産をしっかり査定した上で受け皿金融機関に譲り渡した、あるいはRCCに買い取っていただいた、こういうようなプロセスをとっているわけですから、このところは、私どもは、通常、受け皿金融機関があらわれると、それはあえて金融整理管財人等は派遣しないで処理することがあるんですが、この場合だけはそういう異例の措置をとって公正を期した、こういうことでございまして、御理解を賜りたいと思います。

■前原委員

私の聞きたいこととは話が大分ずれているんです。

確かに、二〇〇〇年四月から金融庁の監督になりまして、五月に管財人を送られて、検査も行われているということについては、おっしゃるとおりだと思います。これは、いろいろな事案に対する冒頭陳述を読んでいましても、そういう事実が出てまいります。

また、これも金融庁から事前に御説明いただいたんですが、民事責任の追及も刑事責任の追及もやっている、こういうことなんですけれども、要は、事の本質ではなくて、かなり上辺の事例で民事責任追及や刑事責任追及をしているわけです。

どういうことかといいますと、これは今係争中の案件でもありますけれども、幾つかのこの問題についての検察から出された冒頭陳述に、これはまた、被告人がそれについては異議ありませんと認めているもののみを抜粋します。否認しているものは抜粋しません。認めているものだけ抜粋をすると、つまりは、それだけの追加融資、追加融資がどこに行ったかというところになると、答えは総連なんです、朝鮮総連。朝鮮総連に金が行っているわけです。それについての話は、一切、この民事責任追及、刑事責任追及ではないんですよ。つまりは、個人の背任、業務上横領とか、そういうものに責任をおろしているわけです。

例えば、これは東京の朝銀信用組合の事案に対しての問題でありますけれども、総連から依頼があったという、その部分だけちょっと抜粋して読ませていただきます。

朝銀東京は、かねてから朝鮮総聯幹部の依頼に応じ、債務者名義を康永官など多数の借名及び架空人として事実上無担保で、朝鮮総聯側への貸出を実行していたところ、とりわけバブル崩壊後は、上記貸出金の大半につき利払すら受けられない状態となっていたことから、これを隠蔽するため、朝鮮総聯財政局の康永官らの依頼に応じ、手形書換えによる弁済期の先延ばしを繰り返すほか、新たな借名を債務者名義として、事実上無担保で朝鮮総聯側への貸出を実行し、その金員を原資として既存貸出金の元金返済や利払に充当するなどの方策を採っていた。そのため、上記貸出金は増加の一途をたどっていた。
これを見ても、つまりは、朝鮮総連にお金が渡っていたということが冒頭陳述で示されて、それについて認めているわけです、この捕まった人たちは、名前は言いませんけれども。認めているわけです。つまりは、朝鮮総連の送金のために追加融資などが行われてきたということなんですね。幾つか例はありますが、時間がありませんので。

では、どういう手口で。先ほど申し上げた、一般の貸し出しはまずは普通の金融機関がやって、その後、追加融資、追加融資で朝銀系がやってきたと。そして、そのものについてどういうやり方があったかということなんですけれども、今回、何人かの元総連の幹部の方々にお話を伺いましたけれども、要は、担保なんて関係ない、希望融資より多目に貸し付けて、浮いた金を献金させ、共和国に送金したりしていた、こういうふうなことを言っている人もいます。

それから、争われた事案の中での事実ある問題は、架空口座への架空融資、自己貸し付けというのですか、それを行って裏金を捻出していた。そして借名口座、これはおもしろいと言ったらおかしな話かもしれませんが、自分の知らないままにお金を借りられているわけです。そして、朝銀が破綻をして、今、RCCから取り立てが行って、自分がお金を借りていたということが初めてわかる人たちがいっぱい出てきているんです、借名口座で名前が勝手に使われているから。そういう話が出てきている。あとは、先ほど言った追加融資。それから、勝手に預金が引き出される。

これは、普通の金融機関じゃありませんよ。一番初めに申し上げたのは、要は、公的資金投入をした、しかし、法律に基づいてやられたのかもしれませんけれども、今申し上げたようないろいろな犯罪行為に基づいて、どこに金が流れたのか、そういった実態を把握しないまま公的資金投入するというのはけしからぬ話じゃないですか。総連へのお金の流れがあったかどうかというのは、政府として認められるかどうか。どなたでも結構です。答弁してください。

■柳澤国務大臣

これは、一々、事案を私、今ここでにわかに指摘するだけの準備がありませんけれども、当然、貸し付けのものについてもそうした事案が発覚しているということは承知をいたしておりまして、そのこと自体がどうこうというのは、もっと具体のケースでないと何とも言いかねるわけですけれども、当然、民事、刑事の責任が不適当なことをやっている場合には追及されるということで、そういう活動が目下行われているというふうに認識をいたしております。

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