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第155回国会 安全保障委員会 第7号 2002/12/05 (3/3)

■川口国務大臣
我が国にとって、大量破壊兵器の開発あるいはその拡散、これは非常に重大な問題である、重大な懸念を有している問題でございます。
我が国だけではなくて、すべての国がそう思っている。そういう意味で、イラクについても、査察等も含めた国連の決議があるわけですし、北朝鮮についても、今、すべての国がそういう懸念を表明し、圧力をかけている。見える形でそれをやめるようにということを言っているわけでございます。したがいまして、パラレルがあるという意味では、今申した意味で、そこには問題の、懸念の共通性はあると思います。

それで、パキスタンについて、北朝鮮との関係でいろいろな報道があるということでございますが、我々としては、この問題については懸念を持っておりまして、パキスタンに対してこれについての事実関係については問い合わせをしております。これにつきましては、パキスタン政府から、我が方の懸念は理解をするということでございますけれども、北朝鮮に核技術の拡散を行っている事実はないという返事が来ております。
 この問題は、いずれにしても非常に大きな問題、重大な問題でございますので、日本としては、引き続き関心を持ってフォローをしていきたいと思っております。パキスタンが今国際政治上で占める役割の重要性というのは、委員が御指摘のとおりだと思います。

■前原委員
パキスタンの立場からすればそういう答えしかできないのかもしれませんが、しかしながら、そこはさらに日本の懸念というものを常に外交ルートで、またいろいろな要人にお会いをされる中で伝え続けていただきたい。日本の意思を明確にパキスタンに伝えるということが必要なんだろうと思います。

さて、別の角度からまたイラク、テロの問題について外務大臣に御答弁いただきたいと思うんですが、そもそも、アメリカの九・一一同時多発テロ、それに対するアフガニスタンの空爆というもの、テロ掃討作戦、これは成功しているんですかね、していないんですかね。

私は、これは非常に難しい判断が求められると思います。例えば、アルカイダの壊滅、あるいは首謀者と見られていたオサマ・ビンラディン氏のいわゆる捕捉あるいは殺害、こういうものの当初の目的というのは果たされていないわけですよね。それどころか、今回イージス艦を派遣するどうのこうのという話がありますけれども、どんどんアルカイダの幹部が周辺諸国に散らばっていっているわけですね。それをいかに抑えるかということでの協力もアメリカから実際求められているわけですから、それは事実になっているわけです。つまりは、アフガニスタンの体制を転覆させてカルザイさんを中心とする新たな体制になったけれども、もともとテロの撲滅あるいはそれの組織の壊滅というものの趣旨に立てば成功していないんじゃないかということも私は片っ方で言えると思うんですね。

外務大臣として、アメリカの作戦は成功しているのか、あるいは失敗だったのか、あるいはほかの選択肢なのか、どう考えられますか。

■川口国務大臣
成功、失敗の定義が何か、それからテロの問題、そういう性格の問題に照らしてそれらは何だろうかという意味で、これは難しい問題でございますけれども、私は成功をしていると思います。ただし、問題を最終的に解決するということはできていないということだと思います。

なぜ成功しているかといいますと、例えば、これはいろいろな数字があってはっきりわかりませんけれども、そもそも空爆が始まった時点で恐らく数千と言われるアルカイダがアフガニスタンにいた、それが空爆により、あるいは基地をたたくことによって、今、その数は数百のオーダーに減ったということはあるわけでございます。これは明らかに成功したということだと思います。

ただ、委員がおっしゃるように、テロというのが、軍隊のオペレーションのように大団体で常に動いているということではなくて、一人でもできてしまう、そういうことでございますから、その人たちがあちこちに散っているということになっているという意味で、それからまたアフガニスタンにも残っているわけですから、これは長い闘いである。これはテロというものの性格からしてやむを得ないことだと思います。世界の国々が引き続き一致団結をしてこの長い闘いに挑み続けるということが大事だと思います。

これは空爆だけではございませんで、例えばテロの資金をとめる条約ですとか、それから、入国管理の技術移転をするとか情報を交換するとか、さまざまな手段がほかにあるわけでして、そういうことを世界の国々とともにやりながらテロと闘っていく、そういうことだと思います。

■前原委員
答弁は要りませんが、私は、成功しているとおっしゃった今の外務大臣の根拠というのは余り賛成できないですね。つまりは、数が減ったから成功しているということは、少し後でフォローされていましたけれども、少し短絡的じゃないかと。つまりは、数が減っても核細胞分裂みたいにテロというのはどんどんふえていくわけで、またその精神あるいは根みたいなものは残ってしまう部分がありますから。

無料で重油を供給し続けている、一年間で約八十六億円ですか、いつまでそれをやり続けるのという話にもなるわけです。長い長いと、それは本当におつき合いをするんですかということになってしまいますので、私は、これはもう少し時間のあるときにさらに議論させていただきたいと思います。

最後に、石破長官、イージス艦の話についてなんですけれども、ミサイル護衛艦はもう既に出していて、それについては賛成している政府・与党首脳が、イージス艦は派遣反対だということについて、私は全く理解できないです。神崎公明党代表、あるいは元自民党幹事長野中さん、あるいは前幹事長の古賀さん、イージス艦反対だとおっしゃっていると。全然私は理解できないですね。軍艦を派遣するのは戦争に加担する話じゃないと。軍艦という言い方が適切かどうかは別にして、もうミサイル護衛艦を出しているわけですから、それについては与党として認めているわけですね。

今三名の方を私はお話ししましたけれども、この人たちに、物をわかっていないということをはっきりおっしゃったらどうですか、全然理解していないと。イージス艦は何たるものか、あるいはその趣旨を理解していないということをこの人たちはわかっていないとおっしゃったらどうですか。

■石破国務大臣
私の御説明のしぶりが悪いのだというふうに思いまして、さらに御理解いただけるように努力をしなければならないと思っています。

ただ、御指摘のように、何が違うんだということになりますと、リンク11ということでいいますと、これは全く一緒のものなのです。リンク16というものは今のイージス艦が全部持っているわけではありませんし、仮にリンク16といたしましても、リンク11とリンク16というのは、私はきのう記者会見でも申し上げましたが、量的差異はあっても質的差異は全くないものです。

ですから、イージスになったからといって何が変わるのと言われれば、それはより遠くまで見えますよということ、水平線の向こうまでは見えませんが、分析能力はすぐれていますよ、より安全になりますよということが違うといえば違うわけで、そのことは任務を安全に遂行するためにプラスになるものであって、法に定められた目的を達成するために今回イージスを出すという判断をいたしました。

より一層御理解をいただけるように努めてまいりたいと存じます。

■前原委員
時間が来たので終わりますが、先ほど田端議員の質問にもありましたけれども、もし私が懸念するとすれば、我が国周辺の環境の中で、イージス艦を中東に派遣することに対して、身の回りの安全がしっかり確保できるかどうか、その点は十分に検討されていると思いますけれども、遺漏なきを尽くして御判断をいただきたいということを要望して、質問を終わります。