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154回-衆-内閣委員会-06号 2002/04/12 (1/4)

次に、前原誠司君。

■前原委員
民主党の前原でございます。

まず簡単に事実関係を石原大臣、国土交通省にお伺いをしたいと思いますので、簡単で結構でございますのでお答えをいただきたいと思います。

まず、今の整備計画の九千三百四十二キロメートルについては、これは整備をするという前提に立って政府として考えておられるのかどうか、その点についてお答えください。両方、お二人から御答弁ください。どちら側が先でも結構ですよ。

■石原国務大臣

結論から申しますと、やるかやらないか、本委員会、民営化推進委員会の意見を踏まえて政府として最終的に決定することになります。

■大石政府参考人
整備計画九千三百四十二キロは平成十一年十二月の国幹審で定められたものでございまして、具体的な計画として地域に提示しておるものでございます。どういう方法かは別として、この九千三百四十二キロは地域との約束となっているというように理解してございまして、整備を進めていく必要があるのではないかと理解いたしております。

■前原委員
それで、第二東名、第二名神について、これは整備をするのかしないのか、このことについても石原大臣そして道路局長、それぞれお答えください。

■石原国務大臣
第二東名・名神を含めた高速自動車国道の個別路線の整備についても、今御議論をいただいて設立されます民営化推進委員会の意見を踏まえて政府として最終的に決定することになります。

■大石政府参考人
今、石原大臣からお話がございましたように、第二東名・名神道路を日本道路公団を引き継ぐ民営会社が整備するのかどうかにつきましては、道路関係四公団民営化推進委員会の意見を踏まえて国土交通省において検討していくこととなると思いますが、第二東名・名神という路線そのものが我が国にとって必要かどうか、整備を必要とするかどうかという認識につきましては、現在の東名・名神の状況等を考えますと、私どもとしては整備をしていく必要があるというように考えています。

■前原委員

九千三百四十二キロメートルの整備計画に、例えば第二東名の海老名―東京間は含まれていませんよね。ということになると、今国土交通省がお答えになったことを前提とするのであれば、九千三百四十二キロは当然のことながらさらに整備を進めていかなくてはいけない、一一五二〇というものの整備を進めていくということになろうかというふうに思いますけれども、このことについても、まあ石原大臣は同じ答弁ばかりになるかと思いますけれども、両者にお答えをいただきたいと思います。

■石原国務大臣
ただいま委員御指摘の第二東名の海老名―東京間は、用地の買収もまだ決まっていないという話は聞いております。そして、それが九三四二の中に入っていないということも承知しておりますが、個別路線の整備につきましては、この委員会の意見を踏まえて、政府で責任を持って最終的に決定をさせていただくと考えております。

■大石政府参考人
今先生がお触れになりました予定路線一万一千五百二十キロメートルにつきましては国土開発幹線自動車道建設法に定められました法定路線でございまして、この路線につきましては、今後我が国が活力ある地域社会を形成していくために不可欠な根幹的施設であると理解いたしておりまして、その計画的な整備が必要だと考えてございます。

ただ、これをどのような方法で整備するかにつきましては、今石原大臣からお答えになりましたように、四公団の民営化推進委員会の意見を踏まえて、国土交通大臣が国土開発幹線自動車道建設会議の議を経て決定することとなると考えております。

■前原委員

先日の私の質問で道路公団総裁がお答えになったのは、今の高速道路建設は国費投入がなくなった今となっては借入金によって賄っている、新たな建設については借入金によって賄っているということであります。

今回の日本道路公団の改革方針というものは、国費は二〇〇二年度以降投入しない、こういう前提になっているわけでありまして、今の延長線上でいきますと借金でこれをつくるということになるわけでございます。その方向性というものはもちろん委員会で議論をされるということになると思いますけれども、実現可能性も含めて、特に国土交通省にお答えをいただきたいんですが、では、先ほどおっしゃった九千三百四十二プラスアルファの問題について、現状で、つまりは借金で行うということが可能なのかどうなのか、あるいは、そうでなければどういう方法でそれをやっていくということなのか。その点について、石原大臣そして国土交通省にお伺いをしたいと思います。

■石原国務大臣

これはもう委員御承知のことだと思いますけれども、整理合理化計画の中にこのように書かせていただいております。「新たな組織により建設する路線は、直近の道路需要、今後の経済情勢を織り込んだ費用対効果分析を徹底して行い、優先順位を決定する。」そういう中で、この今御審議をいただいている委員会の意見を踏まえて、最終的には政府として決定すると御理解いただきたいと思います。

■大石政府参考人
同じく、その整理合理化計画の中では、その他の路線の建設については、「例えば、直轄方式による建設は毎年度の予算編成で検討する。」このようにも書かれておりまして、これ以外の建設方法を予定しているといいますか、そのような文言のところがあるわけでございます。

こういった手法でありますとか、あるいは建設のスピードを調節するだとかいうことによりまして、どの程度までこの新しい組織によって整備ができるのか、今後検討していくべき課題だと考えております。

■前原委員

さて、今のようなお話があった中でいろいろちょっと詰めていきたいところがあるわけでありますけれども、一つは、石原大臣の御答弁は、基本的に行革担当大臣として、新たにつくるこの委員会において整備の進捗状況も決めていく、こういうことでありましたけれども、国土交通省は、これらの整備計画というものはもう決められているものである、これについてはやっていかなくてはいけないということで、おっしゃり方の内容については差異が生じているわけであります。また、その建設の手法にいたしましても、今は借金で日本道路公団が建設をしているということでありますけれども、今後は直轄事業等を含めて税金も入れる、国費も入れるという中でやっていこう、こういう話であります。

私は何を申し上げたいのかというと、ここで民営化をどのような形でスタートさせるかという委員会の設置を議論しているわけでありますが、この委員会というのはもう既にかなり手足が縛られている委員会であって、例えば私が委員に選ばれても、相当予断を持ってこの委員会の議論をしなくてはいけない、つまりは、白紙からこの議論ができない部分が非常に多いのではないかという気がしてならないわけです。そのことの一つの大きな問題点の、この間質問をさせていただいた最後に私が指摘をした償還主義というものについて、もう一度議論をしたいと思います。

償還主義というのは、何度もこの間からお話をしておりますけれども、決められた期限までに借入金を返済するように料金水準を決める原則というのが償還主義であります。償還主義を前提とするとどういう副作用が出てくるかというと、先ほど同僚の藤村委員から質問のありましたように、高速道路料金というのは高いまま、世界でも飛び抜けて高いというものを是正できないわけです。

なぜかというと、いろいろ先ほどお話のありましたような建設費、地震が多い国であるということは、それはそのとおりでありますけれども、用地の買収費、工事費、修繕費、災害復旧、維持管理費、あるいは社債や借入金利息の返還、こういうものをすべて一定の期間内に返しますよということを前提にして料金を設定することになるわけです。

これは、本当に民間会社にするのであれば、いかに鉄道、船、飛行機との競争性を高めるかという観点から議論をさせなければいけないのに、償還主義をとっているということ自体が、後で償還主義の別の問題点は指摘をいたしますけれども、料金が設定をされてしまって、民間会社としての裁量、つまりは競争性をいかに担保するかという視点が全く欠ける議論になってしまうわけです。

だから、この間私が申し上げたように、この道路公団の民営化の方針の一つで極めて浮いた文言があるのが償還という言葉なんです。今申し上げた、あるいは先ほどの藤村委員とのやりとりを聞かせていただいていて、民間会社にするなら、競争は船それからほかの輸送、飛行機、鉄道、こういったものになるわけですよ。だから、そこで料金の高い水準というものが決まってしまうような償還主義をとること自体が私はおかしいと思うわけでありますが、大臣、もう一度この議論をさせていただきたいと思います。

■石原国務大臣

この点は、前回の委員会で前原委員とかなり長時間にわたりまして御議論をさせていただきました。

基本に戻って恐縮なんですけれども、道路というのは本当は無料で一般に、すなわち国民に開放され利用されるのがベストだと思うし、そうすべきであると思います。しかし、これも先日の議論で議論になったわけですけれども、委員も肯定されたわけですけれども、国にお金がなかった。それで、今委員が御説明された、有料道路収入を借入金の返済に充てて限られた期間内にできるという高速道路方式で日本の場合は高速道路を供給してきた。この償還主義の年限の過ぎた後は無料開放されるということが大原則に実はなっている。そして、初めて道路の本当のあるべき姿、無料で一般にだれでも通行できるという姿に戻る。

そういう意味では、この償還主義は、委員は償還主義を否定されておりますけれども、この償還主義というものを前提に議論していかないと、そもそも、じゃ、借入金で道路をつくるものにどういう問題があったのかというところまでいってしまう、私はそういう問題をはらんでいるんだと思います。

しかし、もうこれもこの委員会の中でずっと議論になってきますけれども、いわゆる需要見通しですね。過大な交通量の予測をもとに償還計画が立てられているんではないかといったような問題点が指摘されてきたわけであります。

ですから、なおそういうことが今後起こらないために、言葉をかえますと、むだな投資に歯どめをかけた、採算性を確保する観点から、整理合理化計画で、現行の借入金と今後の投資を含めた債務について、償還期限を初めて五十年を上限としてその短縮を図る。これまでは要するに三十年であったものを、これも委員がこの間御指摘されましたけれども、延ばしてきた。それは縛りがないからですけれども、初めて閣議決定として、五十年を上限としてその短縮を図ると縛りをかけたわけであります。これによって、無制限に採算性を度外視して、あるいは交通需要を度外視してつくるということに歯どめがかかった。ですから、民営化の推進委員会においても一定期間内の債務償還を前提として議論がなされるものと考えております。

もちろん、委員が御指摘されたような、もう少し広がった意見の交換というものを否定するものではございませんが、前提がそういう形で日本の道路行政が行われてきたということを私たちは是認して、ただ、今起こっている問題点や指摘に対してこたえていくべく仕組みを仕組ませていただいたというところでございます。

■前原委員

幾つか矛盾、問題点が今の大臣の答弁にはあります。需要見通しの話は後でさせていただきたいと思いますが、まず、償還主義のコインの裏表に、償還が終わった後の無料開放というのはそのとおりです。でも、これは道路公団方式ということでやっていく中で無料開放ということでありますよね。となれば、民営化をした後に無料開放するというのは、これは民営化の自己矛盾になるわけです。

確かに、償還が終わって、しかし維持管理費がかかります。じゃ、その部分だけを有料道路としてやるということはあり得ますよ。あり得ますけれども、先ほどおっしゃった、無料化するということが大前提になったということは、今後、日本道路公団方式でやっていたものを民営化という違う形でやるということになるから、その点を大前提で話をするのはおかしいわけで、そして、おかしいということは、コインの逆の裏表である償還主義を前提とすることもおかしいわけですよ。これが、まず私が申し上げたい一つ。

それから二つ目には、むだな投資を抑えるために償還主義だということでありますけれども、今までむだな投資はいっぱい行われてきたじゃないですか。むだな投資だらけが行われてきた。

これは会計検査院が出している資料でありますけれども、昭和五十六年を境に、昭和五十六年より以前につくられた道路は、減価償却とか除却とかそういうものを含まない道路公団方式でのいわゆる甘い収支率を例にとっても、昭和五十六年までは大体の道路が一〇〇以下。しかし、昭和五十六年以降は一〇〇以上のものがずっとつくられている。昭和五十六年といったらもう大分前ですよ。

先ほどの大石道路局長の話にあったように、九千三百四十二、あるいはプラスアルファ、国費を投入してでもやりますということを言っているわけですよ。ということは、償還主義をとるからむだな投資を抑えるという効果が生まれますということは絶対あり得ないわけです、その話は。

つまりは、今まで道路公団というのは、基本的に国費と借金で道路をつくり続けるということでやってきたわけです。そして、償還もいわゆるプール制と償還主義ということ、しかも、償還期限を三十年、四十年、五十年と延ばすという中でごまかしてきたわけですよ、言ってみれば。そのごまかしがもう通用しないということになってきたときに、例えば薄皮道路なんと言われているような、九割国費、上だけ道路公団というようなこそくな手段も使い始めた。そして、いよいよ民営化の議論だということで、逆に国土交通省は、税金を使ってやろうじゃないかということで堂々と言うような話になり始めているわけですよ。さっき、答弁聞かれてわかるでしょう、大臣。

だから、償還主義がむだな投資を抑止するということは、今までの道路公団を見てもうそ。つまり、プール制と償還主義の引き延ばし、そして後で言う過大需要予測の見通しの中で、全然虚構の構図で来たわけです。それで、これからも、先ほど道路局長が御答弁をされたように、国費投入して九千三百にプラスアルファやるというんですよ。となると、民営化された道路公団にむだな投資が行われないということにはならないんじゃないですか。

今の答弁、二つの点で矛盾していますよ。無料化の話と、それからむだな投資の話。

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