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151回-衆-国土交通委員会-24号 2001/06/20 (1/3)

■赤松委員長
質疑の申し出がありますので、順次これを許します。前原誠司君。

■前原委員

扇大臣、まだお足が悪いようですので、座ったまま御答弁いただいて結構でございます。

それでは、まず、国際海上コンテナ輸送について質問をさせていただきたいと思います。

国際海上コンテナというのは、戸口から戸口までの一貫輸送が原則となっておりまして、その間は封印されて輸送されている状況でございます。輸入貨物につきましては、外国で積み込まれまして、積みつけの状態や重さ、危険物であれば何が積み込まれているのかというのは荷主以外にはわからない状況になっておりまして、コンテナの輸送中に危険を感じても開封できない取り決めになっております。

私もいろいろな方々からお話を伺いまして、去年だけでもかなりの事故が起きております。

例えば、大きく報道されましたけれども、フィリピンへの有害医療廃棄物不法輸出、これは去年の一月でございますし、また在日米軍がPCB貨物を北米へ輸出したけれども、向こうが入国拒否をして、それが日本へ返送されてきたとか、これは三月でございますが、また六月には、和歌山に輸入されたコンテナから中性子放射線が検出をされたということが挙げられております。

また、事故もございまして、去年の十一月では、首都高でコンテナ積載車が横転をして、隣を走っていた乗用車にその荷物、コンテナが落ちまして、ドライバーが圧死をされるという痛ましい事件も起きておりますし、また、これはことしの五月の二十一日でございますけれども、常磐道の三郷ジャンクションで大型トレーラーが横転をする。幸い、下に落ちたときに車が通っていなかったので二重事故というものは防げたわけでありますが、このように、事故には枚挙にいとまがないわけでございます。

そこで、まずは経済産業省にお伺いをしたいわけでございますけれども、国際コンテナ輸送というのは、国内貨物の輸送と違いまして、国土交通省の所管外の部分もございます。したがいまして、積み荷の内容証明とか、あるいは安全な積みつけについて、輸出入貨物の荷主の責任を明確にした総合的な対策が必要だと考えられますけれども、輸入業者などの荷主を所管する経済産業省はどのようにお考えになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

■奥村政府参考人

お答え申し上げます。

御指摘の国際海上コンテナ輸送の安全対策につきましては、輸入業者を所管しております私どもといたしましても、国土交通省を初めといたしまして、関係の各省とも、御指摘の問題の所在でありますとか実態を十分御相談させていただいた上で、必要があれば対応策を検討してまいりたいというふうに考えております。


■前原委員

問題意識は持っておられて、それについては経済産業省としても取り組まなきゃいけない、そういうお考えであるということでよろしいのですね。もう一度御答弁いただきます。

■奥村政府参考人
荷主サイドといたしまして、どのような実態があって、それに対してどのような御協力ができるかという観点につきまして、問題意識を持っております。

■前原委員

アメリカでは、輸入コンテナを水際でチェックして、国際海上コンテナの陸上輸送の安全を確保するために、荷主責任を明確にした法律があると伺っております。また、EUも同じような法律の検討をもう既に始めていると伺います。

我が国といたしましても、このような海上コンテナ輸送の安全に対する荷主責任と、万が一事故が起きた場合の対処と荷主責任を明確にした総合的な対策、法律がぜひとも必要であると私どもは考えております。

ただ、海上コンテナ輸送にかかわる法律というのは、所管が十一省庁、そして十七局にわたっているということで、非常に多岐にわたっております。したがいまして、縦割りの行政を前提にしていては、この国際海上コンテナ輸送の包括的な安全策というものは確保されないということであります。

国土交通省だけでなくて、荷主に関係する経済産業省、農水省、危険物ということでは消防や厚生労働省といった政府全体としての対策が必要であり、早急に総合的な対策に着手をされるように強く国土交通省に求めたいと思いますが、御見解をお聞かせいただきたいと思います。

■扇国務大臣

今、前原先生が御質問になりましたように、私は、このコンテナというものの重要性をたびたび申し上げておりますけれども、国外と国内のコンテナの大きさがまず違うということ自体が、大きな事故が発生する原因になっております。

そして、御存じのとおり、今先生おっしゃいましたけれども、まさにドア・ツー・ドア、ドアからドアへということで大変利用されておりますけれども、国内でなぜ事故がたくさんあるかということで、なぜ外国のコンテナの大きさと国内のコンテナの大きさが違うのか、これは世界基準があるのかないのかということも私は調べさせていただきました。国際コンテナというのは大体統一仕様になっているようでございますけれども、もともと国際コンテナの高さは二・九メートルなんだそうでございます。ところが、日本の場合は、国内の貨物用は高さが二メートル未満なんですね。

ですから、それこそ国際的に、今先生が海上とおっしゃいましたけれども、たとえ船で港に着いて、日本のトラックに積みかえて、そして走っても、日本の道路では、高さが二メートルということでトンネルをつくっているところが多いものですから、まずトンネルが通れない。そういうところが多いので、このコンテナを積んでいる人はここのルートを通りなさいよという指示をしなければ通れないような道路規制になっているということからも、今先生がおっしゃった横転等々、多発事故の大きな原因になっている、そういうふうに私は考えております。

これは、今先生十一省庁十七局とおっしゃいましたけれども、私は、そういう意味でも、まず、現在のコンテナの積載量等々から考えますと、日本の基準もそれに適応できるような道路法なりなんなり、あらゆる面で、縦からも斜めからもみんなで考えなければ、まず事故の防止というものに、ただ道路を走るだけでも規制されて、決まったルートしか通れないというんじゃ国際的ではありませんので、まず私は、そのことを、各省庁と連携して、最大限にこの国際的なコンテナを受け入れる日本の道路の体制ができるかどうか、今、現状としてはこれが一番大きな問題になっておりますので、私はその点、今後検討し、各省庁の連携をとって、国際社会に対応できるようなコンテナが通行できる道路というものの整備をまず考えていかなければならないと思っているのが一点でございます。

もう一点は、先生がおっしゃいました海上コンテナの責任問題ですね。要するに、何が積んであるのか、だれからどこへどう行くのかはわかっているけれども、もしもおかしいときには途中で検査ができるのかどうか。こういう意味では、今先生も幾つかおっしゃいましたけれども、私も、少なくとも海上コンテナの安全輸送に関しましては、危険物であるかどうかということの確認と、そして荷物を送った人の義務は、どこまで責任を持つのか、それから、これを載せた船長さんの責任はどうあるのか、こういうことも各省と連絡しなければ、我が国土交通省だけではできません。
 そういう意味では、今先生がおっしゃいました、法令それから省令等々、あらゆる面で国際社会に対応できるようなコンテナ輸送のルートの検討、それから、その規制をどうするのか、国際ルールにのっとったコンテナの大きさにするのかどうかも、私は、各省庁と今後図っていきたいと思いますし、まさに世界のルールに適応できるような対応をしていきたいと思っております。

■前原委員
道交法の改正のみならず、今内容もある程度おっしゃいましたけれども、例えば、コンテナの中に満遍なく荷物が積んであればいいんですけれども、偏っている場合とかですと車がカーブのときに横転をしやすいとか、あるいは先ほど事例を申し上げましたけれども、危険物が入っているのに、それはなかなか知らされないし、悪いケースであると、放射線、中性子を出しているようなものがあった。こんなものは、作業をされる方や運転される方にとってはえらい迷惑なわけでありまして、そういう部分を含めて、リーダーシップをとっていただいて、他省庁と努力をいただくということでよろしゅうございますね。――はい、ありがとうございます。では、よろしくお願い申し上げます。

それでは次に、黒部川の排砂の問題について質問をさせていただきたいと思います。

きょうは関西電力の方にわざわざお越しをいただきまして、連携排砂を初めて実施したということを御報告いただきました。この連携排砂というのは初めての試みで、以前、単独排砂をして、そして漁業被害が出ている、そしてまた補償も行ったという、いわく因縁つきのものであります。

私の考えをまず申し上げますと、排砂というものは、多分、これからダムを新たにつくる場合にはやっていかなくてはいけない問題だろうし、その意味では、この出し平ダムあるいは宇奈月ダムというのは、今後の一つの大きな試金石になるだろうということで、これについては相当程度、慎重かつ後の見本になるようなものにならなくてはいけないというふうに思うわけであります。

ただ、幾つか懸念がございます。

例えば、漁業者の方々の一部が、現在、富山県へ公害紛争調停を申請されておりまして、いわゆる損害補償とか、あるいは被害の出ない排砂の仕方というものを、調停を求められているわけでありますが、その調停を申請されている最中に、そういうものが確立をしないまま、初めて連携排砂をするというのはどういうことなのか。

そのことについて、私は、抗議の思いも含めて、河川局長に、その趣旨、なぜ調停というものの結論を待たずに、六月中に結論を出すと富山県は言っているのに、それを待たずにやったのか、その点について答弁をいただきたいと思います。

■竹村政府参考人
今のお尋ねの連携排砂についてお答えいたします。

私ども、この連携排砂は、ダムを永続的に利用するという意味では大変重要な排砂作業だと認識しております。日本では初めてでございますけれども、スイス、フランスでは国境を越えて一九四五年から連携排砂を行っておりまして、ダムが永続的に使われるということは、もうヨーロッパでは技術的に確立されております。

私ども、今回の実施に当たりましては、今御指摘のように、平成三年に関西電力の出し平ダムが初めて排砂をいたしました。そのとき、被害が生じました。その被害が生じました原因は、この黒部川というのは、年間平均大体五十五トン、毎秒五十五立方メートル流れているんですけれども、その最初に出したときの流入量は毎秒三十トン程度ということで、十二月の大変清浄な、水がきれいなときにゲートをあけてしまったということで、ダムからの排砂で大変被害が出たというのは事実でございます。

その失敗を踏まえまして、平成四年以降、私どもは、専門委員の評価委員会、または行政機関で連絡します土砂管理協議会、そして漁業関係者、富山県の県の漁業協同組合、六組合ございますが、その連合会の方々、正会員三千七百六十名以上、漁業の従業者千八百十九人とされておりますが、その方々ともことしの五月の八日に会議を持ちまして、いわゆる水がきれいなときに排砂するのではなく、雨が降って洪水になり、または小洪水になったときに、川が自然の状態の形で排砂をしましょうということで私ども御提案しました。もう既に、それは実績として七回ございます。

いわゆる小出水または洪水のとき排砂をすると、今までの私どもの調査では、ほとんど影響はない。つまり、自然の形で排砂がされるということがありましたので、それらのデータをもとにしまして、漁業関係者の御了解を得まして、そして五月十四日の土砂管理協議会におきまして、行政でこれを確認し、私ども、ことしの出水期にスタンバイしているという状況でございます。

現在、そのときの条件が、いわゆる出し平ダムで三百立方メートル、宇奈月ダムで五百立方メートルの出水があったときゲートをあけて排砂して、自然の状態で土砂を排砂しようという条件が、きのうからきょうにかけて出現しております。宇奈月ダムまたは出し平ダムで、その今言った数値の出水が、小出水が生じております。
 出し平ダムでは完全にゲートをオープンにしまして排砂をスタートし、現在宇奈月ダムでも、もうちょっとだと思いますけれども、大体規定の流量になりますので、ゲートを操作して、砂を下流に放出して、もともと黒部川が自然の状態で土砂を下流に流して循環していったような形で、ダムの永続的な効果もねらった、そういう排砂をねらう、そして、すべてのデータはオープンに公表していくという体制で現在取り組んでございます。

■前原委員

平成三年のことをおっしゃいました。そのときに大変な被害が出たということを率直にお認めになったわけですが、それは、今局長がおっしゃったように、きれいな水のときにやったからのみならず、今まで蓄積したものをかなり流すことをしてしまったわけですね。つまりは、木の葉とかいろいろなものがダムに流れ込んでいるわけです、砂以外に。堆積すればそれがヘドロ化するということで、その蓄積されたものを一気に出してしまって、そして、川あるいは流れ出た富山湾の漁業資源というものの被害を極めて大きくさせてしまったということがあるわけです。それについての総括がまだしっかりされていない。

それと同時に、去年、おととしと水量が足りずに、また連携排砂というものについては、初めてということで、御準備もされていたんだと思いますが、我々も説明を受ければ、昔のたまったものは出しません、この一、二年たまったものしか、上しか流さないので、下の、たまってかなり汚れたものについては心配ありませんと、このような説明はされておりますけれども、では、果たしてそれは本当に被害がないのかどうかということの心配があるわけです。だからこそ、先ほど漁業関係者とは話し合いをしたとおっしゃいましたけれども、当該の、つまりは黒部川が流れ出る入善という地域の刺し網をされている方々が中心となって、黒部川のほんの河口のところでありますけれども、そこがやはり重点的に被害が出ているわけでありまして、そういう人たちがやはり公害紛争調停というものを申請されているわけです。

私が申し上げたいのは、今回の連携排砂で新たな損害が確認をされたという場合には、そういった、特にこの公害紛争調停を申請されている方々に対する損害補償は当然国として考えるのかどうか、まずその点についてお伺いをしたいと思います。

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