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151回-衆-予算委員会第三分科会-01号 2001/03/01 (2/3)

■河野国務大臣
議員がお話しになりました那覇軍港あるいは普天間の基地の移転、移設の問題については、もう随分長い間の懸案といいますか計画でございますが、今回、浦添の市長選挙などが終わりまして、那覇軍港の移設については浦添市民の皆さんの御理解がだんだんと進んでいくのではないか、そういったようなことなども我々は期待をしておりまして、従来とは少し違った取り組み方になっていくだろうと考えております。

普天間の移転につきましては、まだ、環境のアセスメントもございますし、それから場所の決定も進んで、さらにそのプロセスには地元の御意見、例えば十五年とか、いろいろな地元からの御要請などもございますから、これらの問題を取り上げていかなければならぬというようなこともあって、まだ少しやるべき作業があるように思いますけれども、しかし、その方向性としてはだんだんに見えてくるのではないかと思っているわけでございます。

ちょっと有事法制の前にもう一言申し上げなければならないのは、こうした基地の移転、移設を考えますときに、兵力構成の問題がどうしても考えなければならない問題としてございます。

さっき議員がおっしゃったように、十万人体制というものが、今度、公式文書からなくなったということをさすがに議員はよく見ておられると思いますけれども、我々も、こうした十万人体制という文言がなくなったことについて米側にも問い合わせをしておりますが、米側は、明確に、この文言がなくなったことは、十万人体制について、これを変えようという意図があってこの文言を入れなかったのではない、十万人体制は引き続き考えていくんだということを言っておりますから、少なくとも、現時点においては十万人体制ということを念頭に置いて考えなければいけません。

ただし、それは、いつもそうですけれども、国際情勢がどう変化するかによって兵力構成というものはまた変わってくる可能性があるわけでございますが、まず、ベースとしては、十万人体制をベースにして考えていかなければならないということだろうと思います。

そこで、有事法制でございますが、有事法制の検討を行うに際しましては、これはもう議員が今お話しのように、米軍の行動にかかわる法制でございますから、外務省として、非常に我々が対応しなければならない問題だというふうに考えております。これが、日米安保体制の円滑な運用あるいは効果的な運用と申しますか、そういうものを図るという観点から極めて重要であることは、これはもう申し上げるまでもないと思います。

総理大臣の所信表明でも述べられておりますように、この有事法制の検討にいよいよ着手するわけでございまして、その具体的な検討内容、スケジュールにつきましては、これは内閣官房を中心にして関係省庁が集まってやらなければならないというふうに思っております。

同時に、日米両国政府が、施設の問題あるいはSACOの最終報告など沖縄をめぐるいろいろな問題についてもこれを動かしていく、進めていくということが沖縄の方々の理解を得る上で極めて重要でございまして、こうしたことも考えていかなければならぬ。それらこれらをひっくるめて日本の対応というものを進めるということが重要だろうと思っています。

■前原分科員
残りのガイドラインをどのように日米間で議論するかという御答弁を再度いただきたいのと、時間がありませんのでもう一つだけお伺いしますけれども、日本有事の際に、尖閣諸島が、安保条約の第五条に基づいてアメリカが防衛の義務を負うのかどうか。私も交流のあるマイケル・グリーン氏の論文なんか読んでいると、国務省はそれについて明確に答えをしていない、国防総省についてはそれは守るんだと言っていて、一体どちらがアメリカ政府としての公式見解なのかわからないということでありまして、残り二つの防衛協力の話、どのようにアメリカとこれから進めていくのか、それと、尖閣のアメリカの防衛義務について御答弁をいただきたいと思います。

■河野国務大臣

失礼しました。

包括的メカニズムの作業のもとで実施している平時における計画についての検討作業については、関係省庁間及び米側と調整しながら進めてきておるわけでありますが、その内容については、緊急事態における日米の対応ぶりにかかわるものであって、事柄の性質上、内容を明らかにすることは差し控えさせていただきたいと思います。

昨年のいわゆる2プラス2の会合において構築されました調整メカニズムでございますが、局長級の調整の場、それから課長級の調整の場及び自衛隊・在日米軍の調整の場から構成されまして、局長級の調整の場である日米合同委員会及び日米政策委員会が調整を確実にする第一義的責任を負うということになっておることだけ申し上げておきます。

それから、尖閣列島の話でございますが、日米安保条約第五条は、各締約国は、日本国の施政のもとにある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危険に対処するよう行動することを宣言する旨規定をいたしております。

尖閣諸島をめぐる現在の情勢は、日米安保条約と尖閣諸島との関係を云々するようなものではなくて、また、日米安保条約に基づく米軍の対応など個別具体的なケースについての仮定の質問にお答えすることは適切でないと考えますが、日米安保条約の法的枠組みについて、全くの一般論として申し上げれば、日本国の施政のもとにある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が発生した場合には、当然日米安保条約第五条が適用されます。

また、アメリカは、本件に関する我が国の立場を承知し、かつ理解しているというふうに認識をいたしております。

■前原分科員
そのマイケル・グリーン氏の論文では、国務省がそれについては明確には認めていない、国防総省については認めているということでありまして、アメリカの見解はどうであるかということについては、これは後でお知らせをいただきたいと思います。この場では結構でございます。

時間も差し迫ってまいりまして、日米関係で一つだけ、ちょっと私申し上げたいといいますか、大臣の口からぜひ聞きたいことがあるのですけれども、グリーンビルの問題というのは、極めて残念な、そしてまた潜水艦の行動、あるいは民間人を乗せていた、またああいう海域でやっていたということについては、極めて私も憤りを持っているところでありますが、それはそれとして、私は、アメリカ全体の対応としては、かなり日本に対して率直で、そしてまた真剣なものではないかという感じがしてなりません。

もちろん、この問題の徹底究明、補償あるいは引き揚げの可能性というものを、日本政府としては被害に遭われた方々の立場として一生懸命にこれから要求をされていくとは思いますけれども、さはさりながら、アメリカの今までの対応に対しては、やはり私は評価をする言葉があってもいいのではないか。特に、フォーリー大使なんか見ていて、私は、大使というものはそういうものだとは思いますけれども、本当に日本式に頭も深々と下げて、愛媛まで行かれ、そして対応されているというふうに思います。

私は、やはりそういう評価もアメリカに伝わらなければ、この問題で日米関係が損なわれることがあってはいけないというふうに思いますので、大臣の口から、それに対する評価、アメリカ政府の対応に対する評価をお伺いしたいと思います。

■河野国務大臣

議員の御意見に、私は同じような評価をアメリカに対して持っているということを申し上げたいと思います。

確かに、今回の事件はまことに遺憾な事件、アメリカ海軍の起こした事故としては、言ってみれば最低の事故だというふうに思います。したがってといいますか、それゆえにと申しますか、事故に遭われた方々の怒りというものは、それはもう大変厳しい、強いものであることは当然だと思います。

この事故に対して、我が国としても、森総理を初め各レベルでそれぞれアメリカのカウンターパートに対して強い抗議の意を伝え、アメリカ側の対応についていろいろと言ってまいりました。それに対して、アメリカ側は非常に率直におわびの気持ちをあらわしておりまして、今お話がありましたフォーリー大使もそうでございますし、私、自分で直接電話をかけましたから、パウエル国務長官の言葉も極めて丁寧で、アメリカ国民を代表し、あるいはまたブッシュ大統領の意を体して、本当に日本の国民におわびをするということでもありましたし、さらに、大統領からも森総理におわびの電話もございました。

そうしたことを考えてみますと、アメリカがこの問題に対して、本当に大変なことをしてしまったということを率直に認めて、本当に真摯な態度でおわびをしているということは、我々は認識をしなければならぬというふうに思っています。

一方で、事故に遭われた方々の御家族の気持ちは、これは我々としてアメリカに対してきちんと伝えるということが一方で大事だと思います。

こうしたやりとりの中で、日米関係は、また信頼関係というものが構築されていかなければならぬというふうに思っています。

ただ、残念なことは、この事故は沖縄におきますさまざまな事件、事故と重なったということもあって、日本の国内におけるアメリカに対する厳しい意見というものが出てきていると思います。

アメリカは、いずれにせよ、沖縄では沖縄で問題解決のために努力をされるし、えひめ丸の問題についても非常に真摯な態度でおわびの意思をあらわし、また、御家族の強い御希望でありますえひめ丸の船体引き揚げについて、とにかく技術的な問題だけで判断をする、ほかのことは余り考えない、技術的には引き揚げられるものなら自分たちは引き揚げるというようなはっきりとした意思も伝えられて、これもアメリカの日本人御関係者に対するお気持ちだと思っております。

私は、議員が、こうしたことはこうしたこととして日米関係の重要性に思いをいたして、日米関係がやはりきちんと発展していくべきだという御意見に賛成でございますし、アメリカが、このことで日米の同盟関係というものがどんなに強いものかを示すことにもしなければならぬというようなことを言っておりましたが、私もそういうふうに思っています。