151回-衆-予算委員会第三分科会-01号
2001/03/01 (1/3)
次に、前原誠司君。
■前原分科員
民主党の前原でございます。
河野外務大臣とは自社さ政権のときの外務大臣として議論をさせていただいたことがありますが、それ以来ということで、内閣の支持率の低さ、それから機密費、またグリーンビルの問題等々、大変な時期に外務大臣をやって、そのことについては御苦労さまという言葉を申し上げたいと思いますが、いずれにいたしましても、外交というものは、私が申し上げるまでもなく、世界じゅうが動いていることでありますし、国内の問題で忙殺をされていてはいけない、一刻の猶予、停滞も許されないということで、あえて大きな観点の問題について質問をさせていただきたいと思います。
まず、日米同盟関係についてでございますけれども、長い間大統領が決まらないという状況からようやく結論が出て、アメリカもブッシュ新政権の体制が動き始めました。そしてまた、枢要なポストに当たられる方がだれになっていくかということがどんどん当てはまり始めているわけでございまして、いよいよ本格的な大統領の組織としての動きというものが出始めているのではないかと思いますし、外交関係あるいは防衛関係においても、その考え方がある程度明らかになりつつあるのではないかと思います。
その中で、八年間続きました民主党政権から共和党政権にかわったということで、よく言われているのは、日米同盟をより重視、別にクリントン政権のときに日米関係が軽視されていたとは思いませんが、比重の問題としてより重要視されるということでありましょうし、また、そういう言葉が政府の要人あるいはいろいろな研究者からも伝わってくるわけであります。
特に、中国に対しては、戦略的パートナーという言葉を削除しまして、競争相手という位置づけをしていくということでございまして、対中国外交をにらんでも、日本の果たしてほしい役割、そして、その一つのかなめとしての日米同盟関係というものについては、相当向こうは期待をしている部分があるのではないかと私は思っております。
それがゆえに、今のような国内問題に忙殺をされていることも踏まえて、非常に危機意識を持っている部分がございますので、それについて大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
まず、私もいろいろな方々とお話をさせていただく中で、相当兵力といいますか戦力に対する考え方が変わってくるのではないか。よく言われますのは、十万人体制という言葉がアメリカの公式文書から削除をされました、東アジアの。そして、ドラスチックなRMA、つまりは軍事におけるいわゆる技術革命といいますか技術革新の結果として、配置転換あるいはポンカスのような事前集積、そして移動時間の短縮といったものもあるのでしょうけれども、前線基地に対する見方を変えるという話も出てきている。
特に、ミサイルが拡散をする中で、前方基地に兵力を集中させておく方がより危険であるかもしれない、こういう考え方もアメリカの中では出てきているわけでございまして、兵力構成、戦力構成に対する考え方の違いというものが言われるようになってきている。あるいは、二正面作戦と言われる、世界で同時に二つの大きな戦争が起きたときに対処できるようなものから、それについての転換ということも今議論をされ始めているわけであります。
その中で質問させていただきたいわけでありますけれども、いろいろ変化がある中で、日米安保体制というものをどのように位置づけていくのか、あるいは、アメリカに対して何を求め、そしてまた我々としては何をしていかなくてはいけないのか。概括的なことで結構でございますので、今の私の問題意識を含めて、大臣の新政権と向き合う中でのこれからの日米安保関係というものについてお答えをいただきたいと思います。
■河野国務大臣
久しぶりで前原先生と外交の話ができるのは大変うれしいことでございます。
今議員お話しのように、日米関係、これは何といっても、これが我が国外交の基軸でございますから、この日米関係がどういうふうに変化するのかしないのか。いずれにせよ、アメリカが新政権がスタートをするというこの時点で、我々も大いに関心を持つべきだと思います。
私は、一月にワシントンに参りまして、パウエル国務長官ともお目にかかって、実は私は初めてお目にかかったのですけれども、かなり長時間二人で話をすることができまして、いろいろと教えてもらうこともありましたし、私のあらかじめ持っていたパウエル観というものが正しかったなと思う部分もあり、あれそうかなと思う部分も実はあったわけです。
それは、ブッシュ大統領が選挙期間中にいろいろと、選挙中ですからいろいろなことを言われる、それほど多く言われたわけではないのですけれども、しかし、外交問題、特にアジアの問題についてブッシュ大統領が言われたときには、同盟関係の強化とか、こういったことを言われてきたわけでございます。
そうしたことを私も頭に入れてパウエル長官に会ってみたのですが、今議員がおっしゃるように、主要なポストに人がどう配置されていくかというのがまだ一月の段階では十分ではなくて、パウエル氏が長官になり、アーミテージ氏がその後に、その下に行くだろうということはおおむね皆さんの話ではわかっておりましたけれども、アーミテージさんの場合にはいまだに承認をされたわけではない、しかし、指名はされている。
私がパウエルさんに会ったときにはまだそこまでもいっていない場面でございましたが、パウエルさんにお目にかかりましたときには、パウエルさんは、やはり思っていたように、日米関係を非常に重要視していくのだ、つまり、同盟国というものは非常に重要視する、だからこそ同盟国には期待するところも大きいということも彼は言っていたわけです。
しかし、そのとき、私はパウエル氏にも幾つかのことを申し上げ、その後パウエル氏の発言、行動を見ていると、なかなかブッシュ外交というものは難しい局面にあるなと。
例えば、今中東を回ってきているわけですけれども、中東においてもなかなか思っているようなわけにはいっていないのじゃないかというふうにも思います。それから、中国に対しても、あらかじめ言ったようなことで中米関係というものがああいう状況のままいくだろうか、それはいくかもしれないけれども、案外そうではないかもしれないなと。
恐らく、近々中国からセンキシン副総理がアメリカへ行かれるというような話もありますが、ここで米中のハイレベルの人が出会っていろいろ話をされると、アメリカの対中観というものも思っていたのと少し違うかもしれないという感じもして、必ずしもブッシュ外交あるいはパウエル外交というものがスタートの時点で思っていたような格好にいくかどうかということについては、まだもう少し見ないとわからないというのが正直なところです。
特に、日米関係については、パウエル氏が非常に期待を持って、同盟国との関係を強化していきたい、よりよくしていきたいということを非常に強く言われましたけれども、その日米関係が、沖縄におけるさまざまな事件とか、今度の潜水艦の事故とかによって、少し思っていたようなことで、出ようと思ったはなに水かけられたという感じもあって、少し、何といいますか、もう一度基礎からつくり直さなければいけないというようなこともあるのだろうと思うのです。
しかし、いろいろなことを申しましたけれども、一番基礎は日米の同盟関係の強化、これはもう間違いなくアメリカの考え方の中には非常に強くあるということは、私もパウエル氏との会談で確認をしてきたところでございます。
■前原分科員
ぜひ、新政権とも密接なつながりをさらに持っていただきまして、私の要望としましては、いろいろなことをアメリカが決める前に、また日本が決める前に、その前段階から、まあ今までもやっておられると思いますけれども、よりそういうものを強めていただきたい。
私が思っておりますのは、先ほど申し上げました兵力構成の問題。一部専門家の中では、在韓米軍の撤退あるいは一部縮小なんかも含めた動きがこれから出てくるかもしれないという話がありました。当然、そうなれば日本の基地というものも連鎖的にそれにかかわってくるわけでございますし、普天間の問題あるいは沖縄の基地の問題にもかかわってくる話でございますので、アメリカの動きというものを、かなり初めから加わるような形で、ぜひ日米関係というもののマネジメントをしていただきたいということを要望したいと思います。
その中で、ちょっと一問一答形式で簡単にお答えをいただきたいわけでありますが、期待が大きい分、我々がやらなきゃいけないものについてしっかりこたえていかなくてはいけないけれども、例えば那覇軍港の問題にしても、かなり長い間たなざらしになっている。あるいは普天間の問題にしても、これも私は日本の基本的な問題だと思っています。つまりは、向こうが努力をしてくれておぜん立てをしたことを日本の問題としてできていないということがあって、これはやらなきゃいけない。
それから、ガイドラインの見直しがさも終わったような議論になっていますが、実は終わっていないんですね。
ガイドラインというのは三つのカテゴリーから成っていました。つまりは、平素からの協力、それから、いわゆる周辺事態での協力、それから日本有事の協力ということで、このガイドライン法案が通って周辺事態法になりましたのは、いわゆる周辺事態有事だけなんですね。つまり、平素からの協力と日本有事の協力についてはまだ一項も具体化されていない。これをどのように進めていくかというタイムスケジュールについて簡単にお答えしていただきたいのが一つ。
そして、日本有事というものを防衛協力で具体的に議論していくとなると、有事法制、まあ有事法制というのは今前向きにやられようとしておりますけれども、米軍の行動にかかわる有事法制というものは、これは外務省が窓口にならないと進んでいかない話だと思います。
したがいまして、その残り二つのガイドラインをアメリカとどう議論していくのかという大臣のお考えと、そして、外務省が窓口にならなくてはいけない米軍の行動にかかわる有事法制、これをどういうふうにとらえていくのか、その点についてお答えをいただきたいと思います。
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