151回-衆-国土交通委員会-02号
2001/02/23 (3/6)
■扇国務大臣
今おっしゃったように、本当に権限を移譲し、財政も地方に任せる。理想です。その理想に一歩近づくために、我々は地方整備局に今回は補助金も回そうということで、なぜなれば、御存じのとおり、先生は一番御存じだと思いますけれども、各地方がそれだけの受け皿体制ができているかどうかということ自身も私は今クエスチョンマークでございます。そのために私が参るのでございます。
昨年通していただいた公共工事の入札と契約に関する適正化法一つとってみても、その中に評価委員会をしなさいと書いてありましても、地方によっては、市町村等々で評価委員会もない地方もございます。
ですから、そういう意味では、今先生がおっしゃった、本当の地方分権というのは、我々国会議員で長い間論議していまして、理想ですけれども、理想にいきなりいけないものですから、私たちは、少しずつ、一歩ずつ確実に、地方の認識と我々の認識、そして地方への移譲というもの、権限と金額の移譲の受け皿をつくっていただきたいということで我々は努力しているということを御理解いただきたいと思います。
■前原委員
今の御答弁ならかなり私も、生意気な言い方でありますけれども、前向きに評価ができると思うのですね。つまり、地方整備局に国の権限を、中央に集中していたものを分散させた、しかし結果的に、国の出先機関だということではなくて、これから地方整備局を地方分権の受け皿にしていくための第一歩なんだということであれば、私はそれは評価のできる話だと思います。
ただ、問題は、その先の話だと思うのですね。いかにこれから権限、財源の移譲というものを、その地方整備局に仕事を任せる中でやっていかれるかというところが、国土交通省になった全体のグランドデザインの描き方だと思います。その先のことを伺いたいと思います。
■ 扇国務大臣
今先生にお答え申し上げたとおり、各地方自治体等々その受け皿がまだ完全ではない。
一つ例を挙げますと、この間の、悪くなったものを例に挙げるのはあれですけれども、第三セクターということで、リゾート法であんなに私たちが夢を持ってしたものでも、第三セクターで、地方は大丈夫だ、地方の財界もみんな推しますといってつくったものでも、いざとなったら何年かたって失敗した例もございます。
ですから、私たちは、地方の受け皿というものをきっちりしていただいて、本当に地元の皆さんの要求があるのなら、公共工事の必要性、ここにこういうものをつくりたい、あるいは順序はこうしたい、それも地方からぜひ決めていただきたい。そのために私が回るのです。
先のことを示せと言うが、まず私は、地方に丸投げするというのは逆におかしいと思いますので、地方の皆さんと一体になって二十一世紀型の地方分権の基礎をつくっていくという努力をしているわけでございます。
■前原委員
シーガイアの話をされましたけれども、それは宮崎県とかに私は気の毒だと思いますよ。
つまりは、大きく二つ問題点があって、リゾート法という法律そのものが大きな間違いであったという反省を、やはり政府、国会でやっていかなくてはいけないということと、第三セクター方式というものがどこに責任の所在があるのかということをしっかりとしないまま進めてきたというところに大きな問題点があって、決して宮崎県が財界も含めて力不足であったからああいうことになったということではないと私は思いますよ。そこは、変な例をとって、分権にいくにはいきなりいけないという理由づけに使わないでいただきたいと思います。
私は、もちろん、いきなり丸投げをしろなどということを申し上げているつもりはありません。したがって、「統合補助金の創設・拡充」という施策が盛り込まれているということは、だんだんこれから、公共事業についても、国が、小さなことまで、はしの上げおろしまで口を挟むのではなくて、金も権限も移譲していくその第一歩としていわゆる地方整備局というものをつくるのだということであれば、その先の話というのは、何もいきなりがけから飛びおりろという話じゃなくて、そういう計画をつくっていったらいいじゃないですか。
国土交通省というものができた、そしてこれから効率的な公共事業をやっていくのだということであれば、そういう先のこと、地方整備局に、国の出先機関としてできるだけ分権の発想を取り入れていくということであれば、その先の大臣の方向性というものを示す中で、そうすれば、優秀な方々がおられるのですから、計画を決めていって、どのものは地方に任せられるか、どれだけの財源を移譲していけるのか、そういう話になるはずじゃないですか。
それと、その前提となるのが、さっき申し上げた縦割りの長期計画、中期計画というもの、これを一たん見直さない限りは、いわゆる硬直的な予算配分というのは一切変わらない。その点については御答弁がなかったので、その先の話と、この中長期計画、つまりは、各セクターの仕切りを外せ、そういうことが分権の発想の第一歩だということについて、二点についてお答えをいただきたいと思います。
■ 扇国務大臣
先ほどお答えしたとおりでございまして、理想は理想、それは目標として持つべきだ、私はそう思います。
けれども、私は、後ろ向きの生活はしたくない。国土交通省は、新しくなって、二十一世紀型で目標を持ってするんだと、いきなり飛び上がれないものですから、私も地方整備局へ行ってその地盤をきちんとやってくださいと、そのために私は行くのであって、生まれた子供にいきなり歩けと言っても無理で、やはり、はいはいもし、そして手づかみで歩くようになっていくんであって、私は、二十一世紀型の最終目標は、今先生がおっしゃったように、確実な地方分権というのは我々の理想でございますから、その手だてをしている段階であるということを私は何度も申し上げました。
■前原委員
中長期計画について答弁ください。
■扇国務大臣
これも私、昨年から先生にお答えしておりますけれども、国土交通省になったらグランドデザインを出すんだということを申し上げております。そのグランドデザインをつくるために、グランドデザインをつくって、今するもの、十年、二十年かかってするもの、あるいは二十一世紀の最後にするもの、私はそういうグランドデザインをつくりたい。
そのためには、全国の地方整備局を歩いて、そして、地方自治体、あるいは今言った政令指定都市の市長さん、住民、財界の皆さんの意見を聞いてグランドデザインをつくろうということですから、この一月六日にスタートしてもうすぐにできるということではなくて、まず話を聞いて、意見を聞いてグランドデザインを早期につくりたいという、その基本計画に基づいた行動でございます。
■前原委員
中長期計画についての御答弁がないわけでありますけれども、基本的にはそれは変える気はないということだろうというふうに思います。
道路公団の総裁も来られていますけれども、もう一つだけ扇大臣に伺って、道路公団の問題に移りたいと思うわけであります。
政府・与党で公共事業の見直しということをされておりまして、積極的に政府も与党も公共事業の見直しをしているんだということをアピールされています。何度もひもとくこの予算概要の中にも、公共事業の見直しということで、「事業実施箇所の重点化の例」ということで、削減がこの表に載っておりまして、河川事業だと約五八%減とか、あるいは港湾事業だと三〇%減とか、空港事業だと約二四%減ということで、費用対効果、それからコスト圧縮の努力もされておりますし、その点については、私は、コスト圧縮については、本当にそれはお世辞抜きで、しっかりした方々が努力をされているというふうに思っております。
ただ、これだけ公共事業の見直しをして、件数の中止があるにもかかわらず、根本的に、行き着くところは、では額は減らさないのかね、こういうことなんですね。つまりは、先ほど申し上げました、平成十三年度、見直しの後にもかかわらず公共事業費はほとんど減っていない、変わっていないという状況であります。
では、公共事業費の見直しというものは一体何なのだ、また、ここの予算概要に書いてある、これだけいろいろ我々としては減らしましたよと皆さん方がおっしゃるものはトータルとして出てきていない、一体これは何なのだということなんですね。そこの整合性がとれていないことを大臣に御答弁いただきたいと思います。
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