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151回-衆-国土交通委員会-02号 2001/02/23 (2/6)

今までも、建設省も運輸省もこういう役所だと言われていたのです。別に非難をしているわけじゃありません。局あって省なし、つまり、局がかなり独立性を持って、同じ省の中、建設省なら建設省、運輸省なら運輸省の中でも、かなりみずからの予算というものをしっかり持った上で、横の連携をとってやってこなかった役所というふうによく言われてきたわけであります。局あって省なし、課あって局なしということも言われていました。
 そこの背景にあるのは何かというと、長期計画なんですよ。長期計画、つまりは、今、十六本の社会資本整備にかかわる計画があります。五カ年計画のものもあれば七カ年計画のものもある。こういったものがすべて、つまりは局の予算の裏づけとなって全部決定されているわけですよ、予算額が。一緒になったといっても、この長期計画の見直しをしていない。予算がついている。したがって、めり張りをつけたと言うが、めり張りがついているのは、ぼんと伸びている新幹線だけ。
 つまりは、こういう長期計画があって、そのまた前提には全総という全国総合開発計画の中で、何年間で公共事業はこれだけ使いますよというものがある以上は、器を変えてもなかなか変わらない仕組みになっているんですよ。ここに手を突っ込まなければ、組織も変わらないし内容も変わらない。目先だけ、国民に訴える、これは連携していますよと、こういう形になっちゃうのですよ。根本を変えなくて変えることができますか。
 この長期計画の見直し、あるいはこの敷居を取って一体化をするなどの大きな対策をとらないと、国土交通省の統合のメリットは僕は出てこないと思いますよ。大臣、お答えください。

■ 扇国務大臣

私は、今先生がおっしゃった今までの過去のことは別として、国土交通省として新しく出発した以上は、今までと違った形になるというのは、半年、少なくともこの通常国会で予算を通した後、見ていただければ出てくると思います。
 また、それとともに、短く申し上げますけれども、今長期的とおっしゃいましたけれども、私は就任のときにも言っております、グランド計画、グランドデザインを出すんだ、全国土、どこにどうして何をする、いつまでにと。そのグランドデザインを示すことによって、多くの国民の理解と先生方の御理解も得られると思っております。

■ 前原委員

コンパクトな答弁ありがとうございます。
これからを見ていただきたいと。それはぜひ見させていただきたいと思うわけでありますが、私が質問した内容についてはお答えをいただいておりません。

 つまりは、これから、統合のメリットとか連携というもの、あるいはスピードアップというものを図っていくということでありましたけれども、大枠の予算というのは、建設省、運輸省あるいは国土庁、北海道開発庁時代のいわゆる中長期計画というもの、それが、五年間ならこれで幾らこの分野、例えば道路なら道路、あるいは空港なら空港、港湾なら港湾、河川なら河川、こういうことで決まっているものがあるわけですよね。だから、そういう長期計画というもの、あるいはその前提となる全総なんかの見直しを行わなければ、これから見ていただきたいということで、それについては期待を申し上げておりますけれども、そういう根本を変えていかなくては、役所を一緒にしただけでは変わらないということを私は申し上げているわけです。
 それについての大臣の所見を伺いたいということで御質問いたしました。

■扇国務大臣

変わらない、変わらないとおっしゃいますけれども、まず名前も変わりました。
やはり順序というものがございまして、私は、実行する場合にも、今回も、人員を削減していないとおっしゃいましたけれども、削減はしております。

今回は、少なくとも地方整備局というものが全国にできました。そして、皆さん御存じだろうと思いますけれども、先生のお手元に行っているかどうかわかりませんけれども、予算の中から、各地方への補助金は、少なくとも地方の整備局からその地方に補助金を出す。一兆円というものを少なくとも地方の整備局に任せるんです。そのこと自体も今までかつてないことでございます。補助金を一括して出すのではなくて、地方整備局から補助金を出していく、こういうことは今までかつてないことで、これ一つとってみても、変わったというふうにお思いいただきたいと思います。

■前原委員
名前が変わったのは当たり前でして、一緒になったんだから名前を変えないと役所の体というものはなさないわけです。
地方整備局の話をされました。私は、この地方整備局については余り評価していないのですよ。なぜかというと、東京に陳情に来るのを地方整備局に陳情に行くのに変わるだけじゃないか、そういう感じがするんですね。つまりは、国の機関としての地方整備局が権限を握って、地方整備局が逆に大きな権限を持ち過ぎるんじゃないかと首長が心配しているところはいっぱいありますよ、話を聞いていたら。
 したがって、地方分権としての地方整備局なのか、あるいは東京に陳情に来てもらうのをやめて地方整備局で一括して受けるのかに変わっただけだったら、内容として何も変わっていないじゃないですか。変わったとすれば、どこに陳情に行くかだけ、それだけじゃないですか。

■扇国務大臣
私が申し上げておりますのは、陳情政治というものをやめたいということで私は努力しております。それは、陳情は必要ですけれども、陳情という言葉が私は嫌なんです。地域の御意見を聞いたり、地域のその気持ちをみんなで話し合うということを私は重視したいと思っております。

今、地方整備局に権限が集中するという先生の御意見ですけれども、私は、それをぜひ解消したいと思って、ちなみに申し上げますと、あしたから、あしたはまず中国地方の懇談会、そして二十五日は四国地方の懇談会、三月の二十四日は北陸地方の懇談会、同じく二十四日、西関東の懇談会、そして三月の二十五日には東北地方の懇談会、三十一日と、四月の二十一日まで全国の地方ブロックを私は回ります。それは、各ブロックの地方自治体の長、政令指定都市の市長さん、そして財界、議会の代表者等々で、そのブロックの意見を聞くために私が回るのです。

それは、今おっしゃったように、中央に陳情に行くのが地方整備局に陳情に行くだけではないかということではなくて、まず地方の意見を聞いて、そしてその地方の公共工事の必要性、これが必要だ、順番はこうしていただきたいということは、今後、地方の分権の本来の姿というものを確立していただきたいと思うために回るのであって、今から地方に権限が委譲しただけではないかと決めつけられることではないと思いますので、そうならないように私は努力してまいります。

■前原委員

努力はぜひしていただきたいと思うわけでありますが、言葉じりをとらえるようで恐縮な部分もありますけれども、地方の意見を聞くために地方整備局という形にしたということになれば、では、今までの建設省や運輸省の仕事というものは、それほど聞いていなかったのか、こういうことを言われかねませんよね。

もっと根本的な、もし本当に扇大臣が真剣に、陳情政治をやめたい、地域の細かな箇所づけまで国が口を挟む、そして、はしの上げ下ろしにまでああせいこうせいという話をする、こういうことをやめるためには、地方整備局をつくるのじゃなくて、財源と権限を地方に移譲してやらなきゃだめなんですよ。

つまりは、地方がみずからプライオリティーをつけて、どの公共事業をやりたいかということは地方の判断でやったらいいわけですよ。すべて、例えば空港なら空港、道路なら道路、あるいは整備新幹線なら整備新幹線、国のお金も出るし、また地方の負担も強いられる。しかし、国の負担がある以上は、あれもこれもということで、とにかく手を挙げていこうということになってしまう。あれもこれもできちゃって、総合交通体系がどのような形になっているかといったら、閑古鳥の鳴いている空港や港なんていっぱいある。つまりは、そういうところが本当に地方の声を、今までの役所、建設省、運輸省、ここは国土交通省ですから農水省も入れたいところでありますけれども、聞いてこなかった。

だから、その部分については、もし本当に扇大臣が陳情政治をやめたいとおっしゃるのなら、財源も権限ももっと大幅に地方に移譲していくべきじゃないですか。その形の中で国土交通省の定員というものを、単に今の仕事を残して、行革で国民の目が厳しいから減らすんじゃなくて、そもそも国土交通省のあり方というものを大きく変えていく中で、実際問題、この機構なり定数なりを見直していくべきだと私は思います。

この国土交通省から出していただいている予算概要の八ページ、「統合補助金の創設・拡充」。つまり、問題意識は持っておられるのですよ、今の役所の中にも。ただ、言い過ぎる部分があるかもしれませんけれども、エクスキューズであってはいけない。つまり、ここでやっているから、地方分権への流れは国土交通省も目配りをしていますよということじゃなくて、根本的に本当にこれをしっかりとやるという形に持っていかなくてはいけないと私は思っております。

今、陳情政治をやめたい、あるいは地方の意見を聞きたい、そういう意味で、地方整備局に大臣みずから回られて、これからいろいろとお話をされていくということでありますけれども、もし本当にそういうお気持ちがあるのであれば、もっと財源と権限を地方に移譲していく。ここの「統合補助金の創設・拡充」ということが盛り込まれているのであれば、この流れの中で、もう少しこの施策を拡充していくというのがこれからのあり方じゃないですか。

御答弁をいただきたいと思います。