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前原誠司の『直球勝負!』

前原誠司の「直球勝負」(60)

前原誠司の「直球勝負」(60)

         ありがとう、サザンオールスターズ

〜30周年記念コンサート「真夏の大感謝祭」に参加して〜

 

 サザンオールスターズが、今年で活動を休止するというニュースを耳にした。しかも、いつ活動を再開するのか分からないという。ひょっとすると、再びサザンとして活動することはないのではないか、という憶測も飛び交っている。私は30年来、サザンオールスターズの大ファンであり、ドライブやカラオケ、そして家にいる時のくつろぎの時間には、今なお、サザンの歌は欠かせない人間の一人である。今まで、コンサートに行ったことはないが(正確に言うと、数年前、茅ヶ崎でのライブコンサートのチケットを頂いたのだが、どうしても行くことができず、事務所のスタッフに行ってもらった。もちろん、代わりに行ったスタッフは目を潤ませて喜んでいたが)、今回行かなければ、もしかすると二度と行けないかもしれないと思い、知人に無理をお願いしてチケットを取って頂き、万難を排してコンサートに参加した。

 コンサートは横浜の日産スタジアムで行われ、しかも7万人規模だというので、初めて参加する私は、午後6時の開始にもかかわらず、田舎者のように4時20分ごろには新横浜に着いていた。新横浜駅から歩いて日産スタジアムに向かうのだが、既に多くの人たちがスタジアムに向かって歩いている。特徴的なのは、年齢層の広さだ。子供から、かなり年配の方まで、幅広い年齢層の方々が嬉しそうに、心待ちにして歩いている。私は用意をしておいたが、雨合羽が通りすがりのいたる所で売られている。空は、今にも泣き出しそうだ。

 日産スタジアムに到着し、席に案内される。案内された席は、アリーナ席(グラウンドに臨時に設けられている席)ではなく、スタンド席だった。一応、屋根はあるが微妙に雨が降ってくる。ステージは見えるが、かなり遠い。しかし、大きなモニターが幾つも設置されているから、問題はない。

 私が席に着いた頃は、アリーナ席もスタンド席もまばらだったが、大勢の人がどんどんと、入り口から溢れ出てくる。開園直前には、ビニールの合羽を着た人で会場は埋め尽くされた。異様な雰囲気だ。

 いよいよコンサートが始まった。アリーナ席は、初めから総立ちだ。3曲目に、もう私の好きな曲である「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート〜」が演奏される。嬉しさと同時に、もっと後でやって欲しかったのに、との思いがよぎる。演奏されたのは全部で46曲。私の好きな曲は、ほぼ歌われ、大満足だった。桑田さんをはじめ、サザンの皆さんに貫いているのは、ファンを大切にする気持ちだ。言葉の端々、そして様々な演出に、その思いが滲み出ている。もちろん、音楽が素晴らしいからこそ、30年間、多くのファンが支え、第一線で頑張ってこられたのだろうが、気配りの素晴らしさもファンを虜にする大きな魅力だろう。政治家として、見習うべきところ大だ。ステージから最も遠いアリーナ席にサブステージを設け、そちらに移動して演奏することも気配りの一つだった。

 サザンがデビューをした時、私は高校1年生だった。「勝手にシンドバッド」のシングル版レコードは、今でも持っている。その頃は正直、一発屋かと思っていたが、なんのなんの。こんな息の長い、ヒット曲を次から次へと生み出すグループは当面、出てこないだろう。誰もがそうだと思うが、サザンの曲には、思い出がある。思い入れがある。サザンを歌って憂さを晴らしたことや、元気、勇気を奮い立たせたことは、数え切れない。「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」「チャコの海岸物語」「匂艶 THE NIGHT CLUB」「BYE BYE MY LOVE」「ミス・ブランニュー・ディ」「エロティカ・セブン」「希望の轍」「忘れられたBIG WAVE」「真夏の果実」「涙のキッス」「TSUNAMI」「心を込めて花束を」「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート〜」「マンピーのG★SPOT」「HOTEL PACIFIC」「恋のジャック・ナイフ」「夢に消えたジュリア」、そして「I AM YOUR SINGER」など、私のお気に入りの曲だ。特に「いとしのエリー」「涙のキッス」は大好きだ。

 桑田さんはコンサートのステージで、「また戻ってくるからね」と言われていた。その言葉を信じ、再結成の日を待ちたいと思う。サザンとともに歳をとりたい。幾つになってもカラオケで「HOTEL PACIFIC」や「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート〜」で盛り上がり、「いとしのエリー」や「涙のキッス」を、自分の世界に入って、しっとりと歌い上げたい。そんな我々のために、サザンオールスターズには、いつまでも現役でいてもらいたいのだ。

30年間、音楽界の頂点に居続けるということは、私のような素人にはわからないご苦労、悩みがあるだろう。30年間、本当にありがとう。そして、少し休んで、また私たちの前に、帰ってきてください。待ってます。