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前原誠司の「直球勝負」(52)
前原誠司の「直球勝負」(52)
「道路」改革の本質は「一般財源化」だ
福田首相は本日(3月27日)午後4時、真剣な面持ちで記者会見を行い、以下の点について言及した。
(道路関連法案・税制の取り扱いについて)
1.
地方財政や国民生活の混乱を回避するため、平成20年度歳入法案の年度内成立。
2.
道路関連公益法人や道路整備特別会計関連支出の徹底的な無駄の排除。
3.
道路特定財源制度は今年の税制抜本改正時に廃止し、21年度から一般財源化。
4.
暫定税率分を含めた税率は、環境問題への国際的な取り組み、地方の道路整備の必要性、国・地方の厳しい財政状況を踏まえて検討。
5.
道路の中期計画は5年として新たに策定。
6.
新たな整備計画は、20年度道路予算の執行にも厳格に反映。
20年度予算における一般財源としての活用は、民主党から現実的な提案があれば協議に応じる。
7.
与野党協議会を設置し、一般財源としての使途のあり方、道路整備計画などを協議・決定。
他方、伊吹文明・自民党幹事長は、総理会見に先立って以下の文章を「総理は記者会見で重要なことを言いませんので、こちらの検討をお願いします」言ってわが党の鳩山幹事長に持ってきた。
(税法年度末処理に当たっての提案)
20・3・27
自由民主党
公 明 党
1.
道路特定財源に関する国税・地方税を除き、本年3月末に期限切れを迎える各税に着いては、民主党提案の趣旨を踏まえ、4月末まで平成19年度税法の適用期限を延長する。(その際、閣法に係る所要の整理規定を設ける。)
2.
上記1については、衆議院財金委員会、総務委員会において、委員長提案の取り扱いとして、直ちに審議、可決の上、参議院に送付し、参議院でも年度内に処理する。
3.
上記1については、衆議院議了、参議院送付の閣法とは性格を異にするものであることを両院議長において確認していただく。
4.
参議院に送付されている政府提出の税法(国税・地方税)及び財源特例法については、国会法、議事規則に則り、議長あっせんの精神に基づき直ちに審議入りし、議決する。
5.
関税定率法等その他の日切れ法案については、年度内に成立させる。
6.
政策協議については、上記の審議入りとともに、直ちに開始する。
まず、総理提案の1と、与党幹事長提案の1が根本的に食い違っている。総理提案は道路についても年度内成立を求めているのに対し、与党幹事長提案は、道路関連は年度内成立をあきらめて1ヶ月後には再可決するが、他の租特は年度内に通して欲しいと提案している。伊吹幹事長が「総理は記者会見では重要なことを言いませんので」という発言と相俟って、自民党の中枢は、もはやバラバラで、空中分解寸前の末期症状を呈しているといっても過言ではない。しかも、党内の意見集約をせずに福田首相が記者会見をしたものだから、自民党の道路族は収まらず、今後、「福田おろし」が本格化していくだろう。
総理の在任期間は長ければよいというものではない。もし福田首相が、自らの職を賭して道路特定財源の一般財源化を成し遂げたならば、歴史に名を残す総理になることは間違いない。なぜなら、道路特定財源こそが自民党族議員、利権集団の「一丁目一番地」であり、利権と地方をコントロールできる力の源泉だ。これをすべて一般財源化することは、一種の革命に等しい。
一方で民主党は、暫定税率の廃止がなければダメだと突っぱねている。日本のガソリン価格は他国と比べて、決して高くない。同量のペットボトルのミネラルウォーターの方が未だに高いのだ。環境対策の重要性、今後の急激な人口減少、そして急速に進む少子長寿化などを考えれば、本来、暫定税率分を含めた一般財源化が望ましいのだ。
いずれにしても、民主党は総理の呼びかけ「7」に呼応し、与野党協議会の早期設置と協議開始を求めている。政治がしっかり議論し、結論を出すことが求められている。政局ではなく、大所高所に立った「コペルニクス的転回」、政治の決断が必要だ。
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