衆議院議員 前原誠司

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民主党の郵政改革案

民主党の郵政改革案

前 原 誠 司

郵政事業の抜本改革は必要だが、政府案は中身が悪いから反対
〜郵貯・簡保の規模縮小が、抜本改革の第一歩〜

(1)政府案のどこが悪いのか?

民主党は、郵政事業の抜本改革は必要だと考えています。郵便貯金に約210兆円、簡易保険に約120兆円もの巨額の資金を抱え込んでおり、これは日本における個人の金融資産の約4分の1に相当します。本来、民間に流れるべきお金を政府が吸収し、そして、その資金が国債や財投債引き受けに使われ、国の借金拡大の手助けをしてしまっています。従って、郵貯・簡保のあり方にメスを入れることは不可欠です。

しかし、政府案には看過できない問題点がいくつもあります。主な2点を挙げれば、まず、郵貯・簡保の資金約330兆円を規模縮小もせずにそのまま民営化しようとしています。郵貯の約210兆円は都市銀行上位7行の預金量合計に相当し、簡易保険約120兆円は生命保険会社大手4社の保険料合計に相当します。独占禁止法に抵触するような巨大金融機関が誕生することになり、他の金融機関を圧迫するのは必死です。また、今までほとんど運用のリスクを負ってこなかった人たちに、巨額の資金をうまく運用できるとは到底思えません。公的資金投入にいたり、外資に狙われるのがオチです。

また、政府案は12年かけて完全民営化することになっており、その間、政府保証が付いた形で様々な業種に参入することが出来ます。色々なことにチャレンジして失敗しても、最後は政府が保証してくれます。これでは民間企業との公平な競争は出来ません。12年間で焼け太り・肥大化し、民業圧迫を結果として招くことは自明です。

このように、政府案は民営化して官から民への流れを加速させるどころか、「民業圧迫法案」とも言える中身になっています。出来の悪い法案でも推進することを「改革」と言い切り、賛成しなければ「抵抗勢力」とのレッテルを貼るとは笑止千万です。あまりにも独善的で、間違った二者選択を国民に押し付けています。

(2)民主党の考え方

先ほど述べたように、民主党も郵貯・簡保の抜本改革は必要だと考えています。要は、まず約330兆円もの巨額の資金を減らすことが肝要です。従って、民主党は徹底的な規模縮小を郵政改革の柱に据えています。具体的には、郵貯の預金限度額(現在は1000万円)をまず2年で700万円にまで引き下げ、8年で500万円に引き下げることによって、半分以下の規模の縮小を目指します。このことのほうが、確実・着実に郵貯・簡保資金が民間に分散されることになり、まさに「官から民へ」資金の流れを作り出します。

その先の形態については、あらゆる選択肢を排除していません。民営化も選択肢の一つだと考えています。私は、郵貯は廃止が望ましいと考えています。いずれにせよ、政府案に問題が多いので反対したまでで、改革に後ろ向きという主張は全く当たりません。
草々


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